[ 国際学部 ]連続講演会 講演録(2012年度)

第38回 関西学院大学専門職大学院経営戦略科教授 & News Zeroメインキャスター 村尾信尚氏講演

2012年12月15日

村尾信尚氏

村尾信尚氏

12月15日(土)、関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科教授であり、日本テレビ系列News Zeroメインキャスターでもある村尾信尚氏を講師としてお迎えし、第38回国際学部連続講演会を開催しました。衆議院・東京都知事選挙前日の講演ということで、学生や一般参加者など約180名の参加がありました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

総選挙前日に行われた村尾氏の講演の演題は、「日本の針路~何が争点となっているか~」でした。村尾氏は、世界のリーダーが変わり、国際的な地殻変動がおきている2012年を振り返りながら、日本がどういう歴史(時間軸)の中で、世界のどういう位置(空間軸)にいるかをポイントに、世界の流れと今後の日本が進むべき方向性をお話されました。講演の中で、村尾氏は、日本の将来を考える上で、一番大きな問題は、「人口減少」であると述べられました。村尾氏は、「人口減少があると、内需が減少する。そのような状況下で、生活水準をいかに維持するかは、海外に展開するしかない。若い方達は、是非、海外へ目を向けてください。また、人口減少は、労働力減少ももたらします。それを補うために、女性の参画、社会のバリアフリー化、外国人労働者が働きやすい環境整備、高齢者の社会参画の促進が必要だと考えます。」と主張されました。

講演の後半は、村尾氏と学生とのディスカッションおよびフロアーからの質疑応答が行われました。翌日の選挙に関する質問だけではなく、メディアと政治、メディアの責任性、メディアリテラシーなどメディアに関する質問も多数投げかけられました。また、日中関係、TPP交渉、ヨーロッパにおける少子高齢化対策、今後のEUの発展について、年金問題、外国人労働者の雇用拡大、など様々な分野からの質問が出され、村尾氏は、一つひとつの質問に分かりやすく回答され、活発な質疑応答が展開されました。

最後に、村尾氏は、「20歳で投票権があるのは、当たり前と思うかもしれない。しかし、これは戦後の話です。一人一人の思いがないと世の中は変わりません。是非、投票に行ってください。2012年は、ロンドンオリンピックがありました。活躍した方々に共通することは、「どんな時でも諦めない。」ということでした。これから苦しいこと、悲しいことがあるかもしれない。だけど、皆さん、どんな時でも諦めないでください。」と学生にメッセージを送っていました。

第37回 元外務省事務次官 谷内正太郎氏講演

2012年11月30日

谷内正太郎氏

谷内正太郎氏

11月30日(金)、元外務省事務次官 谷内正太郎氏を講師としてお迎えし、第37回国際学部連続講演会を開催しました。学生や一般参加者など約90名の参加がありました。なお、この講演会は、法学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

演題は、「今後の日中関係について」。まず、谷内氏は、日中両国の関係をお話される前に、世界のパワーバランスが変化している現在の国際社会において、日本がどういう立ち位置にいるか分かりやすく説明されました。その後、尖閣諸島問題を例に挙げながら、日本と中国との両国関係における現状や課題についてお話しされました。また、谷内氏は、日中の両国関係だけではなく、世界におけるリーダー像や、ASEAN諸国+3(6)の連携の重要性などについてもお話され、今後日本が隣国である中国とどのように共存・共栄する関係を築いていくか語られました。谷内氏は、「中国と一定の信頼関係を維持するために、外交レベルだけではなく、様々なレベルにおいて「対話」と「交流」が必要だ。」と述べられていました。

講演の終了後、谷内氏と学生とのディスカッションおよびフロアーからの質疑応答が行われました。「東南アジア諸国との連携において日本はどういう役割を果たすべきか。」、「世界のリーダーとなる国が必要となる理由は何か。」、「日中の安定的な状態を維持するためのフォーミュラーは何か。」、「中国が軍事力を増す中、日本は、どう対応すべきか。」、「政権が変わった後、日中韓関係についてどのような展望があるか。」、「日中関係の継続的な交渉について外務省はどのような役割を果たすべきか。」など、今後の日中関係に高い関心がある学生から質問が投げかけられ、活発な質疑応答になりました。

第36回 エアアジアX CEO アズラン・オスマンラニ氏講演

2012年11月27日

アズラン・オスマンラニ氏

アズラン・オスマンラニ氏

エアアジアXのCEO、アズラン・オスマンラニ氏を講師に迎え、11月27日(火)に第36回国際学部連続講演会を開催しました。英語で行われた今回の講演には、学生を中心に約180名が参加しました。なお、この講演は経済学部・商学部・国際学部の共催により行われました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

