2022.08.29

 2022年7月3日-5日、大阪府泉南市紀泉わいわい村にて、本校の高校生と7年生を対象とした夏のキャンプである「里山家族」を開催しました。本校にとっては、3年ぶりの泊りがけの夏のキャンプでした!

 

里山家族」とは


 毎年、大阪の南、紀泉わいわい村を舞台に、入学した7年生全員が必修で参加する2泊3日のキャンプです。今年度に関しては、残念ながら、感染対策のため、1泊2日の宿泊プログラムとなりましたが、それでも合計3日間のプログラムを通して、7年生同士、そして7年生と高校生リーダーが交流し、家族のような繋がりを育むことができました。7年生にとって「頼れるお兄さん・お姉さん」ができることは彼・彼女らのこれからのSIS生活をさらに充実させてくれる素晴らしい財産となったことでしょう。

 

生徒が創るキャンプ


 Field Rangersという高校生リーダーが1か月以上かけてキャンプ活動のすべてを最初から作り、当日の運営も高校生が行うSISならではの生徒主体のキャンプです。担当教員と安全管理を徹底的に行い、思い出に残る素晴らしいキャンプを毎年企画運営します。そんなリーダーの姿を見て、7年生たちは「SIS生としてのあり方」を学びます。

 

 今年の厳しい状況下でも「奏(かなでる)」をテーマに、素晴らしいプログラムを作り、運営した高校生リーダーと前向きに思いっきり楽しんでくれた7年生、そして、様々な面で支えて頂いた多くの方々に心から感謝します。本当にありがとうございました!

 

 以下は、本年度の里山家族の総合責任者である「村長」を担当した高校生リーダーと参加した7年生の感想(抜粋)です。

 

里山家族・Field Rangers メインディレクター 宗正 久志



 

里山家族で学んだこと

12年3組 内片明日椛

 

 今年の里山家族は、私の人生において、とても大きな出来事であり、素晴らしい思い出となりました。この経験を通して、私自身も大きく成長することができたと感じています。今年は3年ぶりに現地、紀泉わいわい村でキャンプを開催することができました。しかし高校生リーダーのレンジャーは誰も現地での開催を体験したことがないため、全員右も左もわからない、不安を抱えた状態からのスタートとなりました。そんな中、私は里山で「仲間を信頼することの大切さ」を学ぶことができました。

 

 私は今までの学校生活で人前に出てリーダーシップを取る、ということを比較的多く経験してきた方だと思うのですが、24人の高校生リーダーの前に立つ、というのは初めてでした。活動が始まる前は今まで通りうまくできると思っていたのですが、いざ始まってみると、24人ともなると思い通りにグループをまとめ上げることはできませんでした。さらに今年は良い意味で真面目な生徒が多く、少し盛り上がりが足りない雰囲気でした。私は以前の里山の準備中、あまり周りと馴染めずにただ仕事をし、里山はしんどいというイメージが強くなってしまった経験がありました。ですので、このままだと同じことを感じてしまうリーダーが出てくるのではないか、村長としてリーダーにも里山を楽しんでもらいたい、という思いがあり、それは絶対に避けたいと行動しました。例えば、会議中に返事をすることやリーダー同士でゲームをして交流するなどの工夫をしました。ですが、その時は元気になっても次の会議では静かになってしまっているなど、準備中はなかなか思い通りにはいきませんでした。

 

 そして、さまざまな不安を残したまま、ついに本番が来てしまいました。ですが、終わってみると準備期間では想像がつかなかったくらいレンジャー同士が仲良くなり、活気に溢れていました。正直、準備期間の会議でのレンジャーの反応は薄く、私はみんな自分のやることを把握できていないのではないか、ととても不安に思っていましたが、いざ当日になると指示を出さなくても全員がテキパキと動き、自分のやることをしっかりとやり遂げることができていて、本当にレンジャー全員に感激しました。

 

 今振り返ってみると、私は準備期間中、大丈夫かな、という不安でいっぱいだったため、それが表に出てしまい、注意が多くなったり、楽しもう!という雰囲気を作り出せなかったのだと思います。もっと早くから仲間を信じていれば、もう少し他のレンジャーを楽しませることができたり、もっとレンジャー同士が仲良くなることができたのではないかと少し後悔しています。確かに私は今まで仲間を信じて任せるというより、自分で全てこなすタイプの人間でした。だからこの里山という大きなプロジェクトをするにあたって、「仲間を信じて任せる」ということはやり慣れていなかったし、最終的な責任は自分に返ってくるので、信じるのが怖い、という思いがあり、難しく感じました。しかし、今回の経験を通して、仲間を信じることで自分が抱える問題が減り、他のことに集中できたり、何より誰かに任せることで、みんなで一つの里山を作り上げているという意識を持つことができ、より素晴らしいものが生まれ、更に、お互いに強い絆や達成感も得られると、学ぶことができました。

 

 7年生の皆さんへ。今年は「奏(かなでる)」というテーマで里山家族を行いました。私はキャンプ中に何度か、7年生に「あなたにとって奏とはどんな意味?」という質問をしました。するとみんなから返ってきた返事はそれぞれ全く違っており、それぞれがとても素敵な意味を持っていました。私は、「奏」とは自分の個性を表に出し、他人の個性を理解し、それらを綺麗に合わせて素敵なハーモニーを作り上げる、という意味があると思います。それをこの里山家族で7年生の皆さんは体感することができたと思います。これからの学校生活で時にはぶつかり合うことやトラブルなどもあるかもしれませんが、今年の里山を思い出して素敵な学校生活を送って、より綺麗な音色をこれからも奏でて欲しいと思います。

 

 最後になりましたが、里山家族2022に関わってくださった7年生、レンジャー、先生方、私は本当に数え切れないほどの感動と経験を得ることができ、かけがえのない1ヶ月半を過ごすことができました。誰か1人でも欠けていたらここまで最高な思い出はできませんでした。短い時間でしたが、本当にありがとうございました。




 

里山家族を通して感じたこと・学んだこと

 

7年2組 川口 諒
 

 もう全てがとてつもなく楽しくて、面白かったです。また、楽しむだけではなく、上級生の指示に従ったり、協力する力が身についたといった面で、僕は成長できたと思います。

 キャンプファイヤーで「奏」を歌った時に、みんなで一つになって歌い上げたことに感動しました。「奏でる」とは、みんなで音楽を歌ったり、聴いたりして、個性豊かな音楽を一緒に作り上げることだと感じました。ありがとう。

 

7年2組 髙木 和桜

 

 高校生の先輩たちが優しくて、困った時に色々と教えてくれました。そのおかげで、ご飯の炊き方を知ることが出来たし、みんなで協力することの大切さもわかったし、虫にも慣れることが出来きました。とても楽しかったです!!

 いつか先輩たちみたいにレンジャーに応募して、数年後の7年生が私達と同じように楽しいキャンプが出来るように頑張りたいと思います。

 

7年3組 文沢 柚葉

 

 私は里山家族を通して、協力する事の大切さを学んだり、楽しむことができる喜びを味わうことができ、自分にとって思い出に深く残るイベントとなりました。

 それは全て、7年生の為に見えないところでも少しずつ一生懸命準備をしてくださった高校生や先生方のお陰だと思います。相手を楽しませるということは難しいことだと思うけれど、その立場に立って盛り上げてくれた皆さんに感謝しています。

 里山家族を通して、私も高校生になったらレンジャーにチャレンジしてかっこいい姿を見せられる人になりたい、と思うようになりました。