法学部
K.G.

法学部の学び

  • 日韓比較で探る、新しい刑事司法のカタチ
  • 企業の情報開示を操る、金融・会社法の世界
  • M&Aの舞台裏、会社役員の知られざる責任
  • 国境を越える富と税、国際租税法の最前線
  • 憲法の思想と歴史を、フランスから読み解く
  • 「法はどこにある」その根源を問う法哲学
  • 人権と正義の天秤、民事執行法の世界
  • 交通事故から金融商品まで、損害賠償の今
  • 自治体の挑戦、先進的な条例づくりの理論
  • 唐宋時代の法と社会、その乖離と解決策
  • 英米法に学ぶ「信託」の仕組みと契約の精神
  • 多様な働き方、キャリア形成
  • 国際社会のルール、「ソフトロー」の可能性
  • EU・フランスから日本の会社法を再考する
  • 契約はなぜ守られる?ドイツ法に探る法の礎
  • 犯罪の成否を分ける「被害者の同意」とは
  • AIと海賊版サイト、著作権の未来を描く
  • 大規模インフラ事業と住民参加
  • 近代的法主体像の困難性
  • 経済犯罪の黒幕を暴く、共犯と不作為犯
  • 生活保護の法学、社会保障の最前線
  • 保険金はなぜ支払われない?保険契約の構造
  • 英国法史『ブラクトン』に法の起源を探る
  • 訴訟で社会を動かした江戸時代の民衆
  • 「国民」とは誰か?イギリス国籍法の歴史
  • EUの外国判決承認・執行制度のための新たな視座
  • 親の権利か子の権利か、家族と国家の法を問う
  • 契約社会のルール、フランス法から再構築する
  • 日英比較で探る「取調べの可視化」の今
  • 契約はなぜ守られる、フランス法に探る法の礎
  • 裁判か、話し合いか、最適な紛争解決を求める
  • 地域から日本を動かす新しい公共政策
  • 政治思想のから見る、日本への影響
  • 地域を動かす政治経済学
  • 政治は信じられないのか、有権者の本音に迫る
  • 歴史を動かした民衆の力、自由民権運動の実像
  • 西洋思想と日本、デモクラシーの変容
  • 食の安全から環境問題まで、社会を守るルール作り
  • 世界を動かす政治と経済のダイナミズム
  • 独裁と権威主義、スペイン史から現代を問う
  • 紛争から平和へ、国際機関と正義の役割
  • 二大政党制の崩壊と政権担当能力評価
  • 法律学科

    身近な事件や裁判、企業間の紛争解決などを題材にして、法の役割や法解釈を学びます。人文科学や政治学、経済学など多角的視野から法を考え、各法が生まれた背景や理由、現在の法の問題点などについても考察します。
    広く深い社会的視野と教養に根ざした法学の教育・研究を通して、論理的な思考法を身につけ、社会に貢献するリーガルマインドを持った人材を育成します。

    政治学科

    急速なグローバル化が進むなか、国際社会や国内で起こるさまざまな課題を政治に関連づけて学び、より良い未来のために何をすべきかを探究します。
    社会と密着した学びを通して、今起きていることを的確に理解・分析し、解決に導く方法を考え、実行する力を身につけます。

    5つのコース

    特修コース(選抜制)

    法曹、企業法務、公務の各業界のプロフェッショナルをめざします。分野ごとの高度な専門知識の修得に加え、実務家による少人数の双方向型授業により、実社会で活躍できる実践力・応用力を身につけます。

    「特修コース」はこちら
    司法・ビジネスコース

    専門的で幅広い法律の学修と事例の探求を通して、知識の修得と的確な判断力を養います。日常生活での問題からビジネス現場での課題まで、幅広い事象を法的根拠に基づき解決できる論理的思考力を修得します。

    グローバル法政コース

    多様な価値観・文化の理解を基盤に、持続可能な開発をめざす国際社会の姿を考えます。法律・政治の視点から分析できる、一歩先の「グローバルな視点」を得ることで、世界で活躍する素養を身につけます。

