国連・外交統括センター
K.G.

国連・外交フィールドワーク参加学生の声

※内容は取材当時のものです。

鎌田 夏帆さん(国際学部)

  • 参加プログラム:国連・外交フィールドワーク
  • 派遣先:ネパール
  • 参加年度:2025年度

なぜ留学しようと思ったのか?

私は、「現地でしか得られない学びを経験したい」という思いから、「国連・外交フィールドワーク」への参加を決めました。個人では訪問が難しい国連機関やJICA事務所を訪ね、職員の方々から直接お話を伺えることに大きな魅力を感じました。また、このプログラムでは、学生自身が課題を設定し、訪問先を選定するため、自分の関心に沿った調査ができる点も特徴でした。私は発展途上国の教育開発に関心があり、発展途上国であるネパールを実際に訪れて、教育現場が抱える課題や、それに対する支援の取り組みを自分の目で確かめたいと考え、参加を決意しました。

留学を実現するまでに、どのような準備をしましたか?

このプログラムでは、事前に立てた仮説を現地で検証するため、事前調査が何より重要でした。ネパールの社会や教育制度、抱えている課題、その背景まで幅広く調べ、現地でより深い質問ができるように努めました。また、訪問先へのアポイントメントも学生が担当したため、各機関の活動内容や役割を理解し、訪問目的を明確にした上で連絡を取りました。さらに、国連機関や現地NGOの職員の方々のお話をより正確に理解できるよう、自分の調査分野であった教育や開発分野で使われる専門用語を英語で確認し、現地での学びに備えました。

留学生活で得た学びや経験、印象的な出来事を教えてください。

私はこのプログラムを通して、開発途上国の課題の複雑さを学びました。私の調査分野であった教育では、教育を受ける意義を保護者が理解することが、子どもたちを児童労働や児童婚ではなく、就学へと導く上で不可欠であるものの、理解してもらうことの難しさが課題としてありました。その原因には、修了しても国内に職がないことや、社会で求められるスキルと教育内容のミスマッチがあることを知りました。教育環境やカリキュラムの改善だけでなく、その地域に沿った多様なアプローチが求められていることを学びました。各訪問先では、職員の方々が私たちを温かく迎え入れてくださり、私たちの質問一つ一つに丁寧に答えてくださったことが、強く印象に残っています。ネパールには歓迎の印として「カダ」と呼ばれる布をゲストの首に掛ける慣習があり、私もいくつかの訪問先で実際にその歓迎を受けました。私はうれしくてホテルへ戻るまでずっと身につけていました。いただいたカダは、帰国した今でも大切に保管しています。また、予定していた時間を過ぎても私たちの質問に答えるために話を続けてくださる方も多く、現地の方々の情熱や、私たちの学びを支えようとしてくださる真摯な姿勢に深く感動しました。

1日もしくはプログラム全体のスケジュールを教えてください。

現地での滞在期間は7日間で、UNDPやUNICEFなどの国連機関をはじめ、JICA事務所や現地NGOなど約10機関を訪問しました。訪問先は参加学生たちの関心に基づいて選定され、フィールドワークの担当教員である西野桂子先生のサポートとコネクションのおかげでアポイントを取ることができ、各機関への訪問が実現しました。1日に1〜3個の機関を訪れ、職員の方々とのセッションを行いました。その後はホテルでミーティングを行い、夜はチームメンバーと食事をしながらその日の振り返りや翌日の訪問先の予習をしていました。また、7日間のうち2日間は、首都カトマンズから少し離れたドゥリケルに滞在しました。そこでは、JICAの技術支援によって建設された「シンズリ道路」の一部を実際に車で走行しました。それまで走っていた道は凸凹が多く、車内は縦にも横にも揺れていましたが、「シンズリ道路」に入った途端、舗装された滑らかな道路が現れ一変して快適になったことが強く印象に残っています。交通インフラの整備が人々の暮らしを支えていることを肌で感じ、日本の技術支援の素晴らしさを実感した瞬間でした。

留学での経験は、今後の就職・進路選択にどんな影響を与えると思いますか?

私はこのプログラムに参加する以前から、将来は国際協力に携わる職業に就きたいと考えていましたが、このプログラムに参加してから、その思いはより一層強くなりました。約一週間、ネパールという開発途上国で課題解決のために奮闘している方々の姿を見て、 私も課題解決に貢献できる人材になりたいと強く思いました。そのために、私はより現場を肌で感じて学びたいと思い、国際ボランティアプログラムへの挑戦を決意しました。このプログラムでの経験は、今後の自分のキャリアについて考える良いきっかけにもなりました。

特に成長したと感じられる点と、その理由

「チャレンジ精神」

このプログラムに参加すること自体が、まず大きなチャレンジだったと思います。私はこれまで発展途上国に行った経験もなく、正直不安もありましたが、思い切って参加したことで、とても貴重な経験を得ることができました。そして、現地では積極的に訪問先の担当職員の方に質問をすることで、チャレンジ精神が養われたと感じます。

これから留学する人に向けたアドバイス・メッセージを!!

このプログラムへの参加を迷っている方がいれば、私は間違いなく、まずは挑戦してみることをお勧めします!私にとってネパールという国は未知の世界でしたが、そんな未知の世界にこそ足を踏み入れ、新しい知見を得ることの楽しさを、私はこのプログラムを通して感じることができました。思い切ってチャレンジしたその先には、きっと新しい世界と自分自身の成長が待っているはずです!