エアアジアXは、アジア最大のローコストキャリア(LCC)であるエアアジアの中・長距離路線を運行しています。オスマンラニ氏は、メディア、金融、エネルギーなど様々な分野でのビジネスを経て、2007年から現職でご活躍です。LCCの成功は小型機・短距離でしかありえないと考えられていた中、エアアジアXは大型旅客機一機で中・長距離路線に参入すると明らかにしました。これに対する航空業界の反応は、"Impossible" だったそうです。同氏は、「刻々と変化し予測不可能なこの世界では、消費者が求めるものも当然変化し続ける。その変化にどう対応するのか、全く新しい思考を生み出すことができるのか。そこにビジネスの鍵がある」と語られました。

エアアジアXの成功は、航空業界の従来のターゲットとは異なる顧客層や価値観を見出し、顧客を待つのではなく、需要と市場を自ら創出することによって生まれたといいます。その道のりにはもちろん、数々の『失敗』があったそうです。「今まで誰もやろうとしなかったことに挑むとき、例えば10の挑戦のうち6が成功すればよしとする。ビジネスを左右するのは、成功しなかった例への向き合い方。物事がどう転ぶかなど予測はできないし、何事もやってみなくてはわからない。恐れず前へ踏み出し、もし失敗したら、柔軟な心で受け止めそこから学べばいい」。オスマンラニ氏が強調されたのは、「まずはやってみること」の大切さでした。「計画など立てている間にも、世界はさらに変わっていくのだから」とユーモアも交えながら、熱意を込めてお話しくださいました。

講演の後半では、学生パネリスト、会場との質疑応答が行われました。オスマンラニ氏の計らいで、「最も素晴らしい質問をした人に、日本・マレーシアの往復航空券をプレゼント」という嬉しい特典付きとなり、ディスカッションは大きく盛り上がりました。エアアジアXの戦略、ブランディング手法、日本でビジネス展開する上での課題、航空・旅行市場の動向などに関する鋭い質問が飛び交いました。最終的に、「最もオスマンラニ氏に汗をかかせた質問」をした学生2名が、見事往復航空券を獲得しました。

第35回 国際協力機構(JICA)理事長 田中明彦氏講演

2012年11月26日

田中明彦氏

田中明彦氏

11月26日(月)、国際協力機構(JICA)理事長 田中明彦氏を講師としてお迎えし、第35回国際学部連続講演会を開催しました。学生や一般参加者など約180名の参加がありました。なお、この講演会は、経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

演題は、「世界の中の日本-日本が目指す国際協力-」。まず、田中氏は、今の世界はどうなっているかを(1)「経済成長とグロバーリゼーション」、(2)「国際社会で活躍する主体の多様化(国家と非国家主体)」、(3)「経済格差(国と国の格差、人と人の格差)」という3つの点から、詳細な統計資料を使って分かりやすくご説明されました。その後、グローバル化が進み、多様な主体の登場、世界的格差の縮小、国家間紛争が減少している21世紀の世界システムの中で、国際協力とは一体どういうことなのかをお話されました。今後の国際協力の課題として「脆弱性からの脱却」、「中進国から「卒業」へ」、「多角的な国際協力」などを挙げられ、今後日本が目指す国際協力を様々な事例を交えながらお話されました。

講演の後半では、田中氏と学生とのディスカッションおよびフロアーからの質疑応答が行われました。開発協力に求められている人材、外交政策上の援助のあり方・限界について、対中ODAについて、開発協力機関としてのJICAの取り組み、ジンバブエにおける開発援助、人間の安全保障など、学生から多岐にわたる質問が寄せられました。

講演会終了後、「国際協力とは、先進国の知識・技術を単に提供するのではなく、相手国の環境に合わせながら提供し、現地の人々と共に技術を伸ばして行くこと、また、国際協力は、相手国が暮らしやすい国になるように(人間の安全保障が確保されること)、短期的ではなく長期的に行う必要があると改めて認識した。この気付きを今後の学習に役立てていきたい。」など学生から感想がありました。田中氏のご講演が、国際協力に関心がある学生にとって大きな刺激となりました。

第34回 三菱商事株式会社 取締役 今野秀洋氏講演

2012年11月8日

今野秀洋氏

今野秀洋氏

11月8日(木)、三菱商事株式会社 取締役 今野秀洋氏を講師としてお迎えし、第34回国際学部連続講演会を開催しました。学生や一般参加者など約210名の参加がありました。なお、この講演会は、経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