    法政社会歴史コース

    各時代の社会・思想・文化を反映して日々変化する法律と政治。過去の失敗や成功、先人の経験と知恵を学び分析することで、「今」に必要な新たな考えを生み出し、より良い社会を実現する力を養います。

    公共政策コース(経済学部連携)

    法律・政治・経済の3分野の学修から、社会を多面的に分析する力を養います。現代の急速な社会変化に伴う公共的課題の解決に必要な専門性と応用力を高め、豊かな社会を築く担い手をめざします。

    4年間の流れ

    1年次
    法学・政治学の学び方を身につけるとともに、法律・政治の基礎や教養を幅広く学び、自分の興味・関心のある分野をみつけます。
    また1年生から少人数制の演習がスタート。専門分野を学んでいくための土台を築きます。
    スタディスキル演習

    全クラス共通のカリキュラムのもと、演習形式で法学・政治学を学ぶために必要なスタディ・スキル演習(特に論理性、記述力、スピーチ力)を身につけます。その集大成となるのが中央講堂に約700名が集まって行われる「スピーチコンテスト」。各クラスの代表14名が「法学部でどのように学んでいくのか」というテーマに沿って聴衆の前でスピーチを行い、グランプリを競います。

    基本演習

    基本演習は秋学期に開講され、春学期に身に付けたスタディ・スキルを応用・発展させることで、法学・政治学を深く学ぶための方法を習得することを目標としています。授業では、法学・政治学に関する身近なテーマを題材として、プレゼンテーションやディベート、ディスカッションなどを取り入れながら、「深く学ぶ」ことにチャレンジします。様々な社会問題と法学・政治学との関わりの考察を通じて、法学・政治学的思考力を養います。

    2年次
    秋学期には自身の希望に合わせて5つのコースから選択(特修コースは1年次秋学期出願)します。「到達目標(どのような力を身に付けるか)」に応じたカリキュラムが準備されており、自身で学びたい分野・領域を切り拓きます。
    模擬裁判演習

    架空の刑事事件を題材にして、捜査段階における証拠・資料収集や書類作成に取り組み、その後の公判段階では裁判官・検察官・弁護人・証人・被告人としてロールプレイを実施。一連の公判活動を体験することで、裁判のしくみや法曹の役割、刑事手続についての理解を深め、論理的な思考力、周囲との協働力、主体性などを養います。

    専門導入演習

    1年生で身に付けた基礎的専門性をさらに発展させ、法学・政治学の多種多様な学びへの一歩を踏み出します。担当教員の専門性を生かしたバリエーションに富んだ授業が準備されており、自身の興味・関心に応じた専門分野の授業を選択することができます。共通のテーマに関心のある仲間とともに、法学・政治学を学ぶ楽しさを感じながら、ディスカッションやプレゼンテーションを交えた主体的な学習により、専門性を深めます。

    3年次
    1・2年生で学んできたことをもとに、より高度な専門領域を探求します。希望者は研究演習(ゼミ)に所属し、自らの研究テーマに沿って学びを深めることも可能です。卒業後の進路も踏まえ、専門性の高度化を図りながら社会で通用する実践力を磨きます。
    研究演習Ⅰ

    研究演習は「法学(法律学科生向け)」「政治学(政治学科生向け)」「法政文化(両学科生向け)」の3分野が開講されます。自身が深く追究したい専門分野に精通する教員の指導の下で、専門的分析や研究手法のレクチャーを受けながら、主体的に学びます。1・2年生で培った専門性を実社会で生じる問題・課題と結び付け、独自の研究テーマに設定し、解決の方策について、同じゼミの仲間と議論を交えながら考えます。ゼミでの活動は、互いに刺激を受け、ともに高め合う仲間との絆を形成する場ともなります。

