文学部
K.G.

森川 裕貫 教授

中国近現代の政治思想・政治文化

中国近現代の知識人と政治との関わりについて研究しています。清末以降の中国では、数多くの政治的・社会的問題が噴出する一方、思想や文化の多様な発展が見られました。この発展の担い手だった知識人は、思想や文化の世界にただ閉じこもることはせず、現実の政治にも強い関心を抱いていました。知識人の関心の表出の仕方は様々でしたが、注目に値するのが、政論と呼ばれる緻密な論理に支えられた政治批評がなされる一方、過激な言論やときに暴力もともなう政治・社会運動に支持が集まった点です。私の研究では、政論の論理を重視すると同時に、過激な言論や運動を支える情念にも注意を向け、考察を進めています。