[ 編集者:産業研究所   2023年8月23日 更新 ]

2023年8月4日 カンファレンス ポストコロナ時代の地域経済と産業―ヨーロッパと日本の課題―

日付: 2023年8月4日(金)
場所:関西学院大学 西宮上ケ原キャンパス 大学図書館ホール
参加者数: 21名

講演内容:
▼発表1
【発表者】岡本 丈彦氏(高松大学経営学部准教授)
【テーマ】「できること」から考える持続可能な行動-行為主体の自由・行為の条件・余力を中心に
【要約】岡本氏は、持続可能な行動を促進するためには、個人の自由意思と行動の条件、さらに余力の重要性について述べました。個人ができることに注目し、地域経済と産業に対してポジティブな影響を与える方法に焦点を当てました。

▼発表2
【発表者】ブングシェ・ホルガー(関西学院大学国際学部教授/プロジェクト代表者)
【テーマ】再生可能エネルギー-地域の新しい産業と経済発展のチャンスとなるか?- 「リビング・ラボ・エネルギー・アヴァンギャルド・アンハルト」のケース
【要約】ブングシェ氏は、再生可能エネルギーの導入が地域経済と産業に与える可能性について研究した「リビング・ラボ・エネルギー・アヴァンギャルド・アンハルト」というケースを紹介しました。再生可能エネルギーが地域の経済発展に与える影響や機会について考察しました。

▼発表3
【発表者】ローリンソン・フランシス(関西学院大学フェロー)
【テーマ】英国における地域間格差を縮小する「レベリングアップ」の政策:成功の必要条件と見込み
【要約】ローリンソン氏は、英国における激しい地域間格差の縮小- ロンドンとイングランドの東南部以外の地域の潜在的な経済力を解き放つ為にー野心的な政策が必要だと主張しました。政府の「レベリングアップ」計画は幸先の良いスタートですが、そういった政策が成功するために必要となる巨大な財政費用と継続的な長期戦略が現実的であるかどうか疑問を呈しました。

▼発表4
【発表者】藤沢 武史(関西学院大学商学部教授)
【テーマ】欧州主要国における外食産業の現状分析と将来展望
【要約】藤沢氏は、欧州主要国における外食産業の現状と将来展望について報告しました。ポストコロナ時代の変化や消費者行動の変化にも言及しながら、外食産業が地域経済に与える影響を分析しました。

▼発表5
【発表者】藤原 直樹(追手門学院大学地域創造学部教授)
【テーマ】講演テーマ: グローバルプロダクションネットワークと自治体地域産業政策
【要約】藤原氏は、グローバルプロダクションネットワークと自治体地域産業政策の相互関係について研究しました。地域の産業政策がグローバルプロダクションにどのように影響するかに焦点を当てました。

▼発表6
【発表者】吉田 元子(関西学院大学法学部教授)
【テーマ】気候中立へ向けたEUの法的取り組み-欧州気候法の制定からFit for 55へ
【要約】吉田氏は、気候中立を目指すEUの法的取り組みについて講演しました。欧州気候法の制定と、その後の政策展望である「Fit for 55」について解説し、地域経済に与える影響を考察しました。

▼発表7
【発表者】シュラーデ・アンナ(元関西学院大学産業研究所准教授)
【テーマ】南ドイツ農村の高齢者介護における外国人介護士
【要約】シュラーデ氏は、南ドイツ農村における高齢者介護に外国人介護士が果たす役割について講演しました。地域の人材需要と外国人介護士の雇用について考察しました。

まとめ:
当カンファレンスでは、様々なテーマについて興味深い講演が行われました。地域経済と産業に関する研究は、ポストコロナ時代の課題を理解し、持続可能な発展に向けた取り組みを推進する上で重要な役割を果たすことが示されました。各講演者の研究成果は、学術界や実務に貢献することが期待されます。 また、研究内容の集大成として、8月下旬頃に産研叢書48を発刊いたします。産研叢書を通じて、共同研究プロジェクトの成果を広く共有し、地域経済と産業に関する課題解決に向けたさらなる議論を促進することを目指します。

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