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Interviews 学生 宇宙の新事実を求めて、燃え続ける探究心。

日髙 琴美さん
掲載日:2026.03.17
理学部

Introduction紹介文

壮大な宇宙の歴史に魅了され、宇宙物理学を専攻した日髙さん。現在は、宇宙や元素の起源に迫るため、超新星残骸のデータ解析に取り組んでいます。楽しく語り合い、時には熱く議論しあえる仲間に囲まれながら、未知の領域に挑み続ける日々。すぐに成果が出ないときも諦めず、地道に学び続けることの重要性を語ります。

壮大な宇宙への憧れを胸に入学。
強い探究心を発揮し学びを深めていく。

幼少期から、星を見たり、宇宙に関する書籍を読んだりする中で、宇宙をとりまく話題の、スケールの壮大さに魅力を感じていました。次第に、知識を得るだけではなく、「自らの手で宇宙や天体の歴史を明らかにしたい」という、より深い探究心が芽生えました。その頃、関西学院大学に理学部が新設され、物理・宇宙学科が誕生。大学が宇宙研究に力を入れていくことに期待し、入学を決意しました。実際に、1年次から物理学やデータ解析に必要な理論など、宇宙研究の土台となる幅広い領域を学ぶことができており、この環境を選んで良かったと感じています。
この学科のもう一つの大きな魅力は、同じ志を持つ仲間に出会えることです。講義の合間には、宇宙に関する最近のニュースや、各自が好きな天体の話で盛り上がることも。かけがえのない仲間と切磋琢磨しながら過ごす時間は、自らの研究を深めるうえで、貴重な財産になるはずです。

元素、そして宇宙の起源を探る。
大きなゴールに向かって研鑽の日々。

現在、私が専門的に取り組んでいる研究分野は、超新星残骸の解析です。天体は、その一生を終えるときに超新星爆発を起こします。爆発後に、宇宙空間に残されたガス状の残骸を、人工衛星に搭載されたX線望遠鏡で観測。そこで収集したデータを解析することが、この研究の主な内容です。データ解析によって、爆発した天体が含有していた元素の種類や割合を明らかにできます。元素とは、私たちの身体や身の回りの物を含む、すべての物質を構成する要素。天体の元素に関する研究は、宇宙に存在する元素の起源を紐解くことに繋がります。何億年も前と言われる宇宙の誕生の秘密、そして物質の起源に迫ることができる、非常にロマンのあるテーマです。まだ明らかにされていない事実を探求していくことに、大きなやりがいを感じています。

自律的に努力するからこそ、仲間と助け合える。
年間の集大成を迎えるための追い込みへ

日頃、X線データを研究室で解析する作業を進めています。この解析作業は、X線で観測した結果と、物理法則に基づいて作られた数々のモデルを、一つ一つ照らし合わせるというものです。観測結果に最も近いモデルを見つけ出せば、その天体の元素組成を解析するうえで、重要な手がかりを得ることができます。時間も労力もかかる作業ですが、データとモデルをうまく照合できた際には、大きな達成感をおぼえます。
入学後、宇宙研究に必要な数々の理論を学びましたが、実際に研究に携わってみると、まだ学ぶべきことが山積していることに気づきました。私が所属する研究室には、私と同じ内容の研究を行っている人が少ないため、疑問点がある場合は、基本的には自分で文献にあたり解消していく必要があります。しかし、研究室のメンバーは、扱う分野は違えども、お互いの研究を支え合う仲間です。自分の研究が行き詰ったとき、メンバーに相談すれば、それぞれの専門知識から新しい視点やアイディアを提供してくれます。メンバーそれぞれが自らの研究に情熱を注いでいるからこそ、誰かが困ったときには知恵を集めて助け合うことができるのでしょう。大学で培ってきた「自律的に学ぶ力」は、残りの学生生活も、卒業後においても、自らや周囲を助ける力になると確信しています。

研究の様子

私にとってのミカンセイノカノウセイ

ゼミでのプレゼンの様子

探究心を忘れず、宇宙開発の現場に挑む

卒業後の就職先では位置情報を提供する人工衛星に携わる予定です。大学で行ってきた広大なスケールの研究から一転し、就職後は私たちの身近な暮らしを支える実用技術を扱うことになります。現在は、業務に備えて、人工衛星の技術について調べたり、政府の宇宙事業に関する計画書を読み込んだりしています。大学で培った深い専門知識と、未知の領域を粘り強く探求する力を活かし、日本の宇宙開発の未来に貢献することが目標です。