IBA20周年記念講演に約700名が参加
9月20日、関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科は、開設20周年を迎えたことを記念する講演会を開催しました。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの再建やジャングリア沖縄を開業させた森岡毅氏とQRコード※開発者の原昌宏氏が登壇し、挑戦することの大切さについて講演しました。
関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科(IBA: Institute of Business and Accounting)は、1993年に開設された大学院商学研究科のマネジメント・コースを継承する形で2005年に開設された経営戦略専攻 (ビジネススクール) と、本学の伝統ある会計教育を発展させるために開設された会計専門職専攻 (アカウンティングスクール)、さらに2008年に開設された先端マネジメント専攻(博士課程後期課程)からなる高度職業人や研究者を育成するための研究科で、これまでに2,800名が修了しています。

今年4月に、開設から20周年を迎えたことを記念して、西宮上ケ原キャンパスの中央講堂で講演会を行い、卒業生や一般参加者など約700名が参加しました。
第1部では、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに森岡メソッドというマーケティングを導入してV字回復に成功し、現在は株式会社刀の代表取締役CEOを務める森岡毅氏が「挑戦とは何か?」をテーマに講演を行いました。森岡氏は、何事にも50年・100年先を見据えて取り組むという自身の考えを紹介したうえで、「挑戦する人は、挑戦しない人から批判されるが、人の評価は気にせず“心に折れない刀(かたな)を持つ”ことが大切である」と参加者に挑戦への心構えを語りました。

第2部では、私たちの生活に欠かせないQRコードを開発した株式会社デンソーウェーブの主席技師である原昌宏氏が「世の中を変えたQRコードの原点と成長」と題して講演を行いました。原氏は、開発のきっかけについて、トヨタ自動車の生産現場でのニーズから生まれたことを紹介した後、世界中で普及したことについて、「誰もが無料で作成でき、スマートフォンに読取り機能が搭載されたことなど、誰もが自由に安心して使える環境を作ったこと」だと話しました。講演の最後にこれからの時代に必要なこととして、地球規模の課題の解決に必要な幅広い科学技術力、AIを使いこなせる専門知識・技術、データサイエンス、AIの不得意な領域である「創造力」が必要で、創造力は夢(ビジョン)と好奇心が原動力となる。これまでの常識にとらわれず柔軟に発想する力を養って欲しいと語りました。

記念行事を終え、山地範明研究科長は「同窓や現役学生・教員に加え、一般の方からも多数のお申込みをいただき、約700名の方に参加いただき感謝しております。また、参加された皆様から好評を得ることができ、記念行事を成功裏に終えることができました。20年の節目を契機にこれまでの歩みを振り返り、さらに飛躍するべく鋭意努力する所存でございます」と今後の展望について話していました。
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。