2016.10.03.
2016年の講話会を開催しました

岡先生

~聴児の言語獲得について話す岡氏~

  去る10月2日(日)、爽やかな秋晴れのなか、「講話会 ~手話ってどんな言語だろう?~」を開催いたしました。
手話初学者や、手話に興味がある方を対象としたイベントで、約30名の方にお越しいただきました。

棚田先生

~ろう児ならではの言語獲得法について述べる棚田先生~



第一部は、『人は言語をどう習得するか』と題し、
学校法人明晴学園より岡典栄氏、埼玉県立特別支援学校大宮ろう学園より棚田茂氏をお招きして、聴者・ろう者それぞれの言語獲得過程についてお話しいただきました。

対談トーク

~それぞれの立場から「言語」「コミュニケーション」について考える~

その後、当センター副長の森本郁代がモデレーターとして加わり、対談をおこないました。
岡氏は聴者でいらっしゃいますが、まだ手話の理解が乏しい時代にご自身は「最初から手話を言語ととらえ、習得していった」そうで、
「相手(聴者)に合わせて口話や筆談をするのではなく、こちらが手話で話しかけていくと相手(聴者)もどうすればコミュニケーションが成立するか考えるようになる」という棚田氏の言葉ともども印象的でした。

参加者からは、
「聴者とろう者、それぞれにとっての母語獲得のかたちを学ぶことができた」
「手話は言語である理由がとてもよく分かった」
「日本語と手話は対等であり、まったく別のものだと理解できた」
などの感想をいただきました。

ワークショップ

~習った手話を使ってアクティビティーの説明をする森田氏~

続く第二部では、学校法人明晴学園の森田明氏により、『手話言語に楽しく触れ合ってみましょう』をテーマにして、日本手話のミニ講座をワークショップ形式でしていただきました。
開始前に「今から音声は一切禁止です。みなさんはどこか別の国にいると想像してください」という指示がありました。

それを聞いて、最初はドキドキした様子だった参加者のみなさんも、わずか50分間のあいだに、森田氏と手話で簡単ながらもコミュニケーションができるようになっていました!

講座の終わりに「今50分間やったことを身振りでやってみてください。できませんよね。手話と身振りは全く違うのです。手話は言語です」と締めくくられました。

そのことを身を以て体験された参加者のみなさんからは、
「短時間でたくさん伝わってすごかった」
「声を使用しない事が自然に出来て楽しめた」
「身振りを手話の違いが分かりやすかった」
などのコメントをいただきました。

講話会にお越しいただきました皆様、本当にありがとうございました!

今回は東京での開催でしたが、大好評につき、次回は関西でも開催する予定で準備を進めて行こうと思っております。

まだ先の話ですが、詳細が決まりましたら、Facebook、ホームページなどでお知らせいたします。どうぞお楽しみに!

ワークショップ

~日本手話でゲーム!盛り上がりました~