[ 編集者:産業研究所    2021年12月23日 更新 ]

2021年12月3日 日本とドイツの地方の活性化ワークショップを開催

タイトル: 日本とドイツの地方の活性化:イノベーションと起業で地方に魅力とレジリエンスを
日 時:2021年12月3日 13時20分~16時40分
場所:関西学院大学図書館ホール、オンライン(ハイブリッド形式)
言語 英語、日本語、ドイツ語(ドイツ語から英語の通訳付き)
参加者:25名(会場とオンラインの合計) 

 2021年12月3日、NGO、地方自治体、起業家、医療関係者をお招きして、第一回目のワークショップを開催しました。ワークショップでは、イノベーションと起業で地方をより魅力的でレジリエントな社会にするにはという大きな問いに対して、次の4つのトピックから地方の将来性を高める方法を探りました。

- 持続可能な農業と建築
- 医療サービス
- 芸術・文化 
- 投資・公的資金 

 8名の素晴らしい発表者をお迎えし、各自のテーマについて約15分間の講演をいただいた後、学生、地方自治体からの参加者、研究者など(会場およびオンライン)と討論を行いました。

バハラム・イナンル氏
ビビアナ・ヂブラシ氏

  神戸の休耕地再生と有機農業によるコミュニティ形成、持続可能な建築、最新技術を使った長野での最先端医療の提供、欧州文化首都による地方の活性化、南ドイツの田舎町の魅力を高めるボトムアップのアプローチなど、多岐に渡る発表がありました。

カオリ・ナギー氏
吉田 智彦氏

 特に、マテーラの欧州文化首都プログラムへの参加、南ドイツからの2つの優れた事例など、EUやドイツに焦点を当てた事例は、参加者の関心を集めました。

ホルガー・ブングシェ氏 
アンナ・シュラーデ氏

 発表者は、地方活性化の実体験を参加者と共有したうえで、日独のそれぞれの関係者から意見や新しい知見を得ることができました。3時間以上にわたるワークショップは、情報とアイディアに溢れ、他の地域でも優れたケースとして活用できる事例が紹介されました。4カ国から集まった8人のスピーカー(Newsweek誌の Challenging Innovator 2021に選ばれた方を含む)が、それぞれの見識や専門知識をお互いに、そして参加者とも共有できたことを嬉しく思います。

サラ・ローロフ氏
クレメンス・シュタッドラー氏 

プログラム 

司会進行: アンナ・シュラーデ氏 関西学院大学 産業研究所准教授

1:20 p.m. – 1:25 p.m. 開会の挨拶 

日本 
1:25 p.m. – 2:25p.m. 第一部:持続可能な社会を通じて農村をより強くする

 「有機農業による休耕地の再生とSDGsに沿った里山活動のコミュニティ形成」 (英語による発表)  
バハラム・イナンル氏 ピース&ネイチャー創立者、代表理事

「持続可能な建築による農村地域の魅力の向上:大沢(神戸)のケーススタディ」 (英語による発表) 
ヴィヴィアナ・ヂブラシ氏 建築家、ピース&ネイチャーメンバー

「国内移住者による地域活性化:藤野(神奈川)の持続可能な農業とエコツーリズム」(英語による発表) 
カオリ・ナギー氏 傘松ファーム・横村エコロッジオーナー、ファブリック(マレンロウ・グループ関連会社)ビジネスディレクター

 Q&A 

2:35 p.m. – 3:00 p.m. 第二部:最先端のリウマチ治療を地方へ展開する方法  

「地方の医療革新 長野に専門医による最先端のリウマチ医療を提供する」(日本語による発表)
吉田 智彦氏 医療法人社団東信会 理事長、Newsweek誌 Challenging Innovator 2021
   
Q&A 

3:00 p.m. – 3:10 p.m. 休憩 

ドイツ/EU
3:10 p.m. – 3:30 p.m. 第3部:文化・観光による地方の活性化 

「欧州文化首都プログラムによる衰退した地域の活性化」(英語による発表)  
ホルガー・ブングシェ氏 関西学院大学 国際学部教授

3:30 p.m. – 4:35 p.m. 第Ⅳ部 ドイツの優れたケーススタディ:栄える村の秘密

「ドイツの地方開発:ドイツの田舎がますます魅力的になっている理由」(英語による発表) 
アンナ・シュラーデ氏 関西学院大学 産業研究所准教授

「求められるものはすべて提供する:南ドイツの田舎町で新しい住民や企業を誘致する方法ミュンジング(ドイツ)の例」(ドイツ語による発表)
サラ・ローロフ氏 ミュンジング市経済振興局

「家庭を大切にし、できるだけ長く活動的に:LEADER地域であるヴュルテンベルク・アルゴイ(ドイツ)の地域開発」(英語による発表) 
クレメンス・シュタッドラー氏(ヴュルテンベルク・アルゴイ地域開発局ディレクター)

Q&A・ディスカッション 

4:35 p.m. – 4:40 p.m. まとめ&閉会の挨拶  

ポスター 日本とドイツの地方の活性化ワークショップ