Interviews 卒業生 人をサポートする仕事を志し、企業法務の道へ。

Introduction紹介文
法学部を3年で早期卒業して大学院に進み、修士課程を経て新卒で就職した平野さん。学生時代の部活動や行事での自身の関わり方を振り返り、「人をサポートする仕事が自分には向いているのではないか」と考えて、企業の法務部で働くという道を選びました。企画・開発・商品化・販売といった事業の一連の流れに法務担当者として携わり、組織の中での自分の役割を果たすことにやりがいを感じながら、いきいきと仕事をしています。
自分に合った働き方を考えたとき、「法学の知識を生かし、人をサポートする法務の仕事がしたい」という思いが芽生えた。
進路について具体的に考え始めたのは、大学3年生になってからです。自分にはどんな働き方が合っているのか、これまでの学生時代の部活動や行事での自身の役割を振り返って考えてみると、企画や営業といった事業の最前線で働くよりは、その人たちを支えるような管理部門で働くほうが向いているのではないかと思いました。そこで、法学部で学んだ経験を生かして、企業の法務部で働くことを意識し始めました。
そのまま3年生から就職活動をする道もあったのですが、3年次はコロナ禍の影響でオンライン授業ばかりで、もう少し主体的に法学を学びたいという気持ちがあったため、学部を3年で早期卒業して大学院に進むことに。修士課程1年目に、現在働いている企業の法務インターンシップに参加し、先輩社員が事業を支える姿やチームで和気あいあいと働く様子に魅力を感じて就職を決めました。
事業の一連の流れに関わることができるのが、企業法務の魅力。スピード感と丁寧さの両立を意識して取り組んでいる。
現在は法務部で、主に契約書類にリスクや不備が無いかの確認を通して、契約締結までのプロセスや、取引開始後の事業活動が適切かつ円滑に進められるようにサポートする役割を担っています。契約後のトラブルを防ぐため、契約内容に問題がないか、自社に不利な条件はないか、事業部の要望が反映されているか、といった確認を行います。問題があれば修正案を提案したり、リスクが受け入れ可能か事業部と検討したりして、契約相手と自社の双方が納得できる契約条件を模索します。また、事業を進めるにあたってどのような契約を締結したら良いか、問題が生じた際にどう対応すべきかなど、事業部からの相談を受けることも業務の一つです。
事業を契約面からサポートするためには、事業内容や取引スキームの理解が必須です。そのために事業部へのヒアリングを行うのですが、自社が進めようとしている事業や持っている技術について知ることができてとても楽しいです。また、企画・開発・商品化・販売といった事業のあらゆる段階で契約が必要になるため、事業の一連の流れに関わることができるのは、法務の仕事の大きな魅力です。
契約にはスピード感が求められる一方で、事業部の要望を正しく理解して盛り込んだり、見落としているリスクを発見したりするための丁寧さも必要です。スピード感と丁寧さの両立は大変ですが、「思い描いた通りの内容になり、安心して進められる」「素早く対応してくれて助かった」といった声をかけていただくと、事業を進めるサポートができていると実感し、大きなやりがいを感じます。


法学部での学びやインターンシップで培った経験を生かし、チームの一員として自ら考えて主体的に仕事に携わっていきたい。
法律や契約の文章は一文が長いことが多く、結局何を定めたものなのか、一読してもわかりづらい場合が多々あります。法学部での学びを通して、文章をじっくり読み込み、深く分析する力や本質を理解する力を養ってきた経験が、仕事で生かされていると感じます。
また、大学1年生のときに参加した議員インターンシップでの経験も、今の自分につながっています。それ以前は「こうしたらどうかな?」と思うことがあっても、迷惑になったら嫌だという気持ちから、行動に移すことにためらいがありました。でも、インターンシップでお世話になった議員の方が、私の行動を見て「気遣いができる人だね」と言ってくださったことが自信になり、自ら提案して動けるようになっていきました。今の仕事においても、チームの一員として状況を把握して、自分ができること、すべきことを考えて提案・行動し、より良い結果を生み出す一助になれるよう意識しています。

楽しみながら長く仕事を続けていくために、知識と体力の基礎力を身に付けることに挑戦中。
法務の仕事をする中で、法律知識はもちろん、パーソナルデータの取り扱いや会計といった事業に関連する知識や、文章作成力、コミュニケーション能力等のビジネススキルなど、幅広く習得する必要があると実感しています。そのため、先輩から勧められた本を読むなど、知識を増やすことに取り組んでいます。また、健康は働く上での1番の資本だと感じているので、ストレッチや筋トレといった体力づくりも意識的に行っています。知識と体力の基礎力を鍛えて、長く楽しく仕事を続けていきたいです。