社会学部
K.G.

学生 複数の視点を掛け合わせることで、自分だけのキャリアと解決策が見えてくる

武田 正乗さん
掲載日:2026.05.21
4年生

今回ご紹介するのは、関西学院大学のマルチプル・ディグリー(MD)制度という最短4年間で2つの学部を卒業(2つの学位を取得)することができる制度を利用して、法学部から社会学部へ編入された社会学部4年生の武田正乗さんのインタビューです。

MD制度を利用するまでの経緯や、実際に利用することでどのように学びが深まったのかをお伺いしました。

マルチプル・ディグリー(MD)制度とは?

最短4年間で2つの学部を卒業(2つの学位を取得)することができる制度。

関西学院大学公式ホームページで詳しくご紹介しております。ぜひ、以下よりご覧ください。
副専攻プログラム(学部を出て、他分野を学ぶ)|関西学院大学

はじめに、自己紹介をお願いします。

MD制度で、この春、法学部から社会学部へ編入しました武田正乗です。
社会学部では、大岡栄美准教授のゼミに所属しています。

出身は、神奈川県藤沢市で、高校は東京の高校に通っていました。

実家が浄土真宗本願寺派のお寺で、私も現在そのお寺の副住職を務めています。
そういった事情もあり、社会学部では、「寺院と地域コミュニティ」をテーマに研究を進めたいと考えています。

関東であれば大学はたくさんあると思うのですが、関西学院大学への入学を選んだのはなぜでしょうか?

高校時代の探究学習の中で、「貧困」について調べている際に、様々な“制度のはざま”に課題があることに気づき、法学部を志望するようになりました。

しかし、さらに探究を進める中で、法律や制度だけでは解決できない、社会的課題が多く潜んでいることにも気づきました。

はじめは、どちらかの学問に絞らなければいけないと思って大学探しをしていましたが、関西学院大学では、4年間で2つの学部で学べる制度があると知って、関西学院大学への進学を決めました。

MD制度が関西学院大学への進学の決め手だったんですね!

そうですね。
もちろんMD制度が決め手にはなりましたが、色々調べていく中で、関西学院大学は、留学への支援が手厚いことなど、いろいろな制度が充実していることを知りました。

また、入学前に大学の方にお話しを聞く機会があったのですが、その際に親切にお答えいただき、学校全体で学生に対するフォローが手厚く、温かい雰囲気のある大学だと感じたのも決め手になりました。

そうした検討の中で、親元を離れて関西に行って一人で暮らしながら勉強するという厳しい環境に身を置くというのもいいなと思いました。

社会学部で印象に残っている授業はありますか?

「宗教社会学」という授業ですね。

私の実家がお寺で、私自身もそのお寺の副住職という立場にあるということもあり、関心をもって授業を受けることができたという背景もあるかもしれません。

授業の中では、宗教と社会の様々なつながりや取り組みが紹介されており、実家のお寺でも実践に生かせそうな内容や、宗教に関する新たな発見もありました。

現在、社会学部(大岡ゼミ)ではどのような研究・活動に取り組んでいますか?

ゼミの中でいくつかのグループに分かれていて、私のグループでは、「大学生の孤独」をテーマに様々な活動を行っています。

具体的には、地域にあるスーパーを拠点として、大学生の孤独感の解消や、QOL(生活の質)の向上を目指して、朝の時間に活動する「朝活」の企画に取り組んでいます。

はじめは、なかなか人が集まらないという課題もありましたが、活動の広報や周囲への声掛けを継続していくことで、少しずつ人が集まるようになっていきました。

「朝活」の活動を通して、参加者同士が新たに友達になるなど、大学生同士の新たなつながりを生む機会になっていると考えています。

2つの学部で学んできたからこそ感じる、法学部と社会学部の違いは何かありますか?

学びのイメージとしては、法学部は法律や制度という観点で深く学ぶのに対し、社会学部は様々なトピックを広く学ぶという印象があります。

学生の雰囲気も、法学部では弁護士を目指して勉強している学生がいるなど、とことん突き詰めている学生が多いのに対して、社会学部では学びの範囲や視野を広げて社会にどう生かしていくかを考えている学生が多いように思います。

MD制度に取り組む前にイメージしていたこととのギャップは何かありましたか?

はじめは、やはり2学部の学びを並行して進めることになるので、忙しくなるんじゃないかという不安はありました。

でも、実際やってみると、授業の履修自体は苦ではありませんでした。
私自身、厳しい環境に身を置くことが大事だと考えていることもあり、大変なことをしているとはあまり思わなかったですね。

2学部の学びを通じて、今どのようなことを感じていますか?

MD制度を通じて2つの学部で学ぶことで、本当にいろんなことが学べているなと感じています。

法学部では、元々関心を持っていた法律などのほか、行政やNPOなどの研究をしている先生がいらっしゃいましたし、社会学部でも関心のあったコミュニティに関する学びを深められていると感じています。

また、2つの学部それぞれで卒業に必要な単位を満たすために授業を履修する中で、元々関心を持っていたこと以外でも広い学びを得ることができています。

卒業後は、2つの学部での学びを生かして、どのように社会で活躍していきたいでしょうか?

私は、卒業後、実家のお寺の副住職として勤める予定です。

お寺を取り巻く環境として、近年は寺離れが深刻化しています。
しかし、昔から地域密着で住民の拠点になってきたお寺だからこそできるコミュニティの創出や貧困問題への取り組みがあると考えています。

ゼミで経験したイベントを通じたコミュニティ形成などを参考に、お寺でのイベントなどを通じて地域社会に貢献していきたいと考えています。

また、将来的には大学院に進学して、さらに研究を深めたいとも考えています。現在のゼミでの学びを生かして「寺院と地域コミュニティ」をテーマとするか、「仏教」に関する学びを深めるかはまだ決めれていませんが、私が生涯をかけて行いたい僧侶としての活動に生かせる研究を深められればと思っています。

最後に、これから大学への進学を考えている高校生や、MD制度の活用を考えている後輩たちへのメッセージをお願いします!

一つの学部に縛られず、複数の視点を掛け合わせることで、自分だけのキャリアと解決策が見えてくると思うので、早くから視野を狭めないでほしいです。

どんな人も、大学の卒業が人生のゴールではないと思うので、ただ卒業のために単位を取るという手段にしてしまうのではなく、視野を広げて学びを深める大学生活にしてほしいなと思います。
また、そのためのアドバイスとして、MD制度ではなくても、大学の制度やサポートをたくさん活用してほしいと思います。

私自身、MD制度に伴う複雑な履修計画に困ったときには教務課や学部事務室、周囲の先輩などに頼って話を聞くことで乗り越えることができました。
こんなことがしたい、こんなことが学びたいというものがあれば、ぜひ学部事務室などに足を運んで話を聞いて制度を知るところから始めてみてください。

記事担当者からのメッセージ

自身の想いについて力強く、誠実にお話しされる姿がとても印象的な武田さん。

ご実家のお寺を継ぎ、地域社会に貢献していきたいという明確な目標を持っているからこそ、4年間で2つの学部を卒業するMD制度という大きな挑戦にも、前向きに情熱をもって取り組むことができたのだと感じました。

その高い目的意識とチャレンジ精神は、大学での学びにとどまらず、今後お寺で務めていく中でも、きっと多くの人や地域をつなぐ力になっていくはずです。

法学部と社会学部での学び、そして武田さんご自身の歩みが重なり合いながら、地域に根差した新たな実践へとつながっていく今後の活躍を、心から楽しみにしています。