研究紹介のホームページなど追加情報 Webサイト(http://noruimune.net)に研究の関心や業績、私自身が提供する方法論的な資料やソフトなどをアップしていますので、興味があればご覧ください。また、Twitter(@simizu706)で研究室や周辺研究会の情報について発信をしています。 また、私が所属している関西学院大学社会心理学研究センターのWebサイト(https://www.kg-rcsp.com/)でも、同センターで行われているセミナーの情報が公開されています。清水ゼミ以外のゼミのメンバーの発表も見ることができるので、ぜひ参加してみてください。清し水みず 裕ひろ士しツールの開発など、何でも構いません。 ゼミでは、僕が指導を行う院ゼミと、稲増先生のゼミと合同で研究の進捗を共有する合同ゼミがあります。こちらは学部生やポスドク、あるいは教員などが集まってディスカッションを行います。私だけの指導を受けるのではなく、オープンな形複数の教員と共同で研究を行っていく点が特徴です。清水裕士(2016). フリーの統計分析ソフトHAD:機能の紹介と統計学習・教育,研究実践における利用方法の提案 メディア・情報・コミュニケーション研究, 1, 59-73.清水裕士・大坊郁夫(2014).潜在ランク理論による精神的健康調査票(GHQ)の順序的評価 心理学研究, 85, 464-473.清水裕士 (2014). 家族システム論と個人の適応 児童心理学の進歩, 53, 73-93.清水裕士・小杉考司 (2010). 対人行動の適切性判断と社会規範 ―「社会関係の論理学」の構築― 実験社会心理学研究, 49, 132-148.清水裕士・大坊郁夫 (2008). 恋愛関係における相互作用構造の研究 ―階層的データ解析による間主観性の分析― 心理学研究, 78, 575-582.【著書】清水裕士・荘島宏二郎 (2017). 社会心理学のための統計学 心理尺度の構成と分析 誠信書房清水裕士 著 (2014). 個人と集団のマルチレベル分析 ナカニシヤ出版小杉考司・清水裕士 編著 (2014). MplusとRによる構造方程式モデリング入門 北大路書房45 研究・教育内容 興味があるテーマは、人々が持つ価値や信念がなぜ、またどのように共有されるのかについてのメカニズムを考えることです。 研究開始当初は、親密な対人関係における「よい関係」を人々がどのように考え、また共有しているのかについて研究していました。その中で、利他性や友情といった概念の進化的起源などに興味がありました。友人関係ではなぜ「助けあう」ことがよしとされているのか(つまりなぜ「友人同士は助け合うべきという規範」があるのか)について,進化心理学と社会心理学の観点で研究を行っていました。そのなかで,友人のことを「かけがえのない人」と思いあうことが,助けあうことの規範の成立に関わっていることを明らかにしてきました。 最近では,共同研究で「間接的要求」の文化差について検討していました。みなさんも経験があると思いますが,友人に対して遠回しに頼み事をすることがあると思います。たとえば「そういえば今お金ないんだよね」というように。このような間接的な方法はアメリカなどの欧米文化ではあまりもちいられない頼み方です。なぜ日本ではこのような頼み方をするのでしょうか。これらの成果はまだ論文になっていませんが,我々は一つの仮説に到達しました。公開されたら授業でも取り上げようと思います。このように,親密な関係におけるコミュニケーション,またその文化差にも興味があります。 現在では,社会の規範や道徳がどのように成立するのかについて関心があります。人々がなぜ・どのように自他の社会行動の適切さを判断するのか、またそのような判断基準はどのように共有されるのか。そういった問題について考えています。また、社会規範を測定するための方法論や統計手法の開発なども行っています。 方法論は調査がメインですが、集団実験も行っています。統計分析、特に多変量解析や統計モデリングが得意なので、量的な分析がほとんどです。統計モデリングに興味がある人は一緒に勉強して、スキルを共に身につけましょう。 大学院ゼミの運営は、皆さんの研究をサポートするため、リサーチクエスチョンや研究計画の洗練、データ分析の補助、論文執筆へのアドバイスなどを行っていきます。基本的には、こちらからテーマを与えることはなく、あくまで皆さん自身が自発的に研究を行うのをサポートするという体制をとります。自分自身で研究を行うという姿勢を重視していますので、その心づもりで大学院生活を送ってください。 院生生活では、できるだけ多くの時間を研究に費やしてもらいたいと思いますが、清水ゼミでは10%ルール(研究時間の1割は、メインの研究以外のことをする)を採用しようと思います。研究に関わることであればなんでもいいので、自分の研究以外のことにも関心を持ってみてください。研究会への参加、方法論の勉強、研究 代表的な著書・論文等【学術論文】清水裕士 (2017). 二者関係データをマルチレベ分析に適用した場合生じる諸問題とその解決法 実験社会心理学研究, 56, 142-152.専門分野・キーワード⃝社会心理学⃝心理測定法・統計モデリング⃝社会や集団の規範形成についての研究⃝親密な対人関係における利他性についての研究教授
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