2024.03.14.
荒木聡一郎さん(理工学部 情報科学科 4年生)が電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会「最優秀発表賞」を受賞。

荒木聡一郎さん(理工学部 情報科学科 4年生 巳波弘佳研究室)が2024年2月29日から3月1日にかけて沖縄コンベンションセンターで開催された電子情報通信学会情報ネットワーク研究会において「最優秀発表賞」を受賞しました。

受賞した研究の概要は以下のとおりです。

【タイトル】
肝臓の毛細血管の3次元ネットワーク構造の可視化アルゴリズム
【著者】
荒木 聡一郎 巳波弘佳 昌子浩登
【概要】
肝臓内の毛細血管の3次元ネットワーク構造の把握は、肝臓の成長と内部複雑性の解明に重要であり、基礎医学の分野でも非常に重要視されている。肝臓の毛細血管は3次元特有の配置をしており、何かしら効率的な配置となっている可能性はあるが、経験則が知られているに留まっているため、数理的な解析が求められている。これまでは専門家が断層画像を手動で分析し血管部分を抽出し重ね合わせることによってごく局所的な3次元ネットワーク構造は確認されてきたが、組織の切り出しや血管の染色や断層撮影に多大な時間と作業が必要であり、広範な領域にわたる3次元ネットワーク構造の可視化および性質の定量的な調査は事実上不可能であった。本研究ではこの課題を解決するために、肝臓の広範な領域における血管の3次元ネットワーク構造の可視化アルゴリズムの設計とその実装を行い、可視化システムを実現した。さらに,それに基づく実際のラットの肝臓のネットワーク構造分析を行い、専門家の経験則と整合性があることを示した。