今東光(関西学院事典)

[ 編集者:学院史編纂室 2014年9月28日 更新 ]
関西学院事典

今東光

こんとうこう

1898.3.26~1977.9.19

今東光

今東光

小説家、僧侶(法名、春聴)。
横浜市に生まれる。
1912年、関西学院中学部普通科に入学、15年、4年生第1学期に諭旨退学となる。
兵庫県立豊岡中学校に転入したが2学期に退校処分を受けた。
いずれも恋愛事件に起因したとされる。
同年上京して川端康成と知り合い、第6次『新思潮』同人、『文藝春秋』創刊同人などの文学運動に参加。
『痩せた花嫁』(1925)が出世作となった。

1930年に出家して天台宗比叡山延暦寺で修行。
51年、大阪府八尾市中野の天台院住職となった。

 千利休の娘お吟の悲劇的生涯を描いた『お吟さま』(1956)で第36回直木賞を受賞し二十数年ぶりの文壇復帰を果たし、以後『春泥尼抄』など河内の人情、風物に取材した「河内もの」を数多く発表した。

1960年、貝塚市の水間寺特命住職を経て、65年より岩手県平泉の天台宗東北大本山中尊寺の貫主。
66年、権大僧正。
68年から参議院議員を1期務め、71年、大僧正に昇進。
世間では毒舌和尚として知られたが、75年に日本天台宗の祖、伝教大師最澄ゆかりの戸津説法の講師に選ばれ、時代・状況に応じて道理も変化すると説いた。

 今東光は、自らの中学部時代を後年、小説・随筆などさまざまな形で回顧している。
また、直木賞受賞前年の1956年、同窓会大阪支部会でスピーチしたのをはじめ、受賞後もしばしば学院および学院関連で講演などを行っている。

【参照】Ⅰ 165【文献】『関西学院高中部百年史』1989;今東光『毒舌・仏教入門』1993;矢野隆司「今東光:関西学院と東光の生涯」『関西学院史紀要』(11)2009