宗教センター(関西学院事典)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]
関西学院事典

宗教センター

上ケ原移転時の宗教館

上ケ原移転時の宗教館

 宗教センターの建物は、1929年の上ケ原キャンパスへの移転時に「宗教館」と呼ばれた。
W.M.ヴォーリズによって設計された建物の一つであり、木造2階建て延べ床面積約274㎡、チャペル、礼拝主事室、事務室などを備えていた。
上ケ原キャンパスの当初の構成は、中央芝生の正面に位置する時計台(図書館)をシンボルとして、キャンパスのアプローチの両脇に配された総務館と宗教館は格式的象徴的な表現を避けた住宅風の慎ましい構えであり、その宗教館の階上に礼拝堂が設けられていた。
上ケ原移転時よりこの礼拝堂では関西学院教会の聖日礼拝が行われていた。

 1949年、SCA(Student Christian Association、学生会宗教総部の前身)が実施したクリスマス音楽会「メサイア」は巨額の赤字をもたらしたが、宗教主事・宣教師からなる会が救済に乗り出した。
さらに翌50年、宗教活動委員会の夢として、センターの設置、キャンプサイトの拡充、センター主事任用の3項目が掲げられ、その目的実現のため52年、宗教センターが設置され、55年に専任のセンター主事が任命された。
またこの年千刈キャンプ場が完成した。
この時期、宗教活動委員会は教職員修養会(1950)を、SCAは夏期学校(1953)を開催している。
すなわち宗教センターは、キリスト者教職員と学生が学内にキリスト教を伝えキリスト教教育を支える目的で、燃えるような思いで自然発生的に設立された。

 1952年、関西学院の組織として宗教センターが設置され、54年には理事会決定の関西学院宗教センター規程によりその働きが明確化された。
その後、宗教館は総務館の増築に対応し、また宗教活動の拡充の一環として65年に増築された。
増築部分は6月28日に竣工、鉄骨造り2階建て一部平屋、697㎡である。
旧館の改築は夏休みに行われた。
この増築工事に対して63年12月に死去したC.J.L.ベーツ院長の次男であるC.J.L.ベーツJr.から1,300ドルの寄付があり、1階にベーツホールを設けベーツ院長の手紙の一文を入れたタブレットをはめ込み、その業績を讃えている。
なお、29年建築された宗教館と65年増築部分を含む建物はすべて2005年に解体され、跡地に06年3月吉岡記念館が新築された。

 宗教センターの業務は、主に教職員に対しては、宗教活動委員会の活動を通じて建学の精神の実践・涵養を、主に学生に対しては、新入生オリエンテーションキャンプの企画、チャペルオルガニストの養成や宗教総部・宗教音楽委員会傘下団体を指導育成することによって、学院のキリスト教主義教育を支援することである。

 宗教音楽委員会傘下団体には、チャペルオルガニスト(結成1971)、聖歌隊(同1951)、ハンドベルクワイア(同1986)、バロックアンサンブル(同1989)、ゴスペルクワイアPower Of Voice(同2004)、KSC聖歌隊(同2009)、聖和キャンパス聖歌隊(同2009)があり、学院・大学の各行事に協力してそれぞれ奉仕活動を行っている。
同窓生や地域市民に対しては、講演会・演奏会・展示会を公開することによって生涯学習の手掛かりを得る場を提供している。

【参照】Ⅱ 290,534【文献】「宗教活動年譜」;「宗教活動委員会年譜」