1年次より専門的な科目を学び応用力を鍛え高めていく2年次。実践を想定した授業を重視。
今学んでいることは何のためか、どんなことに役立つのか、具体的にイメージしながら目的意識をしっかりもって授業に臨んでもらうため、実践を想定した授業を重視しています。入学直後より、保育が終わったあとの保育室を見学したり、保育者から話を聞くなどのプログラムを用意しているのもそのためです。幼稚園教諭や保育士として勤務した経験のある先生が多いこともリアリティのある授業つながっています。現場でのエピソードをふんだんに交えた先生の授業は、テキストや参考資料などに書かれている内容を越えた生きた知識、現場で使える知識となってみなさんの記憶に残ることでしょう。さらに夏頃からは就職活動と多忙をきわめるスケジュールとなっていきますが、ぜひ頑張ってください。
1年の前期からゼミ形式授業「基礎演習」にて隣接する関西学院幼稚園の行事に参加します。単に観るだけ、一緒に遊ぶだけという形での参加ではなく、プログラムづくりの段階から行事運営に関わっていくもので、幼稚園の先生の仕事、行事のなかでの子どもたちの姿を“先生の卵”として間近に体験することができます。このような早期からの現場体験は、学生たちの学習を常に実践を意識したものに変える上で効果をあげています。保育者の仕事に向き合う気持ちや保育者としての感性はテキストだけでは学べません。イメージだけでは伝わりません。“現場という生きた教科書”が、生きた経験・ノウハウとなって学生たちの高い実践力を育てています。
本学では、「学習成果」として、全ての学生が卒業時に身に付けるべき<知識・技術><汎用的能力><態度・志向>を以下のように定めます。
この「学習成果」は、2年間の修業期間において、実習、授業などの「正課教育」だけでなく、チャペルアワーやアドバイザーアワー、クラブ・サークル活動および、ボランティア活動などの「正課外教育」によっても育まれます。さらには友人や教職員との交流、キャンパスの豊かな自然も含めた大学の「環境」によっても育まれます。
<知識・技術>
1.保育者に求められる基礎的教養の修得 -子どもの人権に配慮した保育を行うための素養、保護者や地域の人々と協働できる社会人としての見識を身に付けている。
2.保育に関する専門的知識及び技術の習得 -子ども理解に基づいた保育環境を構成し、適切に子どもや保護者と関わるための知識と技術を身に付けている。
3.保育に関連する免許・資格の取得 -幼稚園教諭二種免許状、保育士資格などを取得している。
<汎用的能力>
1.論理的な思考と判断力 -子どもに関わる際に、先を見通しながら、意図をもった関わりができるよう、筋道を立てて考える力と適切に判断する力を身に付けている。
2.多様な人々と人間関係を築く力 -子どもとの関係を構築し、職員や保護者、地域の人と連携するためのコミュニケーション能力を身に付けている。
3.主体的な行動力 -保育者として常に資質能力の向上を図るために、目標に向かって、自ら考え、行動する力を身に付けている。
<態度・志向>
1.保育者に求められる倫理観 -子どもの命と尊厳を守るために、高い人権意識と多様性を受け入れる広い視野を身に付けている。
2.他者への愛と共感 -周囲に平和と信頼を創りだす、温かさや優しさを身に付けている。
3.社会に奉仕する使命感 -家庭や地域社会、世界において幼い者や弱者に喜んで仕える心構えをもっている。
学びの魅力、そのひとつが実習の多さです。実習教育を軸に、効率のよいカリキュラムを構成することで、「何のために今学んでいるのか」という目的意識が明確になるとともに、実習生として現場体験をたくさん重ねることで「この点についてはもっと深く勉強しないと」といった自分自身の課題発見とそのためのアクションが生まれます。だから、いろんな施設で、子どもたちや先生に学んでほしい。そう考え、さまざまな施設に多様な実習の機会を提供していただけるよう、日頃から連携を強化し、ネットワークを広げてきました。実習先は、キャンパス内にある関西学院幼稚園や聖和乳幼児保育センターをはじめ全国200ヵ所以上に及びます。すべての実習を履修すると、2年の間に、延べ90日間近い実習経験を積むことになります。