園長から「植物だより」(2013年10月)

せいわようちえん・植物だより

ひっつきむし

 保護者の皆様は、野草の種で衣類にくっつくもので「ひっつきむし」と呼んで遊んだことはないでしょうか?春の野草では、ヤエムグラ、ヤブジラミなどひっつきむしの類で、服にくっつけて遊んだことも多いでしょう。
秋のひっつきむしは、その種類も多く、オナモミ、イノコズチ、アメリカセンダングサ、ヌスビトハギなどがその代表です。秋の草むらを歩くと、このひっつきむしがたくさんついて、取り除くのに難儀したなんてことはないでしょうか。
 そんなひっつきむしの代表格・オナモミは、なんと絶滅危惧種なのです。オナモミは、自分の周りに他の植物が育たないように、多感作用といって根から特別な成分を発生させるめずらしい植物なのです。だから、オナモミは、自分の下に種(ひっつきむし)を落としても繁殖しないのです。昔、我々が、ひっつきむしを採り、投げ合って遊ぶことは、オナモミの自然な種まきとなっていたのですね。ところが、近年、子どもたちが自然・植物環境にふれて遊ぶことが激減したため、このオナモミは絶滅危惧状態になったのです。

 本園の庭にオナモミ・オオオナモミがたくさんあるのをご存知ですか?あのかぎ状のひっつく部分をさわるとチクリと痛いのですが、そっと持って、くるりと回転させると簡単に採れます。あんな楽しいひっつきむしの遊び。子どもたちが自然・植物にふれなくなった象徴にしたくないですね。
 この秋、ぜひ親子でオナモミ・オオオナモミにふれて遊んでみてください。そして、この地域にまたオナモミ・オオオナモミ・ひっつきむしが増えることを願っています。

 

(植物大好き園長:いずはら だい)