Interviews 学生 社会課題の抜本的な解決を目指して。データ分析とヒアリングで拓く持続可能な社会
Introduction紹介文
自己の成長だけではなく、他者への思いやりや働きかけによって豊かな社会を実現することを目指して人間福祉学部・社会起業学科へ進学した佐藤さん。祖父母が営む農家で少子高齢化や後継者不足といった社会問題を目の当たりにし、その解決に向けた強い想いを抱きました。現在は、農業従事者減少を「生活者視点」で解決するための研究に注力。健康意識の向上を促すことで国内農産物の消費を活性化し、農業従事者を増やすという持続可能な循環の実現を目標としています。
「安心・安全」と健康を掛け合わせた新しい農業支援の形
社会課題の解決を強く意識するようになった原点は、私の祖父母が農家を営んでいたことにあります。幼い頃から目の当たりにしてきた、少子高齢化や後継者不足といった農業の課題を解決したいとの思いで、実践的な学びを得られる社会起業学科に進学しました。学びを深める中で、生活者目線から農業従事者の減少に歯止めをかけられないかと考えるようになり、授業やゼミを通じて様々な方面から課題と向き合いました。やがて見えてきた目標が、持続可能な循環の構築です。農業に関わりのない人々の潜在的な健康意識を高め、安心・安全な国産農作物の消費を活性化できれば農家が潤うはず。農業が魅力あるビジネスになれば、結果的に未来の従事者が増えるのではないか、と考えたことが研究の発端になりました。
また、この研究を深めるために、企業との社会起業アドバンスト・インターンシップにも参加。社会の人々は、健康意識や健康についての情報を、どのような媒体、手段で得ているのかといった調査からデータ分析までを一貫して経験できました。データを基に、社会課題を根本から捉えるという実践的な学びにつながったと思います。
調査を通じて見えてくる現状と課題
調査分析を行う上で、仮説を立てることを非常に大切にしています。たとえば、「こういうアンケート結果が出るのではないか」「こういうことが課題ではないか」といった予測を立てた上で、実際に結果として表れたデータと照らし合わせるのです。仮説通りの結果がでたときの気持ちよさはもちろんありますが、むしろ仮説に合わないときこそ、やりがいや楽しさを感じる瞬間です。仮説では想像出来ていなかった新しい側面を調査を通して学ぶことができる点が、この調査分析の最大の面白さだと感じています。私が取り組んでいる農業従事者の減少に関する研究に置いても調査分析は欠かせません。調査から見えてきた結果と生活者の健康意識や行動をすり合わせることに苦労しています。現在は、性年代別にどのような手段から情報に触れることが多いのか、どこに信憑性を感じているのかを調査し、健康意識をより引き立てる効果的な手法を模索中。私の最終目標は、私自身が農家の道に進むことではなく、第一次産業がより豊かになる仕組みづくりに貢献することです。
データだけではわからない、現地の生きた声を聴くことの重要性
社会起業アドバンスト・インターンシップ以外にも、ゼミ活動で奈良県の川上村を訪れた経験は大変貴重でした。森林問題、少子高齢化、そして後継者不足といった地域特有の社会課題について、フィールドワークや地域住民の方々へヒアリングを実施。その際、若者が社会課題に強い関心を持ち、真剣に取り組んでいる姿勢を地域の方々が心から喜んで下さり、大きなモチベーションとなりました。その一方で、現地で後継者不足の問題を掘り下げていくと、「若者が参入すれば解決する」という単純なものではないと痛感。伝統や技術を引き継ぐためには強い思いが不可欠であることを現地の方々の言葉から学びました。この問題が持つ複雑さを実感したことで、今後は自身の研究においても、現場の生きた声を実際に聞くことを大切にしていきたいです。
新しい挑戦を見据えて今できることに取り組んで行きます。
グローバル化が進む現代において、英語力は必ず必要だと考えています。そのため、社会起業学科での専門的な学びに加え、英語力の向上に取り組んでいます。また、私は6歳から15年間野球に打ち込んできました。野球は私自身の人間性の基盤を作るうえで大切であったと実感しています。その経験を活かし、今後はスポーツを通じた社会貢献活動に積極的に挑戦したいと考えています。