2020.10.08.
社会学研究科委員会 日本学術会議会員任命拒否について〔日本語版〕

 

日本学術会議会員任命拒否に対する声明

2020年10月8日

関西学院大学大学院社会学研究科委員会

 

 第25期日本学術会議会員の任命にあたって、内閣総理大臣は日本学術会議が推薦した105名の候補者のうち6名の任命を拒否し、現在までその明確な理由を説明していません。これは、日本学術会議法第7条・第17条に定められた、日本学術会議が優れた研究・業績がある科学者から会員候補者を選考して推薦し、この推薦に基づいて内閣総理大臣が会員を任命するという法の主旨に反するものであり、第3条にある日本学術会議の独立性を脅かすとともに、首相による任命権の恣意的な行使に道を開くものです。また、今回任命を拒否された6名がいずれも人文・社会科学分野の候補者であることは、政府の人文・社会科学に対する態度への深い懸念を生じさせ、看過することができません。

関西学院大学大学院社会学研究科委員会は、人間と社会についての研究と教育を進める研究者の組織として、学問・研究の基盤であり、日本国憲法第23条で保障された学問の自由を侵害する今回の決定に対して、速やかに首相がその理由を開示するとともに、6名の候補者を会員に任命することを求めます。