センター長メッセージ

 関西学院大学では、阪神・淡路大震災後、学生、教職員のボランティア組織として、ヒューマンサービスセンターが発足しました。2016年にはボランティア活動支援センターが開設され、そこにはボランティア活動に関する相談窓口としてヒューマン・サービス支援室が設置されたことにより、ボランティア活動の一元化と大学による活動支援の体制が整備されました。近年のボランティアは、地震、台風のような自然災害による被災地での活動に加え、教育、福祉分野など、活動の幅が広がっています。また、当センターは本学の様々なボランティア活動の団体との交流を行い、各活動が円滑に進められるように尽力し、社会への貢献に努めています。当センターの活動が、建学の精神を具現化する機会としても機能することを願っております。

 私がかつて学生の引率で同行した海外研修には、ボランティア活動のプログラムが組まれていました。プログラムの内容は、植物園のような大きな公園で一週間ほど毎日清掃活動をするというものでしたが、そこには社会人によって構成された団体も参加していました。その公園のある市では、様々な職場でボランティア活動のチームがあり、休日を利用して清掃活動などに参加しているとのことでした。そのような例は、日常的な住民のボランティア活動が社会を支える力の一つとして浸透していることを示しています。我が国においても災害等が発生する度にボランティアによる支援活動が展開され、復興には欠かせない力として定着してきました。

 さて、皆さんのなかには、ボランティアに参加したい、ボランティアに興味があるけどどうやって行動に移していいのか分からないという人がいらっしゃるのではないでしょうか。当センターは、そのような人々をはじめ、ボランティア活動に参加したい人たちと、何らかの支援を必要としている人、団体や場所とをつなぐ役割を担っています。ボランティア活動はハードルが高いと思っている人には、その人の希望に合わせた活動を紹介しています。一人ではなかなか始められないけれど、仲間と一緒だったら始めてみたいと思う方も是非、ヒューマン・サービス支援室を訪ねてください。

 当センターは皆さんの善意を形にして、ボランティア活動を支えていくことができるよう、工夫を重ねてまいる所存です。皆さんの来室、参加をお待ちしています。
 

ボランティア活動支援センター長

今津屋 直子
関西学院大学副学長
教育学部教授