関西学院高等部の学び

【1】キリスト教主義教育

〜「なぜ」を通じ、心磨くキリスト教主義教育〜

 聖書「を」学ぶのではなく、聖書「で」学ぶ。人権とは、生きるとは何か、そこにどう向き合うのか。

礼拝

 週に2回、静かに自分を見つめる時間です。異文化理解、価値観の共生……現代社会でも課題として挙げられるこうした問題に、あなたならどう向き合いますか?どう生きていきたいですか?どんな自分でありたいですか?キリスト教を土台とした講話などを通じ、その内省を深めます。

「聖書科」の授業

 なぜ私たちは生まれたのか。なぜ世界は問題に満ちているのか。聖書を題材にしながらそんな正解なき問いを深め、自ら考える力を養います。それは人としての生き方や他人と協調する心、主体的かつ論理的に問題解決を図る思考力、「生きる力」の源泉ともなるのです。

人権講座

 宗教という枠組みにとらわれることなく、3年間を通して人の尊厳を考える『人権講座』を実施。それを柱に、教科教育やホーム・ルーム活動とも連動した人権教育を実施しています。

     

【2】多角的な学習

〜伝統的なリベラルアーツ教育〜

多彩な科目を学びバランスよく身につけた知識はいつしか互いに結びつき、未来を拓く教養へとつながっていく。

 高等部は伝統的にリベラルアーツ教育を推進してきました。文系・理系を超えて、バランス良く様々な分野の知識を得て、人としての基本的な教養を得られるようカリキュラムを組んでいます。その中でそれぞれの興味関心が育まれ、最終的に読書科の卒業論文や大学の学部選択へとつながります。

コース制カリキュラム

 1年生は徹底的に基礎を固める期間として共通の科目を受講し、2年生から希望に沿って文系・理系のコースに分かれます。多くの授業でリサーチ→ディスカッション→プレゼンテーションといった、活動が行われます。

進化する「主体的学び」で21世紀型スキルを習得

 関西学院大学への推薦制度に支えられ、これまで伝統的に実施してきた独自の「主体的な学び」を更に加速させるために、2018年度より新入生全員を対象にiPad®を導入

 本校は、これまで伝統的に実施してきた独自の「主体的な学び」をさらに加速させるために、2018年度より新入生全員を対象にiPad®を必携化。授業はもとより、日々の連絡事項や学校行事など、学校生活すべての場面で使用しています。ICTの活用により、書く・話す・発表するなどの活動を多く取り入れた「アクティブ・ラーニング型授業」もさらなるレベルアップを実現。主体的に取り組み、他者と協働するコミュニケーション能力を備えた高等部生を育みます。              

ICT委員によるルール策定

 ICTの利用は、情報モラルの問題と切って離せません。高等部では、iPad®の導入をこれまでの生徒による「自由と自治」を更に深める機会ととらえ、生徒の中にICT委員を組織。委員会を中心にICT利用のルール作りを行い、生徒と教員が一緒に適正なICT利用を目指しています。          

効果的なICTの利用で本当のアクティブラーニングを

 何でもICTを使えば良い授業になるわけではありません。自分の意見を書いてみんなと共有するのはiPad®で一斉に、それをグループで話し合いながら1つの意見にまとめるのは小さなホワイトボードを用いるなど、ICTとアナログを効果的に組み合わせることで、生徒の主体性と問いをより深める授業を目指しています。 

選択科目で主体的な学びを

 関西学院大学と連携し、選択科目内に教授陣の直接指導による大学科目入門を設置。大学での講義に直接参加し、単位を所得することも可能です。このほか美術や音楽、時事英語、研究科目ほか多彩な学びがあなたを待っています。

【3】読書科

〜読書を通して創造的探究力を磨く〜

 ただ、読むだけの「読書」ではなく、問いを立て、真実に迫る。そしてたどり着いた自分なりの答えを論文で表現します。

 読書科で探究するテーマは、生徒一人ひとりが自由に設定。幅広い分野を学ぶ「リベラルアーツ」や「選択科目」を通して感じた興味・関心を、自分で調べ考え深めていきます。そうして発見したことをまとめた論文は、関西学院高等部での3年間の学びの集大成。論文作成の過程では新たな「問い」が生まれます。自ら追究していく姿勢が、自分の進路につながっていきます。

