学生レポート_小田 早祐莉さん

[ 編集者:経済学部・経済学研究科       2014年4月18日   更新  ]
学生リポート

第7回 卒業を迎える4年生から_2014年3月4日

小田早祐莉さん

  【卒業年月】 2014年3月
  【名前】 小田 早祐莉 (オダ サユリ)
  【出身高校名】 私立小林聖心女子学院高等学校
  【研究演習名】 林 宜嗣 教授
  【就職・進学先】三井住友銀行

「関学生でいること、そしてその誇り」-小田 早祐莉

チャペルアワーにて

4年3月1日、関西学院チャペルオルガニストとして最後の演奏を終えました。

みなさんはチャペルオルガニストをご存知でしょうか?1年生の時によく行ったという方が多いであろうチャペルアワーでの礼拝。そこでオルガン演奏をしているのが、私たちチャペルオルガニストです。

私は大学4年間の中で、オルガニストの活動以外に、文化総部邦楽クラブに所属したり、宝塚市観光大使を務めたり、3社のインターンシップに参加したりと様々なことに取り組んできました。多くの学生と同じように就職活動も経験しましたし、ゼミ活動にも多くの時間を費やしてきました。その中で、最も私を“関学生”らしくさせてくれた存在がチャペルオルガニストでした。

1年生、大学入学式でもらった「チャペルオルガニストのまねき」がきっかけで、オルガニストへの扉をたたき、無事オーディションに合格。まずは1年間、講師の方にオルガンの基礎を学びました。

2年生、いよいよ各学部に派遣され、チャペルデビューを果たしました。有難いことに、所属学部である経済学部の奏楽担当に。初めてのチャペル奏楽の緊張感は今でも覚えています。デビューしてからは週1回のペースでチャペルがあり、それと並行してオルガン曲の練習もする、という日々が始まりました。さらにこの頃、応募した宝塚市観光大使に選ばれ様々な活動を行い、日々の授業に加えて秋学期からはゼミ活動も始まりました。

3年生、オルガニストとしての活動は基本的に変わらなかったのですが、学部のチャペル以外にも入学式や早朝礼拝等で奏楽をする機会が増えるようになりました。ゼミの研究も本格化してきて、邦楽クラブでも役職につき責任ある立場となっていきました。毎日、中芝の時計台と顔をあわせるほどキャンパスに通いました。しかし、自分で決めて色々なことに取り組んでいるにも関わらず、全てのことに手一杯になり中途半端になってしまい、自己嫌悪に陥った年でもありました。毎週違う讃美歌を演奏するのがしんどくて、オルガン曲も練習が進まず、秋に行われたオルガニストの発表会では、今までにないほど散々な演奏。自分が情けなくて、このままオルガニストをやめてしまえば楽かな、とも思いました。そんなある日、早朝礼拝で奏楽をしたときに出会った女性の方に「あなた、こんな素敵なキャンパスに通って、こんな素敵な活動ができて幸せね。卒業まで立派な関学生として頑張りなさいね」と声をかけられました。あぁ、私がオルガニストでいることは、この関学でしか出来ないことで、それが私を“関学生”らしくさせているのだ、せっかくこの関学に通っているのだから、最後までやりきらないと、と気づかされました。

4年生、銀行から内々定をいただき、就職活動を終えた大学最後の年、夏休み前からオルガニスト秋の発表会へ向けて練習が始まりました。最後の発表会で悔いの残らない演奏をしたい!と一念発起し、毎日のように大学へ通い、今までで最もオルガンと向き合った3か月でした。満足いく演奏で発表会を終え、その後は大学の図書館で卒業論文に必死で取り組みました。つい先日オルガニスト卒業演奏会を終え、そしてとうとう、2週間後に大学の卒業式を迎えます。

こうして大学生活を振り返ると、毎日キャンパスへ通い、授業に出席し、ゼミに取り組み、部活に打ち込み、チャペルに参加し、オルガンを練習してと、学生生活の大半を関学で過ごしていたのだなと改めて感じます。チャペルやオルガン練習にも多くの時間を費やしました。せっかくの大学生活なんだから、飲み会をしたりサークルに入ったり、もっと遊んだらいいのにと何度も友達に言われたことがあります。でも、私はもう一度大学生活をおくれるとしても同じ選択肢をとると思います。何か特別なことをしたわけでもない、皆が思い描くような華やかな大学生活を送ったわけでも決してありません。しかし、オルガニストになったことで本当に充実した毎日を過ごすことができました。得られることも多くありました。多くの素晴らしい出会いがありました。小さい力だけれど、関学の一部をつくる存在になれました。関学のモットー「Mastery for Service」を体現することができたと思います。

私は、“関学生”でいられたことを誇りに思います。

このような場を提供していただけたことに御礼を申し上げ、終わりにしたいと思います。
今まで私を支えてくださった、全ての方に感謝して。