インドネシア交流セミナー50周年記念式典を開催
2026年8月8日、西宮上ケ原キャンパスの中央講堂で、本学で最も歴史が長い国際プログラムであるインドネシア交流セミナー(East Asia Student Encounter 以下、EASE)が来年で50周年を迎えることを記念した式典が開催され、およそ130名が参加しました。
EASEは、1977年に始まった国際プログラムで、本学とインドネシアの協定校サティヤ・ワチャナ・キリスト教大学(以下、UKSW)の学生が、これまでに1244人が受講するなど、歴史のある取り組みです。今年度のプログラムは「Manifest the Dream: Our Journey Toward Peace in a Divided World」をテーマに、8月1日から13日の日程で実施され、29人の学生が多様な異文化交流のプログラムに加えて、被爆体験伝承者の話を聞いたり、被爆地である広島を訪れました。
記念式典では、はじめに両大学の学長挨拶が行われました。森康俊学長は、「50年にわたり、日本とインドネシアの学生が文化や宗教の違いを越えて交流し、相互理解と友情を育んできました。分断や不確実性が高まる現代において、互いの違いを尊重し、対話・協力することが平和につながり、EASEはその理念を実践してきました。今後も連携を発展させ、より平和で思いやりのある社会に貢献する次世代のリーダーを育てていきたい」と、50年間の取り組みの成果と今後の展望について話していました。
続いて、UKSWの Intiyas Utami学長が、「両大学の友好関係が、50周年という大きな節目を迎えられたことに祝意を述べたいと思います。これからもEASEを継続し、両大学の交流と友好関係をさらに発展させていきたい」と、決意を語りました。
プログラムのテーマにあわせて、被爆者で平和活動家の近藤紘子さんをゲストに迎え、「心のなかに平和を」と題した基調講演が行われました。近藤さんは、本学卒業生で牧師であった父親の谷本清さんがアメリカのテレビ番組に招かれ、広島に原爆を投下したB-29の副操縦士と対面した時のエピソードなどを披露し、参加者たちは熱心にその言葉に耳を傾けていました。
また、総合政策学部の平松燈教授をモデレーターに、EASEに関わってきた両大学の関係者による「Citizens for Peace: Indonesian–Japanese Civic Leadership in Turbulent Times」をテーマにしたパネルディスカッションも行われました。EASEの創設者であるUKSW のWilli Toisuta 元学長は、国際理解から世界の平和へと理念を深めてきた歴史を振り返りつつ、「これからは平和をただ記憶するのではなく、正義や環境にも目を向けながら、責任ある市民を育てる教育の場として発展していくことが求められている」と話していました。
最後に中道基夫院長による挨拶が行われ、式典は閉会しました。
参加したUKSW神学部4年生の学生は、「世界各地で戦争や人道危機が続く中、EASEが掲げてきた“平和”という理念を改めて問い直し、平和を願うだけではなく、自ら行動に移していくことが重要だと感じました。単に交流や協力関係を築くことにとどまらず、EASEを通じて平和のために何ができるのか、どのような具体的な行動を共に起こせるのかを考える必要があると思います」と話していました。
総合政策学部 2年生の学生は、「このプログラムは大学生活の“ゴール”ではなく、それは、あらゆるものへの“きっかけ”だと思います。誰かのきっかけになるために、私はEASEに参加しました。今、私が誰かのきっかけになれるかどうかは分かりませんが、私自身はきっかけを得ることができました」とプログラムで学んだことを話していました。