小畑 理紗さん(工学部)

  • 参加プログラム:国連・外交フィールドワーク
  • 派遣先:東ティモール、バリ
  • 参加年度:2023年度

プログラムに参加した理由

私が「国連・外交フィールドワーク」に参加した理由は主に2つあります。
1つ目は1年生の夏休みに関学の海外理工学プログラムの「シリコンバレーINOVATIONプログラム」に参加したことです。そこでは仲間から自ら行動することの大切さ、自分が育った文化や環境と全く異なる生活の面白さを学びました。この経験をきっかけに多文化を学ぶことや国際関係に興味を持ち、学部副専攻の「国連・外交プログラム」にチャレンジしました。また、先進国であるアメリカの文化を学んだので、途上国を訪れ、学びたいという気持ちが芽生えました。

2つ目は「国連・外交プログラム」での授業です。プログラムの授業では国連の歴史や途上国の援助と発展、各国間の関係について学び、様々なバックグラウンドを持った学生とともに実践的なケーススタディを行うことで新たな視点や知識を得ることができました。この授業を通して、特に途上国に興味を持ち、実際に現地を訪れ、現場のリアルな状況を自分の目で見て、肌で感じたいと強く思うようになりました。

これらの理由から、主体性を持ち、プログラムを仲間と組み立て、仮説検証を行う「国連・外交フィールドワーク」に参加したいと考えました。

1日のスケジュール

東ティモールとインドネシアのバリ島では国連機関や国際NGO、大使館などを訪問した日が約7日間ありました。これらの機関は自分たちの興味や関心に基づいて立てた仮説を検証するために選定しアポイントを取ったものや本プログラム担当の久木田 純先生(元ユニセフ カザフスタン事務所代表)のコネクションを通じて訪問したものです。国際機関やNGOの方々からはそれぞれの機関や活動内容についてお話を伺い、私たちの抱える多くの質問に時間の許す限り丁寧に答えていただきました。食事会を含めると10回以上の機会で多くの方々からお話を伺うことができました。日中は1日に2〜3機関を訪問してお話を伺い、夜にはチームのメンバーでその日の振り返りを行い、明日はどんな質問をするかなどのミーティングを重ねました。朝から晩まで予定が詰まったスケジュールだったと思います。加えて、2日間はレラライ村に滞在しました。首都のディリからレラライ村まではバスで片道8時間かけて移動しました。入村の儀式に参加し、村の食事をいただき、ホームステイや学校訪問を通じて現地の生活やレラライ村の教育の現状を知る機会を得ました。

印象的な出来事

レラライ村での滞在は、私にとって非常に印象的な経験でした。入村の儀式では太鼓などの音楽と村の人たちが集まり、温かく歓迎していただきました。村は水道がなく、ホームステイさせていただいた家はトタンなどでできており、照明は小さな電球が数個あるだけで、常に薄暗い状態でした。また、夜と翌朝に数種類の料理をふるまっていただき、おいしい食事を一緒に楽しみました。食事の際は男性が食べ終わってから女性が食べるという順番があり、印象に残っています。夜はみんなで見たことないほどの数の星を眺め、その夜空が今でも脳裏に焼き付いています。教科書で学んだ現地の生活のイメージは持っていましたが、一泊してみるとその生活の困難さは想像以上でした。便利なものにあふれた生活をしている私にとっては困難に感じたのかもしれません。しかし村の人たちにとってはそれが日常であり、幸せそうに見えました。レラライ村だけでなく、東ティモールの人々の時間がゆったり流れているようで、自分たちの幸せを周囲の人と共有して生きている姿はとても魅力を感じました。

プログラムで得た経験

このプログラムを通じて、私は発展途上国である東ティモールの多くの課題は複雑に絡み合っていることを学びました。例えば、私のチームが仮説検証のテーマとした就学前教育の問題の調査では、教科書や授業の言語が一致していない問題や、保護者の教育に対する意識の低さ、子供が労働力として扱われる現実など、教科書では知り得なかったリアルな状況を目の当たりにしました。また、UNICEFが進めるコミュニティプリスクールの取り組みなど、課題に即した解決策についても学びました。また、教育全体の課題としては、教育の質や教師の給与問題、教材の不足といった課題があり、現地の教育環境の改善には多方面からの持続可能な支援の必要性を感じました。

加えて、一緒に参加した高い志や多様なバックグラウンドを持つ仲間からは刺激を受け、自分自身の能力不足を痛感し、より深い知識を身に着け、発言に自信を持てるようになりたいと思うようになりました。このプログラムの経験を通じて、私は国際分野の知識を深めることができ、同時に自分自身の将来像をより具体的に考えるきっかけとなりました。

プログラムに関心をもっている方へのアドバイス・メッセージ

国際分野に興味がある人や、発展途上国の現状のリアルに体感したい人に加えて、白紙の状態からプログラムを計画する主体性を身に着けたい人、将来に悩んでいる人などにこのプログラムへの参加をお勧めします。日本とは全く違う新鮮な生活や途上国の課題を目の当たりにすることで、教科書や授業だけでは得られない深い学びがあると思います。
参加を検討する人には、私の経験から、訪問機関や宿泊施設などのアポイントをメンバーで協力して計画的に行うこと、渡航前の入念な研究の事前調査を行うこと、その調査を活かして質問を積極的にすることに気を付けていただきたいです。過酷な思いをたくさんするかもしれませんが、その経験が今後の自分の生きていく宝物になると思います。私はこの経験を通じて、発展途上国に貢献できるようなキャリアを築きたいと思い、国際ボランティアに参加を決めました。

将来の道を考えるきっかけとして、国連・外交フィールドワークに挑戦してみてください。新たな可能性が広がることを願っています!