演題は、「TPPについて考えよう」。現在、話題のTPP(環太平洋連携協定)交渉参加について、今野氏は、(1)WTOとの関係、(2)中国との関係、(3)アメリカとの関係という3つの観点から、TPP交渉における日本の立ち位置を述べられ、TPP交渉参加について、分かりやすくご説明されました。

講演終了後、今野氏と学生とのディスカッションおよびフロアーからの質疑応答が行われました。ISD条項(投資家対国家間の紛争解決条項)の導入について、産業調整政策(特に、農業について)における官と民との関係、日本が交渉力を発揮するためにどうすればいいか(交渉のレバレッジ)、中国をTPPに参加させるために、どのようなはたらきかけが必要か、TPPにおける人の移動の自由化についてなど、学生から活発な質問が出されました。多岐にわたる学生からの質問に、今野氏は、ご自身のご経験や事例を挙げながら、一つひとつ真摯に答えられました。

第33回 アメリカ総領事 パトリック・ジョセフ・リネハン氏講演

2012年10月23日

アメリカ総領事 パトリック・ジョセフ・リネハン氏

パトリック・ジョセフ・リネハン氏

第33回国際学部連続講演会は、アメリカ総領事 パトリック・ジョセフ・リネハン氏を講師に迎え、10月23日(火)に開催されました。”U.S.-Japan Relations Today”(今日の日米関係)と題された今回の講演には、学生、教員、一般参加者約260名が参加しました。今回の講演は、関西学院大学産業研究所の協力の下、実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

リネハン氏は、外交官としてこれまで勤務した国々の中でも、特に日本がお好きとのこと。「日本とアメリカは過去50年以上にわたり、共に歩み、信頼に基づいた強い二国間関係を築いてきました。アメリカにとって日本が最も重要なパートナーであることは、昔も現在も変わりません。この関係には、3つの大きな柱があります。1つ目は経済分野における相互関係、2つ目は政治・防衛・安全保障分野での結びつき、そして3つ目は人と人とのつながりです」と語られ、長い歴史を持つ日米間の姉妹都市交流や人的交流事業として知られるJETプログラム、ご自身も参加したフルブライト奨学金プログラムに言及されました。そして、この「人と人とのつながり」を考えるとき、日米関係とはどこか遠くにある概念では決してなく、私たち一人ひとりに関わる個人的なものであると話されました。

講演後のディスカッションでは、間近に迫るアメリカ大統領選、尖閣諸島を巡る問題、TPP、米中関係と日米関係、在日米軍基地問題、日本人留学生数の減少、語学修得の方法、外交官としてのやりがいとこれまで直面した課題など、多岐にわたる質問が学生から寄せられ、活発な議論が行われました。

外交官として人との交流を最も大切にしてきたというリネハン氏らしく、会場全体への問いかけや個人的なエピソードを交えながらの講演となり、会場は笑いと和やかな雰囲気に終始包まれていました。

第32回 EU大使 ハンス・ディートマール・シュヴァイスグート氏講演

2012年9月27日

EU大使ハンス・ディートマール・シュヴァイスグート氏

ハンス・ディートマール・シュヴァイスグート氏

EU大使 ハンス・ディートマール・シュヴァイスグート氏を講師に迎え、第32回国際学部連続講演会を9月27日(木)に開催しました。学生や一般参加者など約130名が大使の講演に耳を傾けました。今回の講演はEUIJ関西の協力を得て実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

演題は、“The EU in the World, and EU-Japan Relations”。シュヴァイスグート大使は、現在27ヶ国が加盟するEUのこれまでの歩みやその機関、世界におけるEUの人口比や経済規模、紛争解決や貧困の削減など現在EUが取り組んでいる世界規模の問題について紹介しました。また、EUにとって日本は、同じ価値観を共有する主要なパートナーであると話しました。

講演後には学生とのディスカッションが行われ、FTAのメリットとデメリット、脱原発を決めたドイツがEUに与えうる影響、欧州各国の経済格差に対するEUの取り組み、一国の大使であることとEU大使であることの違いなどについて、学生から活発な質問が出され、大使はユーモアを交えながら一つひとつの質問に真摯に答えられました。

