Mコース講座紹介
シェイクスピアを少し深く覗いてみませんかー文化史の試み
【担当講師】 小澤 博関西学院大学名誉教授・元文学部教授
講義概要
前半は四大悲劇の一つ『オセロー』を異文化/異物体験のドラマとして、後半は最晩年の作『あらし』を大航海時代の精神文化史という視点から読み解きます(日本語訳使用、随時英語原典を解説)。講義のポイント
文学は様々な分野の知見が交差し重なり合う場に紡ぎ出される文化現象の一つです。そこに書き込まれた<モノ>と<コト>に着目してテクストの細部を読み解いていくと、一篇の作品が意外な分野の知識と連動し、縁もゆかりないと思われていた領域に枝をのばして、予期せぬ独自の世界を創り上げていることに気づかされます。文学を読むことの意味と楽しさは、そうした<発見>を通して、人間の想像力の思いもよらぬ広がりと多様性を知ることに尽きます。
2025年度後期 K.G.ライフワークスクール パンフレット受講料・定員
〇受講料/15,300円(卒業生14,000円) 〇定員/30名各回の講義予定
開催場所:大阪梅田キャンパス
回 | 日程 | 時間 | 講座内容 | |
---|---|---|---|---|
1 | 2/10(火) | 11:00 ~ 12:30 |
『オセロー』(1)−モンスターを<見る> | 劇中のキーワード<目に見える証拠>を糸口にして、嫉妬の悲劇を父権社会に潜む病として読み解く。 |
2 | 2/17(火) | 『オセロー』(2)−解剖学と地図と異文化 | 解剖学と地図の歴史を手掛かりに、『オセロー』に書き込まれた異文化体験のドラマを掘り起こす。 | |
3 | 2/24(火) | 『オセロー』(3)−眼差しと境界線 | 終幕における<隠蔽>のレトリックを読み解き、併せて『オセロー』受容史における<隠蔽>の問題について考える。 | |
4 | 3/3(火) | 『あらし』(1)ー魔術と洞窟と宇宙 | 『あらし』と西洋植民地主義の背景を概観し、主人公プロスペローの魔術と彼の住処(洞窟)の意味を同時代的文脈の中で探る。 | |
5 | 3/10(火) | 『あらし』(2)ー新世界と異形の生き物 | 新大陸と西洋の出会いを劇中の台詞に辿りながら、異形の生き物として登場するキャリバンの意味を考察する。 | |
6 | 3/17(火) | 『あらし』(3)ー旅の終わり | 植民地拡張主義の終焉という視点から終幕の演劇的ヴィジョンを読み解き、更にキリスト教と<旅>のテーマについて考察する。 |
講師プロフィール
学生時代の原書講読で英詩とシェイクスピアに出会い、それらを生みだしたイギリス・ルネサンスの社会と文化についてもっと深く知りたいと思うようになりました。以来、初期近代イギリスの詩と演劇を中心に、文学と非文学的領域(政治、宗教、社会、思想、美術、自然科学) の出会いから生まれる詩的想像力に興味を持ち、文学を広範な精神文化史の中に置いて読み解くことに取り組んできました。趣味は映画と街歩きと音楽(クラシックを中心にジャズから演歌まで気が多い)。
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不開講となる場合は、速やかにメールでお知らせします。
◆よくあるご質問はこちらをご覧ください。
https://www.kwansei.ac.jp/lifelonglearning/kglifeworkschool#10004
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