2026.06.22
岡村 隆・理学部教授の論文が国際学術誌『Journal of High Energy Physics』に掲載されました。
岡村 隆教授(理学部 物理・宇宙学科)の論文が2026年5月27日に発行の国際学術誌『Journal of High Energy Physics』に掲載されました。本論文は、ゲージ/重力対応を利用したド・ジッター時空とミンコフスキー時空の安定性に関する研究成果です。
掲載された論文概要は以下のとおりです。
時空間が堅固でなく時間変化する物理系であるという一般相対性理論の予言は、重力波の直接検出によって確立されました。我々の周辺の時空は、ほぼ歪みのない平坦なミンコフスキー時空とみなせます。一方、より大きな宇宙規模のスケールで見ると、一様等方な正曲率をもつド・ジッター時空とみなせます。時空は時間変化し得るので、これらの時空の安定性を明らかにすることは重要です。これまでに様々な解析が行われてきましたが、相互作用の強い量子場の効果を取り入れた解析は、その難しさのため、なされていませんでした。
本研究は、相互作用の強い量子場の効果をゲージ/重力対応を利用して取り入れ、ミンコフスキー時空とド・ジッター時空の安定性を解析しました。その結果、3次元空間のミンコフスキー時空は、量子場と重力場の結合の強さがある臨界値を超えると不安定化すること等を明らかにしました。
不安定化したミンコフスキー時空がどのような時空に変化するか等、未解決問題は沢山ありますが、相互作用の強い量子場の時空への影響を考察する手法として、ゲージ/重力対応を利用できることを具体的に示した研究であり、今後の展開が期待されます。
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