Eコース(加藤 哲弘先生)講座紹介

バロック芸術のたのしみ 光と影が織りなす魂のドラマ 

  

【担当講師】 加藤 哲弘関西学院大学名誉教授・元文学部教授

講義概要

「バロック」の名で呼ばれる17世紀ヨーロッパ芸術のなかでも、よく知られた絵画作品を、イタリア、オランダ、スペインなどの国別にとりあげ、文化的背景に注目しながら詳細画像で紹介します。

講義のポイント

「バロック」という言葉は、不定形で非対称の歪んだ真珠(バロック・パール)からきたと考えられています。この時代の芸術では、真円真珠のように静かに安定した端正な美しさではなく、不自然なまでに誇張された形態、うねった曲線が生むダイナミックで激しい躍動感、そして強烈な明暗や強弱の対比がもたらす劇的な効果が強調されました。この講義では、深い感動を呼ぶバロック芸術の名作を、おもに絵画作品を中心にとりあげて、その秘密を明らかにします。

2024年度前期 K.G.ライフワークスクール パンフレット  

各回の講義予定

開催場所:大阪梅田キャンパス

日程      時間 講座内容
1 5/24(金) 13:20

14:50
バロック芸術
(音楽・建築・彫刻)          

音楽(バッハ)、建築(ヴァティカン宮殿)、彫刻(トレヴィの噴水)など、壮大で魅力的なバロック芸術の全体を概観します。                         

2 5/31(金) イタリア カラヴァッジョ  «女占い師» 高価な服飾を身につけた若い男に蠱惑的な視線を向けたまま、軽く触れた手のひらから指輪をいつのまにか抜き取る女占い師。
3 6/7(金) オランダ レンブラント  «夜警» 「夜景」ではありません。街を守る市民隊が演習に出陣する瞬間。人物の一人ひとりにスポットライトがあてられています。
4 6/14(金) フランドル ルーベンス  «キリスト降架» ネッロ少年が一目見たいと熱望していたアントウェルペンの教会の祭壇画。今でもお金を払えない人は見ることができません。
5 6/21(金) フランス ラ・トゥール
«大工の聖ヨセフ»
大工のヨセフが「息子」に複雑な眼差しを向けています。ロウソクではなく、まるで自分自身が発光体となって優しく見返すイエス。
6 6/28(金) スペイン ベラスケス
«ラス・メニナス»

幼い王女マルガリータの機嫌を取る宮廷の女たち。描かれていない国王夫妻を中心に、ここでも複雑に絡み合う視線のネットワーク。

講師プロフィール

西洋絵画のなかに隠された象徴的意味を解き明かす研究を続けてきました。

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