北川 扶生子 教授

日本近代文学、メディアと読者、日系移民、夏目漱石
夏目漱石の文学を中心に、メディアと読者の関係や、戦前期の日本語圏における文学活動、異文化体験と文体について研究しています。
漱石の作品は、漢詩や近代小説などの幅広いジャンルを横断しつつ大きく変化しますが、その背景には、急速に異文化を受け入れた明治社会の激動と矛盾が横たわっています。予想を超えるものと出会い、それを受け入れざるを得ないとき、人はその体験をどう言葉にするのか。そのとき、ある地域で育まれてきた言語や文体、物語はどう変わるのか。帝国主義体制下の諸地域間の関係に注目しながら読み解こうとしています。