商学部
K.G.

商学部の学び

ビジネスを広く学び、深く究める

ビジネスの各分野のプロに必要な高度な専門知識を、段階的に身につけることができるカリキュラムを編成しています。1年次は、ビジネス全般に関わる基礎的な内容を幅広く学び、専門的な学習のための土台を作ります。2年次からは、専門科目を履修しながら、自分の興味関心に合致する専門分野を探していきます。3年次からは、自らの関心に合わせてコースを選択し、より専門的な学習に取り組みます。商学部では、経営、会計、マーケティング、ファイナンス、ビジネス情報、国際ビジネスの6つコースを設置しており、それぞれのコースに配置されている専門科目やゼミ(研究演習)を通じて、各分野のプロフェッショナルとしての知識や分析能力、専門分野への深い理解を養います。

6つのコース

経営コース

企業という経済主体がどのように動いているのか、その原理や仕組みを学びます。経営学の基本的な理論や歴史を通じて、企業を考察する際に必要な視点を養います。

会計コース

会計コースでは、企業経営と密接に関わる会計について学びます。まずは商業簿記の習得から始め、会計学の基礎理論や、会計の意義・役割について理解を深めていきます。

マーケティングコース

企業が行うマーケティング活動について、戦略の立案からマーケティング調査、消費者行動の理解に至るまで幅広く学びます。実践的な知識と理論をバランスよく修得できるコースです。

ファイナンスコース

企業の資金調達、株式市場での取引、家計の資金管理など、金融の基本的な仕組みを学びます。日本銀行の金融政策が景気に与える影響など、マクロな視点からの学びを深めます。

ビジネス情報コース

企業行動や経営戦略を的確に分析するための情報処理技法と応用理論を学びます。また、企業間競争や産業システム、将来の産業社会の動向についても総合的に分析・予測する力を養います。

国際ビジネスコース

外国語運用能力を基盤とし、グローバルな視点と異文化理解力を備えたビジネスパーソンの育成を目指します。国境を越えて展開される現代のビジネスに対応できる力を身につけます。

4年間の流れ

1年次
1年生では、簿記基礎や経済学基礎を始めとする、商学部の学びにおける基礎的な科目を幅広く学びます。
また、少人数で行われる「商学演習」では、研究に必要なスキル(文献探索、発表、リポートの書き方等)を身に付けます。
商学演習

商学演習は、少人数による演習形式で行います。経営学や商学に関する基礎的な知識を身につけることで、企業やビジネスをアカデミックに捉える知識や思考法を学びます。教員が一人ひとりの学生を丁寧に指導する他、学生同士の交流や発表を通してコミュニケーション能力も養います。また、文献検索やリポート・論文の書き方など、研究活動に欠かせない基礎スキルの習得に取り組みます。

2年次
2年生からは、専門科目の履修が始まります。
商学部では「経営」「会計」「マーケティング」「ファイナンス」「ビジネス情報」「国際ビジネス」の6つのコースから、各自の興味関心に合わせて、科目を選択し、専門知識を深めていきます。
専門科目

経営の各分野におけるスペシャリストとなるために必要な専門知識を習得するための科目です。コースごとに専門科目が配置されており、それぞれの分野を深く体系的に学習することができます。
【専門科目の例】
経営組織論、管理会計論、マーケティング・リサーチ、金融論Ⅰ、
統計分析論Ⅰ、国際ビジネスコミュニケーション論

※科目は抜粋です。シラバス検索をご利用ください。

3-4年次
3年生からは、6つのコースから自分がより専門的に学びたいコースとゼミを選択します。
所属するゼミで、教員やゼミ生と討論を重ね、4年生では、大学生活の集大成である卒業論文に取り組みます。
研究演習

各研究演習ではテーマが設定されており、学生は、そのテーマに基づいて専門知識の習得や研究を行います。経営現象を読み解く理論的視座の獲得や調査・分析手法についての習熟を通して、テーマについての学びを深めていきます。卒業論文では、自ら研究課題を設定し、その研究課題に対する答えを出すことに取り組みます。

各コースのゼミ・研究テーマ例

卒業研究テーマ(抜粋)
  • 地方銀行の存続・発展の可能性と地方経済について
  • 口コミと消費者行動の関係性に関する研究
  • ABCとTOCの関係性
  • 健康経営への市場参入によるオーラルケア市場の拡大可能性
  • ワーク・ライフ・バランスを支えるコミュニティに関する研究
  • ERPのパッケージ導入に関する考察
  • 偶然を味方にするキャリア形成
  • ウェルビーイングで創る未来市場:農村のプラットフォーム化による多拠点生活の拡大と地方創生
  • 組織の心理的安全性の必要性

豊富な研究活動

商学部では、各コースごとに多種多様な研究室が用意されています。多岐にわたる専門分野の中から、自分の興味・関心に合った環境を選び、専門性を深めることができます。また、商学部生が数多く在籍する「商学会研究会」では、「会計研究会」「学生経営研究会」「広告研究会」「証券研究会」の4つの領域で、学生が主体となって研究活動を行っています。

社会につながる研究 For Society

「感情」を活用したマーケティングの実証研究

石淵 順也教授

マーケティング分野の中でも、消費者行動における感情の働きについて研究をしています。百貨店や専門店などに買物に行った際、楽しい気持ち(快感情)になり衝動買いをした経験は多くの方がお持ちだと思います。衝動買いをした後に後悔を経験することも多いことから、感情は理性の敵だと考える方は多いと思います。しかし、快感情は私たちに無思慮な行動をとらせる「理性的判断の阻害者」の側面を有する一方、創造力を高めることや、他者を助ける援助行動を促すことが指摘されています。私は、店頭などでの実証研究を通じて、百貨店内で快感情が高い人が自身の生活課題の解決に有用な創造的購買をする傾向があること、店頭でのコミュニケーションの工夫により生じた快感情が環境配慮型製品への購入意向を高めることなどを明らかにする研究を行っています。ビジネスに役立つだけでなく、人の生活や社会をより良くすることに役立つ研究を目指しています。

大阪府の各種団体との連携
快感情を高めるユニークな方法で献血への協力を呼びかけ

気温の低い季節には、献血協力がえられにくいことに加え医療機関からの需要も高まるため、献血者の安定的確保は重要な社会課題です。大丸梅田店様、大阪府赤十字血液センター様、大阪文化服装学院様と商学部・石淵ゼミは、この課題解決のため、10月のハロウィン・シーズンに百貨店内で、ドラキュラに仮装した社員、学生が「血をください」とお客様にお声がけし、献血への協力を促す呼びかけとリーフレットの配布を行いました。取り組みの狙いは、ドラキュラが献血をお願いする様子を見た買い物客のみなさまに楽しい気持ちになってもらい、献血協力という援助行動を促すことでした。実施期間中、多くの献血者にご協力いただき、取り組みはメディアでも取り上げられました。