[ 編集者:産業研究所    2020年7月30日 更新 ]

2019年11月27日  ジャン・モネ事業キックオフワークショップ報告

スケジュール:
15時30分    開 会
15時40分    発表1“Urban shrinkage in comparative perspective”(縮退する都市の比較)
           トーステン・ヴィーヒマン氏(ドルトムント工科大学空間計画学部長・教授)
16時10分   発表2“Renewable Energies - a Chance for New Regional Industry Development? The Case of the “Living Lab Energy-Avant-garde Anhalt ” 
              (再生可能エネルギー:新しい地域産業開発の可能性を探る “Living Lab Energy-Avant-garde Anhalt”の事例)
              ホルガー・ブングシェ氏(関西学院大学国際学部教授) 
16時40分    休 憩
16時50分    発表3 “Revitalisation of the Tamba Sasayama region”(丹波篠山地域の再生)
              アンナ・シュラーデ氏(関西学院大学産業研究所准教授)
17時40分    質疑応答・パネルディスカッション “How to make urban and rural areas more future-proof?”(将来的にも持続可能な都市、地方づくりとは)
        トーステン・ヴィーヒマン氏、レティツィア・インブレス氏、ホルガー・ブングシェ氏、アンナ・シュラーデ氏
18時30分    閉 会

概 要:
本学がジャン・モネ・チェア(JMC)とジャン・モネ・モジュール(JMM)に採択されたことを祝して開催されたキックオフワークショップ

11月27日(水)、JMCの主担当であるホルガー・ブングシェ国際学部教授とJMMの主担当であるアンナ・シュラーデ産業研究所准教授により、地方と都市部の再生をテーマとした共同国際シンポジウムが開催されました。学生、研究者、自治体の方々にご参加いただき、様々な地域における人口高齢化、国内移住や産業変化が意味するものについて意見交換が行われました。

                                            

発 表1:
ワークショップは、ドルトムント工科大学空間計画学部長・教授トーステン・ヴィーヒマン氏によるアメリカとドイツの都市縮退の比較発表で始まり、両国の異なる傾向を明らかにしたうえで、都市の縮退を食い止めるには互いの経験から学び合う必要があることを強調されました。
配布資料は こちら

                                             

発 表2:
国際学部教授ホルガー・ブングシェ氏は、ドイツのデッサウ近郊にある“Living Lab Energy Avant-Garde Anhalt”(再生エネルギー実験所 アンハルト)に注目して、かつて東ドイツの化学工業中心地で主な石炭採鉱地であった地域が、古い産業から新しい産業への変化を促すために、エネルギー供給を地域生産・消費型の再生可能エネルギーにシフトさせたことが、新たな雇用機会を生み出すことにつながり、地域の持続可能性と評価、また生活の質をも高めたこの地域の戦略について紹介しました。
ブングシェ氏は、産業変化に直面する地域にとって、すべてのエネルギー消費部門を脱炭素化する必要性こそが、新しい産業開発の先駆者になる機会となり、さらにその魅力を高めることにつながると指摘しました。
配布資料は こちら

                                              

発 表3:
産業研究所准教授アンナ・シュラーデ氏は、大都市部ではなく、兵庫県の小さな町、丹波篠山のコミュニティ活性化への取り組みを分析しました。地方自治体、NGO、市民、教育機関による多くの効果的な取り組みについて触れ、篠山は他地域のロールモデルになれるとの提案をされました。
配布資料は こちら  

                                               

パネルディスカッション:
最後に、ドイツの地方でのコミュニティ活性化の取り組み例についていくつか紹介があったのち、都市部と地方の未来についてパネルディスカッションが行われました。前述の3名の発表者とドルトムント工科大学空間計画学部主任研究員のレティツィア・インブレス氏が、様々な地方、町や都市部の成長を促進するために何ができるかについて議論を行いました。

                            

謝 辞:
活発に議論に加わり、このイベントの成功に貢献してくださった皆様、特に、神戸市、尼崎市、西宮市、兵庫県自治体の皆様に感謝申し上げます。
また、今回発表をお引き受けいただきましたヴィーヒマン氏とインブレス氏、ジャン・モネ・チェアとジャン・モネ・モジュールに採択くださった欧州委員会、このイベント企画運営に尽力してくれた本学産業研究所にも感謝の意を表したいと思います。

参加者: 35名

キックオフワークショップポスターPDFファイル