吉岡美國ゆかりの品々

[ 編集者:吉岡記念館       2013年1月31日 更新  ]


※ このサイトは学院史編纂室から資料(以前展示された写真や説明文など)の
提供を受けて作成しています。

 

吉岡美國肖像画 /フォースター画 1927年油彩 

吉岡美国_フォスター画

肖像画の除幕式にあたり、吉岡はこう語った。「この肖像が存在する限りこれを見たならあそこに短所おゝここに欠点があったなどいふことが却って諸君の改良進歩に資することができると思ふ。感ずる所信ずる所あるも消極的に云へば欠点を再び繰り返さないでよりよき生のために見て下さってこそ私はうれしい」。

ベーツ第4代院長の依頼を受け、肖像画を描いたフォースターは、学生が学院に寄附するものと聞き、1200円の謝礼から200円しか受け取らなかった。残額は「吉岡スカラシップ・ファンド」とされたのである。
 

生涯の標語「敬神愛人」

敬神愛人

吉岡は、「敬神愛人」という言葉を好んで揮毫した。「敬神愛人」は、「公明正大」と共に旧制中学部の標語であったが、吉岡自身が生涯の標語とした言葉でもあった。

この写真は、中学部本館玄関に今も掲げられている「敬神愛人」の書で、その揮毫年は不詳とされている。現在確認できる最も古い「敬神愛人」は、吉岡夫妻の銀婚式の記念品に書かれたものである(1913年)。

書を良くした吉岡は、この他にも「敬天愛人」「飢渇慕義」「信望愛」「信能勝世」等の書を残している。それらの書には、全てではないが「甲東」という号が用いられ、「甲東」と「吉岡美國」または「甲東」と「吉岡氏」の落款が押されている。
 

英文タイプライター

英文タイプライター

吉岡院長愛用のタイプライターは、ニューヨークのフランク・ランバートによって開発されたもので、一体型のキーボードに特徴がある。1902年に最初のモデルが発売されたが、展示品は改良が加えられた3型であると思われる。タイプライターが非常に高価であった時代に、数少ない部品から作ることのできたランバート型は価格面で需要があったのではないだろうか。

英文タイプライター

吉岡が、どこでこのタイプライターを手に入れたかは不明であるが、海外で入手したとすれば、1914年の欧米訪問時であった可能性が高い。スペイン語のラベルが貼付されている点も興味深い。

拡大鏡

拡大鏡

「おぢい様は読書をなさることが一番お好きであった様です。・・・晩年には目がずっと悪くなられたために読むのに、大きな虫めがねで一字一字をひろい読みしていらしたものです。毎日朝食後に英字新聞を虫めがねで見ながら、流暢な発音で読んでいらした事も、おぢい様の英語と共に強く印象に残って居ます」
(岡田陽子、庄ノ敬子)

日本メソヂスト神戸中央教会創立五十年記念新約聖書

神戸中央教会創立五十年記念新約聖書
神戸中央教会創立50周年記念新約聖書

『我らの主なる救い主イエス・キリストの新約聖書改訳』第4版、英国聖書協会、1935年。

1936年3月22日、日本メソヂスト神戸中央教会(現、神戸栄光教会)の創立五十周年記念式典が行われ、吉岡は前任教職として記念品贈呈を受けた。

置時計:勤続20年以上表彰記念品

置時計
置時計

原田の森キャンパスの拡充計画がほぼ完成した1924年10月16日、関西学院の創立35周年記念式典が行われた。普通学部を卒業した永井柳太郎の講演に続き、文部大臣、兵庫県知事、神戸市長等からの祝辞があり、盛会を極めた。

この置時計は、この記念式典で、勤続20年以上の教職員(吉岡美國、松本益吉、へーデン、村上博輔、マシュース、真鍋由郎)に贈呈されたものである(写真は真鍋名誉中学部長のご遺族からご寄贈いただいたもの)。

自修寮のオルガン

自修寮オルガン

原田の森キャンパス(現、神戸市灘区王子町)にあった自修寮(普通学部生のための寮)で使われていたオルガン。蓋には「愛校狂」(自修寮舎監中村賢二郎)による文章が刻まれており、生徒たちの力で購入されたオルガンであることがわかる。

関西学院草創期に普通学部で吉岡の薫陶を受けた中村は、両親の勧める結婚話にも耳を貸さず、「自修寮は我が妻である」と言い放ち、5年間にわたって舎監を務め、寮生と寝食を共にした。
 

自修寮オルガンの蓋に刻まれた文字_右に90度回転してご覧下さいPDFファイル [ ]

関西学院名誉院長吉岡美國銅像 1928年大熊氏廣作

吉岡美国胸像

吉岡の胸像は、西宮上ケ原キャンパス時計台の1階に、創立者ランバス像と向かい合わせに置かれている。両者を比較すると、ランバス像の眼差しが真っ直ぐ、あるいはやや上方に向けられているのに対し、吉岡像は、静かに下方に注がれていることがわかる。それは、愛する生徒たちへの慈愛に満ちた視線で、教育者吉岡の人格を映し出したものと考えられる(詳細は、永田雄次郎「大熊氏廣『関西学院監督ランバス銅像』および『関西学院名誉院長吉岡美國銅像』について」『関西学院史紀要』第11号・学院史編纂室発行)。