[ 編集者:産業研究所 2021年8月12日 更新 ]
2021年6月23日 在大阪イタリア総領事講演会を開催
タイトル: 「The process of Italian unification (19th century) and responses from European nations イタリア統一の過程(19世紀)と欧州各国の対応」
日時: 2021年6月23日 13:20~15:00
講師:ルイージ・ディオダーティ氏(在大阪イタリア総領事)
コーディネーター: アンナ・シュラーデ 産業研究所准教授
会場: オンライン(ZOOM)
講演言語:英語
参加者数: 14
本学の日・EUフレンドシップウィーク2021に、在大阪イタリア総領事館から総領事のルイージ・ディオダーティ氏をお迎えいたしました。今年はイタリアをテーマとしたことから、ディオダーティ氏にはご多忙な中、在大阪総領事としての最後の仕事のひとつとして、ZOOMをとおして刺激的な講演をしてくださいました。
ディオダーティ氏は19世紀のイタリア統一運動(リソルジメント)に焦点を当て、その運動に対するヨーロッパ勢の立ち位置を分析しました。19世紀後半、自らの現状・富・力に満足していたイタリアの各都市が、外圧や他国で高まっていたナショナリズムに押され、どのように統一するに至ったかを生き生きと熱くお話くださいました。そして、数百もの小都市がヨーロッパや世界での存在感を維持するために、どのようにして1861年に近代イタリア国家となったかを説明されました。
イタリア統一の歴史分析とは対照的に、特別講義の後半は、現代イタリアの社会経済状況について取り上げ、学生たちが作成したイタリア社会についてのパネル(6月に本学西宮上ケ原キャンパス大学図書館で展示)から議論が行われました。学生たちは、総領事であるディオダーティ氏から自分のパネルについてフィードバックを受けたり、質問をすることができ大変嬉しく、誇りに感じているようでした。イタリアの若者が30代半ばまで親と同居している理由、サルデーニャの驚異的な長寿の秘密、マフィアが南部の経済成長に与えた影響、新型コロナウイルスの大流行が地方の活性化につながる可能性についてなど、様々な議論が交わされました。
楽しい講演と質疑応答をとおして、学生たちはイタリアの近代史だけでなく、自分たちが行ったイタリアに関する研究ついての理解を深めることができました。