関西学院大学博物館が企画展を開催「美術と文芸シリーズ 十河巌がつくる文化の庭 ―戦後の大阪朝日会館とアートプロデュース―」
~記念講演やコンサートも実施~
関西学院大学博物館(兵庫県西宮市、館長:濱田 琢司)は、企画展「美術と文芸シリーズ 十河巌がつくる文化の庭―戦後の大阪朝日会館とアートプロデュース―」を10月20日(月)から12月13日(土)まで開催いたします。「美術と文芸シリーズ」では、創立から戦前期までの関西学院で過ごした作家を題材にしております。第3弾となる今回は、大阪朝日会館の館長として戦後関西の芸術文化に貢献し、自身も絵や詩などの創作活動をおこなった十河 巌についてご紹介します。また、開催を記念して11月6日(木)には講演会、11月23日(日)にはゆかりの作曲家の曲を演奏するコンサートを開催いたします。
企画展「美術と文芸シリーズ 十河巌がつくる文化の庭―戦後の大阪朝日会館とアートプロデュース―」について
十河 巌は、1928年に関西学院大学の前身である関西学院高等商業学部を卒業し、同年、大阪朝日新聞社に入社した後、朝日会館の館長に就任し、関西芸術文化の発展に貢献しました。朝日新聞社を運営母体とする大阪朝日会館は、中之島に1926年から1962年まであった総合文化施設です。十河は、社会部の新聞記者を経て1946年9月から約6年半、同館の館長を務め、阪神間で活動していた学院出身の作家をはじめとする自身の人脈を活かした多彩な企画を催しました。また、関西交響楽団(現・大阪フィルハーモニー交響楽団)や勤労者音楽協議会(のちの大阪労音、現・大阪新音)の設立支援、日本を代表するオペラ作品となる《夕鶴》のプロデュースなど、文化活動の推進者として活躍しました。「文化の殿堂」と呼ばれた大阪朝日会館について、十河は自身の詩作で「文化の庭」と表しています。その言葉からは、学生や勤労者など一般民衆が芸術に親しめる場所を作ろうとした思いがうかがえます。本展では画家の肩書きを持つ十河自身の創作活動にも触れながら、公演ポスターや写真資料などから彼が手がけた芸術文化事業の足跡をたどります。



記者説明会のお知らせ
日時 :10月20日(月)14:00~15:00
場所 :西宮上ケ原キャンパス 関西学院大学博物館(時計台2階展示室)
内容 :小味渕彦之氏(同志社女子大学准教授、豊中市立文化芸術センター総合館長)と学芸員が本展について説明したあと、実際に展示室をご案内いたします
企画展
展覧会名:「美術と文芸シリーズ 十河巌がつくる文化の庭―戦後の大阪朝日会館とアートプロデュース―」
会期 :10月20日(月)〜12月13日(土)
休館日 :日曜日(ただし11月16日、11月23日は開館)
開館時間:9:30〜16:30(入館は16:00まで)
会場 :西宮上ケ原キャンパス 関西学院大学博物館(時計台2階展示室)※入館無料
主催 :関西学院大学博物館
後援 :朝日新聞神戸総局、社会福祉法人 朝日新聞厚生文化事業団、公益社団法人大阪フィルハーモニー協会、西宮市
開催記念イベント
■記念講演会「十河巌と朝比奈隆―協同の場としての朝日会館、そしてその外へ―」
日時 :11月6日(木)13:20~15:00
講師 :小味渕彦之氏(同志社女子大学准教授、豊中市立文化芸術センター総合館長)
会場 :西宮上ケ原キャンパス 大学図書館 (地下1階 大学図書館ホール)※申込不要、参加費無料
■記念コンサート「ALL KWANSEI ORCHESTRA 秋の中央講堂コンサート」
日時 :11月23日(日)14:00~16:00(予定)
演奏 :ALL KWANSEI ORCHESTRA
解説 :小味渕彦之氏(同志社女子大学准教授、豊中市立文化芸術センター総合館長)
交響楽団の定例コンサート内で、十河と関わりがあった大澤壽人作曲の《路地よりの断章》を解説付きで演奏します。
会場 :西宮上ケ原キャンパス 中央講堂(申込不要、参加費無料)
主催 :関西学院交響楽団、関西学院交響楽団OB会
後援 :関西学院大学博物館