Fコース(田中 きく代先生)講座紹介
アメリカ民主主義とポピュリズム ーフロンティアの視点から
【担当講師】 田中 きく代関西学院大学名誉教授・元文学部教授
講義概要
アメリカ民主主義の揺りかごともいわれるフロンティア(辺境)の視点に立ち、民主主義の形成プロセスとその内包するポピュリズムについて講義し、今後の世界の動きを見る手がかりを探ります。講義のポイント
アメリカ民主主義の強みと克服べき弱点を学べます。今、私たちが置かれている世界の状況を知ることがまず大切ですが、私たちが対処するための道具がアメリカ民主主義のFor the People人権概念です。講義では、民主主義の揺りかごフロンティア(辺境)に視点を置くことで、あまり知られていない「小さな博物館」をヴァーチャルに訪れ、人々が一つずつ課題を乗り越えてきたプロセスを実感することができます。
2024年度前期 K.G.ライフワークスクール パンフレット各回の講義予定
開催場所:大阪梅田キャンパス
回 | 日程 | 時間 | 講座内容 | |
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1 | 5/30(木) | 13:20 ~ 14:50 |
ジャクソンの登場 西漸運動(辺境の西進) |
ジャクソン民主主義というコモンマンの時代のポピュリズムを捉える。大草原の小さな家、「インディアン」強制移住などの話題から |
2 | 6/6(木) | リンカーンと南北戦争と南北の境界(辺境) | 北部と南部の亀裂につき、北部のポピュリズムから捉える。奴隷制廃止運動、禁酒主義運動、ネイティビズム、救貧などの話題から。 | |
3 | 6/13(木) |
改革の時代と人民党 都市化と農村の疲弊 |
19世紀末のポピュリズムの革新性をオマハ綱領に見る。健全な国家通貨、農民への労働資金、郵便貯金、累進税などの話題から。 | |
4 | 6/20(木) |
ニューディールの修正資本 主義 |
ニューディールの経済政策、文化政策にみる修正資本主義への革新性と妥協を捉える。また、保守化するポピュリズムの変容を話題に。 | |
5 | 6/27(木) | 公民権運動とエスニック・ リバイバル運動 | マイノリティの差別撤廃運動と差別是正政策にみる、社会上昇と格差の拡大を捉える。文化的多元主義、多文化主義の光と影を話題に。 | |
6 | 7/4(木) | バイデンとトランプ |
二大政党の弱体化と南北の乖離を捉える。特に世界情勢とからめて、トランプ支持層の宗教基盤を国会議事堂襲撃事件などを話題に。 |
講師プロフィール
特にアメリカ合衆国史が専門ですが、世界史全体に関心があります。最近は、世界の緊迫した状況に思いを巡らし、その弱点を知りつつも、アメリカ民主主義の強靭さに希望を持とうと思っています。歴史は現在と直接には関わりのないことかもしれませんが、過去の選択の積み重ねで現在の状況が生まれていることも事実です。いかに民主主義が作り出されたか。その欠点は何だったのか。過去から現在まで思いを巡らせてみませんか。
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