    コース実践演習

    コース別に開講。特色あるコースの専門分野に関連する実務家(弁護士、社会保険労務士、公務員、ジャーナリストなど)が授業を担当します。これまで培ってきた法学・政治学の知識を、実社会でどのように活用できるのかを少人数での演習形式で学修します。

    4年次
    学びの集大成としての1年は、自身の進路も踏まえ、専門性の高度化を図りながら社会で通用する実践力を磨きます。
    研究演習Ⅱ

    3年生の研究演習Ⅰから引き続き、自身が取り組む研究テーマの結論を導き出します。研究を進める過程においては、同じゼミに所属する仲間との意見交換や指導教員からのアドバイスを受けながら、高い専門知識の修得のみならず、論理的な思考力、課題を発見して解決する力、周囲を納得させる伝達力、豊かな人間関係を築く調整力が磨かれます。研究演習を通して培われる力は、社会に出て活躍するための土台となり、仲間たちと学び合った経験は生涯の財産となります。

    法律学科 卒業研究テーマ(抜粋)
    • 日本国憲法についての総合的な理解
    • 財産法上の重要判例および重要論点の検討
    • 株式会社の運営に関する法規制
    • 民事訴訟法ー裁判による権利の実現
    • 地方自治体の政策法務の諸問題
    • 英米法における現代的重要課題の研究
    • 法理学(法哲学)上の諸問題
    • 刑事手続に関する諸問題
    • 刑法をめぐる諸問題
    • 今日の労働問題と労働法
    • 市民社会と行政法
    • 租税法上の諸問題
    政治学科 卒業研究テーマ(抜粋)
    • 現代政治の実証的研究
    • 現代政治分析
    • 19-20世紀ヨーロッパ政治史研究
    • Global Political Economy and Studies
    • 国際社会における人権への取り組み
    • 政治思想・哲学の探求と現代市民社会の姿
    • 公共政策・制度の歴史的発展
    • コンテンツ作品で考える社会と政治
    • 国際政治をめぐる諸問題
    • 「日本」を知る。
    • 映像の政治学

    カリキュラム

    社会につながる研究 For Society

    グローバル時代の環境規制と民主的合意形成

    早川 有紀教授

    社会の中で形成・運用される「規制政策」を研究対象としています。規制とは、私たちの権利や自由を制限するルールであり、交通ルールや施設利用の決まりなど、日常生活にも数多く存在します。こうした規制は、社会の秩序や安全を守るうえで不可欠ですが、その内容をどのように民主的に決定し、適切に見直していくかという点は、常に重要な課題です。とりわけ注目されているのが、温暖化対策や有害化学物質の規制などを含む国際的な環境規制の方向性です。再生可能エネルギーやバイオ素材は生活を便利にする一方で、廃棄時の環境負荷や人体への影響といった長期的なリスクも同時に考慮する必要があります。社会にとって望ましい規制とは何か。技術革新と安全のバランスをいかに取るか。民主主義の枠組みの中で、これらの問題をどう合意形成し、制度として具体化していくかを分析しています。

    西宮市など地域と連携したゼミ活動
    法と政治の知見による社会課題の分析と政策実践

    「研究演習Ⅰ/Ⅱ」では、法学部で習得する法律や政治の知識をもとに、公共政策にアプローチする実践的な学びを展開しています。2024年度のゼミでは、防災に関する地域課題をテーマに設定。阪神・淡路大震災の記憶の風化、防災訓練の定型化、そしてコミュニティの弱体化といった課題に対し、地域に合った防災対策のあり方を検討しました。検討の末、ゼミ生は楽しく学べる「防災運動会」を提案。防災意識の向上と地域のつながりの再構築を目指したこの取り組みは、関西広域連合主催の「大学生等との意見交換会」で優秀賞を受賞しました。現在は、西宮市や地域の協力を得て実施に向けた準備を進行中です。行政や専門家の助言も受けながら、学生たちが主体となって具体的なプログラムを設計しています。