高大連携プロジェクト「総合政策トピックスA」

2020.09.24

関西学院大学総合政策学部 村田俊一教授の「総合政策トピックスA」

 本校高校生は、高大連携プロジェクトとして2016年から毎年夏総合政策トピックスAという関西学院大学総合政策学部の夏季集中講義に本校高校生、関西学院高等部、啓明学院高等学校の高校生と共に参加しています。しかし、今年の大学の講義は新型コロナウイルスの影響で例年通りの開催が難しく、1日のみの日程で感染症対策をしながらの実施となりました。

【総合政策トピックスAとは】

 関西学院大学総合政策学部の「総合政策トピックスA」という授業は、本校では実は「村田学校」と呼ばれています。総合政策学部村田俊一教授の熱い授業を集中して受けることができるからです。具体的な授業の内容は、国際公共政策の分野から実例を題材としたケーススタディを行い、問題解決への関心、解決能力などの基礎的な国際要素を身に着けること、統計学の学びを用いて根拠を持って「理論」を説明できる力をつけることを目的としています。「現場を知ること」と「理論を持つこと」を両論とし、「現場」での実情を「理論」を用いて検証を行い、また「理論」を「現場」に当てはめ進展・改善を図るという思考プロセスの形成を求められます。与えられた情報についてひとりひとりが思考をめぐらし、問題を探索し、意見をまとめ、他者へ発信していくことに価値を見出す問題解決型・self-development型のワークショップです。

 この講義は合計2回にわたって行われました。一度目は9月12日、ブリーフィングと称して、ZOOMを用いて、ワークショップの目的を共有し、基礎的な知識や本番までの課題などを総合政策学部の村田教授、経済学部の豊原教授から出されました。19日本番までわずかな期間、大学生と高校生たちはグループに分かれて日夜課題に取り組みました。特に高校生は普段の学校の授業に+αでの準備でしたから本当によく頑張りました。

<下の写真は12日のブリーフィングの様子です>


 

【9月19日(土)KSCキャンパスにて 1日ワークショップ】

 19日本番は、まず参加者全員の自己紹介プレゼンから始まりました。「ワークショップ参加の動機」「獲得目標」についてそれぞれ2分で発表、互いに参加の目的や目標を共有しました。もちろん聞き手としても皆、手を動かして自分以外の発表者へのコメントを書き、peer reviewをしました。その後、村田先生からこのワークショップの趣旨の確認、SDGsについてご講演いただきました。


<総合政策学部村田教授>
 

その後、事前に村田先生から出されていたcase1「もしも、あなたが総理・総裁の外交顧問なら?」という問いにグループで向き合って出た結論を発表する場に移りました。各発表が終わった時に先生方やTAスタッフ、ほかのグループメンバーからの質問、コメントやアドバイスがありました。外交政策のアドバイスをするはずが、国内の政策アドバイスにシフトしてしまった班、発表の順序立てが難しく、政策提言をするのに時間がかかった班、SDGsに重きを置きすぎて、統計データなど資料によりすぎてしまった班、今の政治や国際政策との関係について指摘された班など色々ありました。

説得力、論理性、政策のクオリティについて村田教授からフィードバックがありました。厳しいフィードバックのあと、日本の今までの外交政策と今後期待したいこと、ODA政策のひずみの話、そして高校生たちに彼らが必ずグローバルな人材になれると鼓舞してくださいました。「若者の選挙率・投票率の低さ」は大学生や高校生たちからも議論の材料として投げられ、皆でディスカッションをし、大学生や高校生たちに、海外・途上国を含めたたくさんの経験とたくさんの人に会うこと、学びの大切さをお話くださいました。


<経済学部豊原教授> 



<学生・生徒たちの様子>      


<発表の様子>

午後の部では、まず豊原教授からデータ分析の仕方、レポートの書き方についてレクチャーをしていただきました。例年行っていた「総合政策トピックスA」は大学生と高校生に毎日のリフレクションの課題があり、最終日には一週間程度で最終レポートを書く課題がありました。今回は1日のみなのでそのようなリフレクションはしませんが、今後知っておいたほうがいいということで、書き方の基本のノウハウを伝授いただきました。また頭の体操ということで練習問題も出していただき、各グループで意見を交換し合い、データや図表の読み取り方について見識を広げました。


<発表の様子>         


<村田教授のコメント>     


<発表の様子>

午後の部後半では、事前に行ってきたケーススタディ分析をグループに分かれて発表しました。発表の前にこのプログラムをサポートしてくれている村田ゼミ3回生と大学院生が自分たちは大学の授業でどのようにケーススタディ分析を行っているのか、自分たちの例を話してくれました。ケースの分析については、各グループ事前に作ってきたスライドを活用し、グループなりの提案、問題点の洗い出し、課題などを発表し先生方やTAからコメントを受けました。ほかのグループからの質問などもたくさんあり、本当に白熱した議論になっていました。最後には修了証書もいただき、仲良くなったグループごとに教室を後にしていました。


<まなボードでの発表>       


<質疑応答の様子>       


<グループワークの様子>    


<グループの成果>

【参加者の感想】

・1日ワークショップの内容はとても充実しており、参加した学生の方々からの刺激をたくさん受けることができました。事前準備では一週間、毎日会議を行い、グループでの意見交換と徹底したリサーチ、発表の準備を行いました。今回のリサーチで私の日本の政治についての関心がとても高まりました。ワークショップ当日は村田先生を始め、多くの方から新たな視点での問題解決の方法を学び、学年を超越した意見交換を行うことができました。今回の村田塾で受けた刺激をバネに、今後さらに自分を飛躍させたいと思います。(11年山本)

・今回のワークショップでは、2つの課題に取り組みました。一つ目の課題では、実際に総理・総裁の外交政策顧問という立場に立って政策を考えることで、実際に何が求められるのかを知ることが出来ました。二つ目のケーススタディの課題では、多角的に考えて問題に向き合うことを通して視野がとても広がりました。ワークショップに参加して先生方や大学生の方々などとお話をすることで多くの知識を共有し、明確に何が日本の外交で問題なのか、様々な問題をどのように改善していくべきなのかなどを知ることができ、とても良い経験となりました。(11年 中島)

・期限までに時間を決めて一つの目標に進むというチークワークのとても大切なスキルを学べた気がします。発言する責任も発言を聞く責任もあるので、そのバランスを取る難しさや重要さを改めて感じました。また、当日はとても内容が深く、普段学べない意見や見方などのクリティカルシンキングを間近で聞けて、とてもよかったです。先生の情熱を感じ、すごいなー!と圧倒されました。(10年松島)

来年いつもの通り実施できることを期待して・・・!!参加者の皆さん、お疲れ様でした。