第31回 平野博文文部科学大臣講演

2012年6月30日

平野博文 文部科学大臣

平野博文 文部科学大臣

6月30日(土)、平野博文文部科学大臣をお迎えし、第31回国際学部連続講演会を開催しました。学生ら約400名の参加がありました。なお、この講演会は、経済学部・商学部・教育学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「グローバル人材の育成に向けて大学に期待すること」と題した講演で、平野大臣は、少子高齢化や人口減少などが進む中、国際社会へ活躍する人材をどのように育てるか、また、今後どのような人材が国際社会に求められているかお話されました。そして、教育改革の必要性も強調され、幼児教育の重要性、小中高一貫教育の推進、英語能力の向上、世界の競争力に立ち向かえるような大学づくりなど7つのプランを紹介され、「今後は、産学共同で人材を育成することが日本の発展につながる」とお話されました。

講演中、平野大臣は、学生達に「日本の歴史や日本がどういう状況に置かれているのか、現状や課題をしっかり学び、そのうえで、グローバル社会にどう向きあっていくのか考えていただきたい。そして、解決するのに非常に難しい問題に立ち向かえるような、生き抜く力を学生の時代に培ってほしい。」とメッセージを送られました。

講演終了後、平野大臣と学生とのディスカッションが行われました。参加学生からは、国際バカロレア資格、大学入試の課題、海外留学・インターンシップ促進の取り組み、留学経験が就職活動で不利に働く現状の改善など、活発な質疑応答がなされました。

第30回 外務省国際法局長 長嶺安政氏講演

2012年6月29日

長嶺安政氏

長嶺安政氏

6月29日(金)、外務省国際法局長 長嶺安政氏を講師としてお迎えし、第30回国際学部連続講演会を開催しました。学生ら約145名の参加がありました。なお、この講演会は、法学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 吉村祥子教授)

「グローバル化時代の日本外交の針路」と題した講演で、長嶺氏は、戦前・戦後とこれまで日本が国際社会で果たしてきた役割や外交の歴史を分かりやすくお話され、また、北方領土問題、竹島問題、原子力問題など最近の外交事案も取り上げられながら、グローバリゼーションの流れの中で、今後、日本が国際社会に対してどういう役割を果たしていくべきかをご講演されました。

また、長嶺氏は、歴史に学び、ビジョンを持つことを強く主張されました。「歴史とは現在と過去との対話と言われています。(E・H・カー『歴史とは何か』より)歴史を雑学として捉えるのではなく、現在を理解するために、歴史を学ぶことは大切です。そして、歴史に学ぶだけではなく、大きなビジョンを持つことも必要です。今後、日本でも今まで起こったことがない出来事に直面する可能性があります。そのためにも、大学時代に幅広く学び、日本のあるべき姿を考えてください。」と学生にメッセージを送られました。

第29回 タカラトミー 副社長 佐藤慶太氏講演

2012年6月11日

佐藤慶太氏

佐藤慶太氏

6月11日(月)、株式会社タカラトミー副社長 佐藤慶太氏を講師としてお迎えし、第29回国際学部連続講演会を開催しました。学生ら約80名の参加がありました。なお、この講演会は、経済学部・商学部・経営戦略研究科・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「グローバル経済下における玩具メーカーの戦略と課題」と題した講演で、佐藤氏は、現在、タカラトミーが取り組まれている海外戦略についてお話されました。具体的には、中国・北米市場の特徴をおさえながら、アニメ・コンテンツ産業を中心とした中国事業の展開や2012年の北米の玩具・乳児用製品会社RC2コーポレーションの買収等、事例をあげて分かりやすく説明されました。また、海外だけではなく、国内における玩具メーカーの戦略と課題についてもお話され、今後は、成長戦略ではなく、生き残り、勝ち残り戦略をとっていくことが大事であることを主張されました。

また、佐藤氏は、「仕事ほど楽しいものはない。そう感じるには、世界の動き全てが自分自身に繋がっていると感じられるかどうかによります。そのためには、(1)何事も深く考え抜くこと、(2)自分の考えを他者に言ってみること、を実践してみてください。そうすると、様々な気づきを得ることができ、また仕事に深みができ、面白くなります。人生の大きな時間を仕事に使うことになるので、今から何事も真剣に考えながら取り組むよう意識してください。」と、学生にメッセージを送っていました。

