橋本 祐樹 (はしもと ゆうき)助教
研究領域キーワード
実践神学 /D・ボンヘッファー /現代ドイツの説教学と牧会
わたしの研究は、...
私の研究領域である実践神学というのは、従来、説教学、牧会学、礼拝学、宣教学、カウンセリング、宗教教育等の科目によって構成される、教会ないし牧師の「実践に関する理論の学」でした。
名実共に実践神学を神学の一部門として学的に組織付けた人物として評価される19世紀のドイツの神学者シュライエルマッハーの理解に沿って、更に今日的な観点をも加えて言えば、それは、旧新約学、教会史、組織神学等の諸領域の探求の積み重ねを前提とした上で、現実の教会およびキリスト教の幅広い働きをも念頭に置いて「直接の実践を用意するもの」であり、そのわざを批判的に検討し探求する営みであると言えます。
最近、興味をもって研究していること...
この領域での関心の下に、特に私は20世紀のドイツの神学者D・ボンヘッファーの研究に取り組んでいます。
近年では、英語圏でもドイツ語圏でも、教会の実践の固有性が曖昧化していることが実践神学者たちによって批判的に指摘されていますが、教会およびキリスト教に対してはもちろんのこと、社会的な領域に開かれた柔軟な実践の観点をも担保しつつ、技術的にも諸学に開かれた仕方で、教会ないしキリスト教固有の実践の在り方を新しく見出していくことは出来ないでしょうか。
実践神学者としてのボンヘッファーの取り組みは、そのための有益な対話を導いてくれるものと考えています。
学部担当科目【2020年度】
基礎演習A・B
キリスト教と文化概論I
研究演習A・B・C・D
ドイツ語専門書講読B
教会の現在A・B
説教学概論
宣教学概論
プロフィール
【はしもと・ゆうき】 関西学院大学神学部卒業/ 同大学大学院神学研究科博士課程前期課程修了(神学修士)/ 同大学大学院博士課程後期課程修了/ハイデルベルク大学神学部博士課程/ 博士(神学);関西学院大学