【開催報告】スタートアップ法務・リスクマネジメント講座「起業と犯罪」~事例から学ぶ事業コンプライアンスの基礎~
3月24日(火)、27日(金) スタートアップ法務・リスクマネジメント講座を開催しました!
「知らなかった」では済まされないーー実践的な法務・リスクマネジメント講座を開催
2026年3月24日(火)27日(金)の全2回で、「起業と犯罪」をテーマとしたスタートアップ法務・リスクマネジメント講座を開催しました。
本講座では、支援の最前線に立つ弁護士の三村雅一氏と、名古屋大学特任准教授の松本修平氏を講師に迎え、
実際の判例や事例をもとに、スタートアップが陥りやすい法的落とし穴とその防御策を徹底解説しました。
参加者はケーススタディを通じて、リスクを見極める眼と、「怪しいかも?」と感じる力を養いました。
【3/24】導入・事例解説編
初日は「なぜ、優秀な起業家が犯罪者になるのか」という問いから始まり、焦りや無知、過信が招く重大なリスクについて学びました。
〈主な講義内容〉
松本先生:これまで実際に起こった様々な実例を挙げ、不正が起きる理由や具体的な防御策が伝えられました。
・不正のトライアングル(Fraud Triangle):「機会」「動機」「正当化」の3つの要素が揃ったとき、善良な人間でも不正に至りうるとし、様々な実例を解説。
・具体的な防御策: 「違和感を無視しないこと」。「家族に説明できるか?」を基準に判断し、迷ったら第三者へ相談する重要性を説きました。
三村先生:スタートアップが陥りやすい犯罪・違法行為の類型について、実際の判例をもとに解説がありました。
・無知は最大の弱点: 悪気のないルール違反でも、起業家としての「社会的死(口座凍結や取引停止)」を招く現実を解説。
・身近なリスク: 売上を偽る「粉飾」、安易な画像コピーによる「知財侵害」など、日常に潜む違反事例を紹介しました。
【3/27】実践・防御編
2日目は「食い物にされないための防御策」として、NDA(秘密保持契約)と業務委託契約に焦点を当てた実践的なワークショップを行いました 。
自身の不利益になるような箇所が混ざったNDA(秘密保持契約書)と業務委託契約書のサンプルを読み、「怪しいかも?」と感じる点を各自発表。
三村先生松本先生から、スタートアップが陥りやすい不利益な条項や、自社を守るための修正案の解説がありました。
自社だけが損害賠償リスクを負うような不平等な条項、技術や成果物の権利が意図せず相手方に帰属してしまうリスク、文言の曖昧さなど具体的なチェックポイントを学びました。
「少しでもおかしいと感じたら、署名する前に必ず専門家や第三者に相談してほしい」というアドバイスもありました。
参加者の声
無知であることが最大のリスク。まずは知ること、気づくこと。
全2回の講座を通じて、漫画やドラマのような事例が実際に起こりうることであり、いつでも当事者になりうるリスクを感じることができました。
スタートアップだからと持ち掛けられる不利益な契約や、甘い言葉に惑わされず、
しっかりと知識をつけ、第三者に意見を聞く大切さを体感しました。
講師陣からはリスクを恐れて行動を止めるのではなく、必要な場面で専門家(ガードレール)を頼りながら事業を進めることの大切さが語られました。
〈概要〉
スタートアップ法務・リスクマネジメント講座「起業と犯罪」~事例から学ぶ事業コンプライアンスの基礎~
日時:2026年3月24日(火)、3月27日(金)
会場:ANCHOR KOBE (神戸市中央区加納町4丁目2-1 神戸三宮阪急ビル15階)
講師:三村 雅一 氏(S&W 国際法律事務所 弁護士)
松本 修平 氏(名古屋大学 特任准教授 / 関西学院大学 非常勤講師)
主催:関西学院大学 社会連携・インキュベーション推進センター
関西スタートアップアカデミア・コアリション(KSAC)