関西学院と日本設計、協働のキャンパス整備

[ 編集者:広報室       2017年5月11日 更新  ]

協働の経過データ:時系列表記

 関西学院施設部(現総務・施設管理部)と日本設計関西支社の具体的な設計監理業務に関わる協働を時系列に表記したデータである。
 1977年からコンサルティング業務を始めているから、およそ40年の経過となる。

日本設計による関西学院業務の実績表

日本設計による関西学院業務の実績表

協働の経過データ:配置図による建物の表記

日本設計が参画した1977年の西宮上ケ原キャンパス全体図(28.5ha)

日本設計が参画した1977年の西宮上ケ原キャンパス全体図(28.5ha)

 日本設計がキャンパス整備に参画した1977年当時の全体配置図と、2016年現在の西宮キャンパス上ケ原キャンパスの配置図を並べて、約40年の変遷を見る。

2016年現在の西宮上ケ原キャンパス全体図(36.4ha)

2016年現在の西宮上ケ原キャンパス全体図(36.4ha)

まず学生施設の整備、次に教育研究施設

まず学生施設の整備、次に教育研究施設

 日本設計が参画した1977年頃、学院は創立100周年に向けて、大学発展に伴う整備を進めようとしていた。計画の柱は、学生の福利厚生に関わる 「学生施設・整備充実計画」と大学の根幹をなす 「教育研究施設・整備充実計画」。

 まず学生寮群を近隣の校地に移し、多数の部活サークル小屋は、一大新学生会館を建設して収容。部活グラウンドも近接地に移設。かくして学生施設を先行整備した結果、キャンパス全体で教育研究施設計画の自由度は上がった。

 建築デザイン計画の基本は「第一義に施設の機能性を高め」「ヴォーリズ空間との連続性とデザイン秩序を保つ」こと。その両立を図って、ムダ地の少ないコートヤードやポケットヤードを造成し、放置されていた調整池を改修して、教育研究施設の建設に備えた。

スタイルの工夫と配慮

 スパニッシュ・ミッション・スタイルの使用に当たっては、ヴォーリズのデザイン技法の援用を基本にして、さらに、昨今の建築耐震性の強化にかんがみ、原型フランシスカン・ミッションに立ち戻って、壁量を多く厚くし、堅固で質実な感じを強めた。こうして、関西学院独特のスタイルを確立した。

 外壁は、建物が大きくなると、旧来のスタッコ風仕上げでは平板すぎるので、凹凸を深く付ける鏝による塗り方を考案したところ、スタイルにふさわしい手作り感が出せるようになった。

凹凸の大きいスタッコ鏝仕上げ

凹凸の大きいスタッコ鏝仕上げ

スパニッシュ・ミッション・スタイルで統一 西宮上ケ原キャンパス

新月池:調整池の庭園化、法科大学院

新月池:調整池の庭園化、法科大学院

 “ヴォーリズ空間”に倣いながらも、一回り大きい建物群が囲む、コートヤードの環境整備を進めた。そして、庭園化した新月池に法科大学院 (大学院2号館)や本部棟の映る、広々した水辺の風景がキャンパスに加わった。グランド跡に人間福祉学部や国際学部が入るG号館を建設。また社会学部は、戦後に建った無表情な箱型校舎を取り壊して、「学習・憩い・学生活動」の融合した新しいタイプの学生施設、ラーニングコモンズを内包したH号館を併設し、風情あるトータル・デザインに整えた。

(左)旧社会学部、(中央)新社会学部+コモンズ、(右)人間福祉学部・国際学部

(左)旧社会学部、(中央)新社会学部+コモンズ、(右)人間福祉学部・国際学部

神戸三田キャンパスと小・中・高校キャンパス

神戸三田キャンパス

神戸三田キャンパス

 神戸三田キャンパスは、天空の眩い丘陵開発地35haに、キャンパスのバックボーンとなる緩いカーブの軸線を引き、並木道にして、総合政策部、理工学部などの建物群をクラスター状に配置。スパニッシュ・ミッション・スタイルで整った景観は「全学一体の理念」をきわめて自然に現わしている。

 加えて、宝塚市に開校した初等部も、中高一貫の教育の強化を図って隣接整備した上ケ原キャンパス内の中学部・高等部も、赤瓦屋根と白亜のスタッコ壁が輝いて、“オール関西学院”を表現している。

(左)初等部、(中央)高中礼拝堂、(右)高等部

(左)初等部、(中央)高中礼拝堂、(右)高等部