2021.12.07.
手話通訳研修「あなたの知らない手話通訳の世界~手話による医療通訳~」を開催しました

第1部 シンポジウムの様子

第1部 シンポジウムの様子

 去る11月23日(祝・火)に「あなたの知らない手話通訳の世界~手話による医療通訳~」と題し、手話通訳研修をオンライン(Zoomウェビナー形式)で行いました。 この事業は、兵庫県手話通訳士協会、NPO法人インフォメーションギャップバスター、関西ろう者医療保障研究会との共催で行われ、765名にも上る参加がありました。
 開会に先立ち、ご来賓の、自見はなこ参議院議員、薬師寺みちよ元参議院議員、家根谷敦子明石市議会議員よりご挨拶を頂きました。
 第1部では、日本で唯一ろう通訳の資格をもつ川上恵氏、親の通院にも同行経験のある竹内幸代氏、看護師で手話通訳士の多賀真理子氏、薬剤師でろう者の柴田昌彦氏をシンポジストに、看護師で手話通訳者の江木洋子氏をモデレーターに迎え、医療現場における手話通訳について、お話をしていただきました。

第2部 手話通訳演習(シーン3 薬の説明)の様子

第2部 手話通訳演習(シーン3 薬の説明)の様子

 また、第2部では手話通訳演習として、実際の医師や薬剤師の協力のもと、ろう患者への問診や診察、薬の説明場面を設定し、手話通訳演習を行いました。 5名の通訳者が演習に参加され、各場面の演習後は医師役/薬剤師役、患者役からのフィードバックに加え、川上氏からもコメントをいただきました。演習をとおして様々な気づきがあり、とても内容の濃い演習となりました。

第2部 手話通訳演習(評価・コメント)の様子

第2部 手話通訳演習(評価・コメント)の様子

 以下、参加者からの感想です。

<参加者の感想>*抜粋、原文のまま
・医療者側と通訳者とのギャップ、解釈の仕方や、聾者独自の問題など貴重な話が聞けて大変参考になりました。
・様々な立場の方のお話が聞けて、とても貴重な時間でした。手話通訳の専門性に加えて、医療という専門分野が加わるので、より丁寧で、明確な対応や通訳が必要だとよく理解できました。
・それぞれの立場からのご発言とても参考になりました。ろう者が感じている不安、諦め、悩み…、医療従事者の誤解、戸惑い…、ろう者が当たり前の権利としてきちんとした医療を受けるために是非解決しなければならない課題だと感じた。
・とても難しい内容や医療用語もあり、演習をした通訳の方の積極性と頑張りに拍手を送りたいです。やはり利用者(ろう者)の表情をよく見ること、また、医師・薬剤師と患者、双方の「口調」(声の調子、手話の強弱など)も伝える必要があることがわかりました。

 ご参加いただきました皆様、ご協力いただきました皆様 ありがとうございました。