Interviews 卒業生 私の“ガクチカ”は勉強。いつかネパールに恩返しを。

Introduction紹介文
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略。就職の面接で必ず聞かれる質問です。今関さんのガクチカは勉強。国際学部の学びに加え、教員免許取得のため副専攻で文学部の授業を選択、合計200単位以上を履修して卒業を果たしました。「自分がやりたいと思ったことは、すべてやり抜くことができる自信にもなっている」という今関さんの原点はネパール留学。社会人になった今も、ポジティブに“やりたいこと”に取り組み続けています。
小学生の時に出合った一冊の本に衝撃を受け、世界に目を向けるきっかけに。途上国に関わりたいと国際学部へ。
現在、日本と海外間の原子燃料輸送とコーディネート業務を担当しています。原子燃料はウラン鉱石から燃料になるまで数多くの工程があります。宅急便のように気軽に送れる資源ではないため、知識やノウハウを持つ商社が介在しながらニーズに応じた役割を果たす、一般的にはあまり知られていない業務かもしれません。
総合商社で働こうと思ったきっかけは、学部時代、ネパールへの留学経験にあります。小学生の時、黒柳徹子さんの本『トットちゃんとトットちゃんたち』に出会いました。肌の色や言語は違っても、世界の人たちは自分と同じような暮らしをしていると思っていた当時の私は大きな衝撃を受け、発展途上国や恵まれない人たちに関わって、何かができる大人になりたいと国際学部に進学しました。教育支援にも興味を持っていたため、留学コースの中でも途上国で活動し、学びを深める「国際社会貢献活動」のプログラムを選択。ちょうど学部でネパールの貢献活動が新設されたことと重なり、5カ月間ホームステイしながら小学校で日本語教育を担当しました。


途上国の現状を自分の目で見て、触れて、感じる。ネパール留学が、人生を形づくるターニングポイントになった。
ネパール人は、家族と過ごす時間をとても大切にします。ネパールの人たちのコミュニティに飛び込んで共に暮らす中で、家族を思いやる強い気持ちを常に感じていました。一方、ネパールでは公務員や教師、観光業、シェルパなど限られた職業しかなく、海外で働かざるを得ない現状も目の当たりに。ホストファーザーでもある校長先生から、授業にあたって「彼らが海外で働く時、日本も候補先となるように、日本がどんな国なのか文化も教えてほしい」とリクエストされたこともとても印象に残っています。
ネパールに雇用を生み出すことができれば、家族が一緒に過ごせるようになる。しかも一方的に与えるのではなく、日本にも何かを還元していきたい。そこで途上国に雇用を創出するビジネスを行っている総合商社への就職を考えるようになりました。
関学ならではの国際社会貢献活動に参加できたこと、他大学は派遣を行っていないネパールに留学生として滞在できたことは、今に続く人生の大きなターニングポイントになったと思います。

商社で働きながら学習ボランティアの活動も。さまざまなスキルや知識を身につけ、即戦力としてネパールに恩返しを。
入学したからには、関学という場を思う存分活用しようという意気込みで、さまざまな「やりたいこと」に取り組みました。教員免許の取得もそのひとつです。地元の小学校でボランティア活動をしたり、塾講師として子どもたちに授業をしたりと、子どもと関わる機会が増える中で、教育は人を形作る大切なものだと思うようになりました。
実は商社で働くか、教師になるかで最後まで悩みました。最終的に商社に決めたのは、社会人経験を積んでから教師になった方が「なぜ英語を学ぶのか」について、実体験を持って子どもたちに教えることができ、還元できるものも多いと考えたからです。教育の現場から離れてしまわないように、現在は働きながら「放課後学習ボランティア」の活動に取り組んでいます。主に小学生のプリント学習の付き添いで、子どもたちの成長を支援中。教職の授業で学んだ姿勢や知識が活きていると感じます。
留学体験がすべて今の自分につながっています。将来の夢はお世話になったネパールへの恩返し。必要なスキルや知識を身につけ、即戦力として関われるように努力を続けていきます。

興味のあること、やりたいことの学びは尽きません。
最近は愛犬と快適に暮らすため、生態を学び中!
「あなたは大学で何をしましたか」と聞かれたら、自信を持って「勉強」だと断言できます。それぐらい密度の濃い、学びの4年間を過ごすことができました。今の仕事は英語でのコミュニケーションが必須の環境にあるので、取引先と同じ土俵で交渉できるように、英語の勉強は継続中です。また最近、犬を飼い始めたので、一緒により快適に暮らすべく犬の生態や気持ちについて学んでいます!今一番の癒しの存在です。