「読書科」の授業

 本校ならではの個性的な授業「読書科」。自らの興味関心に応じて決めたテーマに基づき、図書館の豊富な蔵書を用いて時間をかけて探究、高等部での3年間の学びの集大成としてひとつの論文にまとめます。論文作成の過程で生まれる新たな「問い」を自ら追求していく姿勢が自分の進路につながっていきます。

【4】グローバルプログラム

〜世界市民として、生き方を探る〜

 キリスト教主義に基づく「自由と自治」“Mastery for Service”の精神が生徒一人ひとりの問いを解放し、追求する姿勢を育みます。

実践的英語教育

 知識としてではなく、「使う」ことを前提とした英語を重視。「論理的思考」や「批判的思考(クリティカル・シンキング)」を英語で養う実践的な教育に取り組んでいます。

プラクティカルイングリッシュ

 本校では、高校3年生までネイティブ教員による英語授業が、毎週2時間あります。その「プラクティカルイングリッシュ」の授業は、他の英語の授業で培った単語力や文法力が、アウトプットにつながるよう工夫されています。具体的には英語によるスピーチやプレゼンテーション、ディスカッションなどを通して、より実用的な英語力をつけていきます。

異文化を肌で感じて養うグローバル感覚

 オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、イギリスの名門校と連携し、豊富な海外研修・留学制度を用意しています。各校では授業を受けたり、ホームステイを行ったりといった交流を実施。現地の同年代の生徒とともに過ごし、文化や生活習慣を経験する中で、英語力の向上にとどまらず、異文化を理解し尊重しながら、他者と協働する姿勢が育まれます。

海外提携校との国際交流・留学制度

高校3年生の選択科目Global StudyⅢで、毎週の授業中にインドネシアの提携校とSkypeでつないで高校生同士でビデオミーティングを行いました。単なる英会話の練習ではなく、それぞれの国が抱える社会問題について高校生同士が英語で話し合い、お互いの国でできる具体的なアクションまでを考え、実行につなげます。ビデオ上だけでなく、授業の参加者同士が実際にそれぞれの学校を訪問して、更に交流を深める研修旅行も実施しています。

海外英語研修旅行

 毎年、夏休み期間を利用して行う約2週間の海外研修。海外提携校(豪・NZ・米)での授業参加や、ホームステイ、観光などを通じて行う異文化体験ファーストステップです。

中期留学

 約3ヶ月間、オセアニア、カナダなどに留学します。長期留学と異なり高校を休学する必要がなく、高等部の通常在籍課程として参加できる点が魅力です。毎年10名程度の生徒が参加しています。

長期留学

 約1年間に及ぶ留学制度。大きな挑戦ですが、劇的な成長をもたらしてくれます。高校を留年(休学)前提で行うもの、留年せずに行うものの2種類があります。

海外提携校一覧
  • Brisbane Boys' College(オーストラリア)
  • Trinity Grammar School(オーストラリア)
  • Saint Kentigern College(ニュージーランド)
  • University School of Nashville(アメリカ)
  • Kingswood School(イギリス)
クラブ活動もグローバルに

 一部のクラブでは、海外提携校等を訪問する海外遠征を行っています。試合だけでなく現地コーチの指導を受けたり、部員の家にホームステイをしたりすることで、語学研修とは異なる経験となります。

【5】クラブ活動

多くの生徒が加入するクラブ活動。
どの生徒も学業と両立しながら情熱を注いでいます。

 本校がクラブ活動を通して目指すのは「人」としての成長。勝利のみにとらわれず、目標を通じて努力できる人間を育てることです。仲間や先生との絆を深めて人間的に成長し、その経験と思い出を一生モノの財産としてください。

 自由の中にも規律あり。本校の特長でもある「文武両道」を体現する、強豪ぞろいの運動部です。高校総体の総合ポイントは県内5位。どのクラブも県ベスト8クラス常連という高い競技レベルを誇ります。そして何より、共に汗を流した仲間は、必ずや一生の宝物となるでしょう。