第28回 NHK元会長 海老沢勝二氏講演

2012年6月7日

海老沢勝二氏

海老沢勝二氏

6月7日(木)、NHK元会長 海老沢勝二氏を講師としてお迎えし、第28回国際学部連続講演会を開催しました。学生ら約140名の参加がありました。なお、この講演会は、経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「教育と文化」と題した講演で海老沢氏は、教育の大切さや異文化を理解し尊重する大切さを中心にご講演されました。歴史の流れに沿いながら、日本の文化と現在の教育がどうなっているかを分かりやすく説明され、世界に羽ばたき、世界に通用する人材になるためには、まずは自分の生まれ育った国を充分に理解すること、そして環境の異なる世界の人々と共存するために、世界の歴史を知ることが大切であると強調され、歴史教育の重要性を力説されました。また、人間性を高めるためには若い時期にお互いを切磋琢磨しあえる寮生活が一番役に立つと主張されました。

NHK会長時代には「放送というのは、異文化を理解するための架け橋である。」という信念のもと、グローバル化時代に向けて、異文化を理解し、お互いの国を尊重しながらBS放送に取り組まれた実績など貴重なお話もされました。そして、これからはインターネットなど様々なメディアが世の中を支配し、より一層の国際化が進む時代に入ることを視野に入れながら、今後、国際的に活躍してもらいたい、と学生にメッセージを送られました。

第27回 丸紅 副社長 関山護氏講演

2012年5月24日

関山護氏

関山護氏

5月24日(木)、丸紅株式会社副社長 関山護氏を講師としてお迎えし、第27回国際学部連続講演会を開催しました。学生ら約130名の参加があり、質疑応答など活発な議論のある講演会となりました。なお、この講演会は、経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「グローバル化する世界と総合商社の役割」と題した講演の中で、関山氏は、(1)新興市場国の台頭の背景など「世界経済の潮流」や、(2)穀物分野や資源分野におけるバリューチェーンの事例を題材に点から面へ活動領域を拡大している「総合商社のビジネスモデル」などをポイントに、グローバル化の時代、総合商社がどういう役割を果たしているかを学生に分かりやすく説明されました。

また、「みなさんへの期待」として、「今後、日本企業の主戦場は、海外となるため、語学力はもちろんのこと、異文化対応などを含めて、「グローバル化への適応」が大切です。また、歴史、倫理観などの「常識」、成果や付加価値に結びつく能力としての「専門性」、「バイタリティー」を今後、意識するように努めてください。」と国際的に活躍しようとする学生達に対してメッセージを送っておられました。最後に、38年間、商社マンとしてグローバルに活躍してきたご自身のご経験より、「もし、商社マンとして今後活躍を希望するのであれば、その国の地理と歴史をしっかり学ぶように」と強調されていました。

講演会終了後も、国際戦略担当副社長として世界的にご活躍されている関山氏に対して、学生より多くの質問がありました。関山氏は、熱心に質問する学生に一人一人に丁寧に答えてくださり、学生にとって刺激のある講演会となりました。

第26回 エアバス・ジャパン 会長 グレン・S・フクシマ氏講演

2012年4月26日

グレン・S・フクシマ氏

グレン・S・フクシマ氏

エアバス・ジャパン株式会社取締役会長 グレン・S・フクシマ氏を講師に迎え、第26回国際学部連続講演会を4月26日(木)に開催し、学生ら約70名の参加がありました。なお、この講演会は経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「How can Japan develop global leaders?」と題した講演でフクシマ氏は、グローバル化が加速し常に変化する世界がリーダーに求める重要な資質として、考える力とコミュニケーション能力を備えていることを挙げられました。論理的、批判的、戦略的、創造的に思考し、問題解決につなげる、また、自らの意見を伝え相手を理解するためのコミュニケーション力を磨くことの重要性を強調されました。

学生とのディスカッションでは、日米両国で育ったご自身の経験を振り返り、2つの国に住み様々な違いを知ることで多様な環境に対する柔軟性が生まれたと話されました。柔軟性もまた、異なるバックグラウンドを持つ人々が集まる環境でグローバルに活躍するリーダーにとって重要な要素であり、学生時代には、考える力、伝える力、理解する力を向上させることを常に意識すべきとのメッセージを送られました。

第25回 野村ホールディングス 前会長 氏家純一氏講演

2012年4月23日

氏家純一氏

氏家純一氏

野村ホールディングス前会長 氏家純一氏を講師に迎え、第25回国際学部連続講演会を4月23日(月)に開催し、学生ら約60名の参加がありました。なお、この講演会は経済学部・商学部・国際学部の共催により実施されました。(司会:国際学部 鷲尾友春教授)

「経済のグローバリゼーションと金融」と題した講演で氏家氏は、バブルやリーマンショックを経験したこれまでの経済の動きについて、事例や資料を使って分かりやすく解説されました。また、金融に興味を持って新聞やニュース、時には海外のニュースや新聞をみてほしい、と学生にメッセージを送られました。