Lコース(小澤 博 先生)講座紹介

シェイクスピアをもう少し深く覗いてみませんかー文化史の試み

                  

【担当講師】 小澤 博関西学院大学名誉教授・元文学部教授

講義概要

シェイクスピアを中心に<モノ>と<こと>の文化史的意味を探ります。前半は貨幣のトピックを作品横断的に考察し、後半は別の視点から『ハムレット』を読み解きます(資料は日本語訳を使用)。

講義のポイント

文学は様々な分野の知見が交差し重なり合う場に紡ぎ出される一つの文化現象です。そこに書き込まれた
<モノ>と<こと>の小さな切れ端をつまみ出し、これを読み解いていくと、一篇の作品が文学とは縁もゆかりないと思っていた領域に枝をのばし、意外な分野の知識と連動して、独自の世界を織り上げていることに気づかされる、そんな体験をすることが少なくありません。文学を読むことの意味はそのような営みの広がりを知ること、<発見>の面白さを味わうことに尽きます。

2024年度後期 K.G.ライフワークスクール パンフレット

受講料・定員

〇受講料/15,300円(卒業生14,000円) 〇定員/30名 

各回の講義予定

開催場所:大阪梅田キャンパス

日程      時間 講座内容
1 2/12(水)     11:00

12:30
貨幣と豊穣の精神文化史             

初めに貨幣をめぐる精神文化の歴史をキリスト教と異教の二つの系譜から概観し、シェイクスピア劇との接点を探ります。                           

2 2/19(水)  貨幣と豊穣のドラマ 『ヴェニスの商人』における貨幣の演劇的意味を考察し、これをさらにシェイクスピアの時代の社会文化に広げて眺めてみます。
3 2/26(水) 貨幣と豊穣のソネット シェイクスピアはソネット(14行詩)の作者としてもイギリス文学を代表する詩人です。そこに歌われた貨幣の意味を考察します。
4 3/5(水) 『ハムレット』(1)
 ー復讐を<書く>
父の敵討ちを決意するハムレットは懐から<手帳>を取り出し、誓いの言葉を書き始める。手帳と筆記行為の意味を探ります。
5 3/12(水) 『ハムレット』(2)
 ー文字、身体、精神
ハムレットは悩める瞑想型の主人公なのか。ステレオタイプとして定着した人物像を<文字>の視点から読み直します。
6 3/19(水) 『ハムレット』(3)
 ーペンと剣のドラマ
ペンは剣よりも強いか。初期近代の手習い教育/語学教育の教科書に注目し、ハムレットの復讐とペンの意味について考察します。

講師プロフィール

学生時代の原書講読で英詩とシェイクスピアに出会い、それらを生みだしたイギリス・ルネサンスの社会と文化についてもっと深く知りたいと思うようになりました。以来、初期近代イギリスの詩と演劇を中心に、文学的感性と政治、宗教、社会、思想、美術、自然科学、etc. の出会いが紡ぎだす詩的想像力を解き明かすこと、文学の文化研究に取り組んできました。趣味は映画と音楽(クラシックを中心にジャズから演歌まで、書斎のクラシックはほぼ垂れ流し状態)。

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