山田 直子(やまだ なおこ)教授

[ 編集者:法学部・法学研究科 2014年7月1日 更新 ]

研究内容

99%を超える日本の有罪率は、警察・検察の無謬性の証というよりもむしろ、日本の刑事司法システムの持つ、被疑者・被告人による防御権行使に対する制限的指向の結果だと考えられる。当該指向は、検察官手持ち証拠の開示につき特に顕著である。証拠不開示に起因する少なからぬ誤判が顕現した現在に至っても、日本で根本的な改善措置が講じられる動きは見られない。対してイギリスでは、公正な証拠開示を受ける権利は公正な裁判を受ける権利と不可分であり、十分な証拠開示の実施によって(1)被疑者・被告人の自己決定基盤たる情報が提供される、(2)両当事者間の圧倒的な資源格差が縮小し、より公正な裁判が実現される、(3)各種コストが削減される、との認識のもと、捜査段階から取調べの可視化を通じて実質的な証拠開示が実施されている。また起訴後も、制定法の定めを超える任意開示や裁判所の勧告・命令等により、「公共財」たる証拠の共有が実現している。当事者主義を再構築するにあたり、イギリスの経験に学ぶ点は多いと考える。

研究分野のキーワード

比較刑事法(日・英)、取調べの可視化、証拠開示

主な担当科目

「刑事訴訟法A(捜査法)」、「刑事訴訟法B(証拠・公判法)」、「犯罪と法」

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