Kコース(西山 克 先生)講座紹介

日本中世の日記から不思議な記事を読む

                  

【担当講師】 西山 克関西学院大学元文学部教授

講義概要

日本には多くの日記が残されています。特に中世の日記が面白い。不思議な記事がいっぱい出てくるのです。記録された不思議を追いかけながら、その時代を生きた人びとの思いを探ってみます。

講義のポイント

高校生の頃に学んだ日本史に不満を感じた方もおられると思います。教科書は、権力の変遷を中心として、それとの関連で政治・経済・文化が語られるという記述法になっています。もしある時代を生きた人たちと出会い、会話をすることができるとしたら?現代の異文化理解と同じで、もっとやっておかなければならないことがあるはずです。それは感性を共有することです。日記のなかで噂話のように語られる不思議な出来事の記事を通して、一歩、昔の人たちの感性に近づいてみましょう。

2024年度後期 K.G.ライフワークスクール パンフレット

受講料・定員

〇受講料/17,800円(卒業生16,400円) 〇定員/30名 

各回の講義予定

開催場所:大阪梅田キャンパス

日程      時間 講座内容
1 2/6(木)     11:00

12:30
不思議な花が咲く             

古代から中世にかけて、春日大社などの神社で不思議な花が咲きました。金花・銀花と呼ばれる花です。花が咲くと何が起こった?                     

2 2/13(木)  夢のかたち 私たちは眠りのなかで見る夢を現実のできごとであるとは思っていません。しかし昔の人びとは時に、夢を現実以上に聖なるものと見なすことがありました。彼らにとって夢とは?
3 2/20(木) 虹、立つ                  虹は自然のプリズムです。でも虹が「立つ」と、昔の人びとは不安な気持ちになりました。それは凶事の予兆だったからです。しかも虹の立った場所で市を開いたりします…
4 2/27(木) 地獄の迎え 悪事を働いた人のところへは、亡くなる時、地獄から火車が迎えにやってきます。仏教はそう教えています。人びとは地獄の情景に何を見たのでしょう?
5 3/6(木) 天狗の未来 中世以前の天狗は鳥のような翼と嘴を持った烏天狗です。あの鼻の高い高下駄を履いた天狗ではありません。その天狗が私たちの未来と関係する? どういうことでしょうか。
6 3/13(木) 猫また登場 怪しい生き物をバケモノと呼んでみます。日本のバケモノのなかで早くから固有名詞を持つのは、意外なことに「猫また」でした。猫またの正体とは?
7 3/27(木) 戦う女 女性の騎馬武者が大暴れする話が日記に書きとめられることがあります。手塚治虫さんの「リボンの騎士」のルーツだったかも知れない(勝手な想像です)、その戦う女とは?

講師プロフィール

今年度の夏に『熊野観心十界図という誘惑』(岩波書店)というタイトルの本を出版しました。前近代社会において、災害などで亡くなった人の魂や、子孫に祭られることのない魂はいったいどこに行くのだろう。そうした興味で書かれた本です。「東アジアの死霊救済儀礼をめぐる精神史」というサブタイトルを付けました。つぎは怪異の本です! 関西学院大学に着任した2001年に、仲間たちと東アジア恠異学会を立ち上げて以来、怪異をめぐって考えてきたことを一冊にまとめます。選書サイズで読みやすい本にしたいと思っています。

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  https://www.kwansei.ac.jp/lifelonglearning/kglifeworkschool#10004