園長から「植物だより」(2013年7月)

せいわようちえん・植物だより

カキの葉の力

 聖和幼稚園の園庭には、数本のカキの木があります。カキは、4月の終わりごろに春芽が出始める新緑においては、スロー・スターターです。しかし、6、7月頃になると緑の立派な葉が茂るようになります。カキは、やはり実が生る頃には注目されますが、この春や夏の姿に関心を示す人はほとんどいません。ところが、この夏のカキの葉っぱには、すごい力があるのです。今月は、そんなカキの葉っぱの力について書かせていただきます。
 皆さんは、「カキの葉」と聞かれると、まず思い浮かべるのは「柿の葉寿司」ではないでしょうか。あれは、なぜカキの葉でお寿司を包むのでしょう。柿の葉寿司は、奈良の名産です。奈良は、まわりに海のない県です。昔、商人が奈良にある吉野川をのぼり、魚を海から運ぼうとしました。しかし、川の流れに逆らって運ぶ難しさから大変時間を要し、結局のところ魚を腐らせてしまいました。そこで、いろいろな試みの中、不思議と奈良のカキの木の葉っぱでこの魚を包むと腐らずに、奈良の都まで運ぶことができました。それから、このカキの葉が重宝され、柿の葉寿司が奈良の名産として有名になったのです。
 さて、どうしてカキの葉っぱでお寿司を包むと腐らないかというと、カキの葉にはビタミンCが豊富に含まれており防腐の効果をなすのです。

 カキって、実が美味しいだけでなく、青実からは、柿渋が採れたり、秋の紅葉・黄葉は美しく、心も和ませてくれます。そして、その葉っぱにはビタミンCが豊富に含まれていて防腐の効果もあるとは!!
 夏に青々とした葉を茂らせているカキを、そんな目で見ると、またおもしろいですね。
 

(植物大好き園長:いずはら だい)