教員紹介 文学言語学科 ドイツ文学ドイツ語学専修

[ 編集者:文学部・文学研究科        2019年5月10日   更新  ]

【准教授】宇和川 雄 (ウワガワ ユウ)

研究テーマ●20世紀ドイツの文学・思想・芸術、フランクフルト学派

20世紀には二つの世界大戦がありました。ドイツは日本と同じく、その二つの戦争の中心にあった国です。この戦間期ドイツの文学と思想が、わたしの主な研究対象です。戦間期のドイツでは、18・19世紀にかたちづくられた近代市民社会の制度と価値観が大きく揺らぎはじめます。技術革新とインフレーション、そしてナチズムの台頭を前にして、作家や思想家たちも象牙の塔にこもっていたわけではなく、さまざまな応答を試みていました。例えばこの時代に活躍した批評家ヴァルター・ベンヤミンは、20世紀において「複製技術」とは何か、「翻訳」とは何か、「暴力」とは何かという根本的な問いを立てています。従来の知の枠組みにとどまることなく、自分の生きる時代に応えようとしたベンヤミンのような試みは、いまあらためて必要とされています。最近では、この戦間期ドイツの研究と平行して、現代のドイツ語圏の文学・思想がいまわたしたちの生きる時代の諸問題にどのように応答しているのかということにも関心をもっています。

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【教授】小川 暁夫 (オガワ アキオ)

研究テーマ ●世界の言語、言語類型論、言語普遍性・個別性

世界には現在、6千以上の言語があると言われています。これにそれぞれの言語における方言差や歴史的な変遷を加えると、その総数は天文学的です。このように言語はきわめて多種多様ですが、実は驚くほど多くの共通性を持っています。同じ人間の言語なのですから当然かもしれません。世界の言語の特徴を分類し、そこに普遍性・個別性を発見し、説明しようとする言語類型論が私の研究分野です。言語普遍性とはなにか、また言語がどのようにそしてなぜ異なっているのかに関心があります。日本語をはじめとするアジアの言語、ドイツ語をはじめとするヨーロッパの言語が主な研究対象ですが、いわゆるエキゾチックな言語まで射程に入れています。このように自分の母国語を内省し、幅広く外国語と比較対照することを通じて、言語がつまるところ人間の認識のありかたや文化のタイプをどのように反映しているかにまで考えを深めたいと思っています。

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【教授】木野 光司 (キノ ミツジ)

研究テーマ ●ロマン主義、ファンタジー、ドイツ語圏の文化

現代文学の源流は1800年頃ヨーロッパ各国で興ったロマン主義文学にあるといわれています。私は長い間そのロマン主義文学を研究してきました。特にロマン主義に多い幻想文学、ファンタジー文学を中心に読んできました。
近では、ヨーロッパ都市文学や日欧文化比較に関心領域を拡げています。日本から見るとヨーロッパは遠い地域に見えますが、日本とほぼ同じ広さの国土を持ち、日本の7割ほどの人口を持つドイツ連邦共和国はヨーロッパ共同体(EU)の中心的な国として格好の研究対象になると思われます。またドイツとオーストリア共和国、スイス連邦共和国からなるドイツ語圏の多彩な文化は歴史的研究にも多くの素材を提供してくれます。日本人の視点からドイツ語圏の文化・文学・社会を研究すること、これが私の現在の研究テーマです。

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【教授】宮下 博幸 (ミヤシタ ヒロユキ)

研究テーマ ●ドイツ語学、認知言語学、文法化

ことばの文法がどのように生まれたのか、また生まれつつあるのかを、特に古ドイツ語ならびに現代ドイツ語のデータに基づいて研究しています。文法が生まれる過程は「文法化」と呼ばれますが、特に文法化の際の意味拡張のプロセスに関心を持っています。このプロセスには私たちの世界の把握の仕方や、私たちのコミュニケーションのあり方が密接に関係しているからです。文法の成立の研究を通じて、私たちの認知やコミュニケーションの傾向を明らかにするのが大きな目標です。またさらにそのような傾向が、世界のさまざまな言語にどのような形で反映されているのかという点にも関心を持っています。授業ではドイツ語の音声・形態・統語・意味の仕組みについて学ぶ「ドイツ語学概論」や、ドイツ語の歴史的発展について学ぶ「ドイツ語史」などの科目を担当する予定です。

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【教授】村山 功光 (ムラヤマ イサミツ)

研究テーマ ● グリム兄弟、自然観、18・19世紀の文化

多様な思想的・芸術的志向を内包するドイツ・ロマン派を、グリム兄弟を通じて研究しています。彼らは〈本来の人間性〉を問う啓蒙主義の思潮圏内で思考していますが、文学や言語の歴史をたどるうちに、〈人間は固有の民族言語に規定された文化の中で自然に自己形成した〉とも考えるに至りました。ここには、〈民族的なもの〉を実体化したり〈異文化〉の影響を否定的に捉える危険性もひそんでいます。また著名な『グリム童話集』は、現実に縛られない想像力により詩人が自己の思想を自由に表現しうる文学ジャンル〈メルヒェン〉の可能性を、民間伝承の昔話に限定し児童文学に切り詰めることで縮小してしまった面もあります。グリム兄弟の研究を通じて、18世紀後半以降のさまざまな近代批判言説、自然志向の多様な表出、幼年期観の変遷、メールヒェンの可能性などを考えています。

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【教授】(宗教主事) Andreas Rusterholz (アンドレアス ルスターホルツ)

研究テーマ ●新約聖書学、キリスト教、解釈学

聖書には様々な人間像が登場し、人間とはどれほど錯綜した存在かがよく分かります。色々な考え方、色々な性格、色々な生き方を生き、環境によって異なる状況に対峙させられています。漫然と聖書を読むだけでは見えてこない様々な問題に対する解決の糸口を、聖書を研究することで掴もうとするのが、私の志す学問です。聖書には『人間はどういう存在か』という問いから、『私たちは何をすべきか』、『神は存在するか』という問いまで、様々な問題が取り上げられているからです。学問とは文字どおり“問い学ぶ”ことです。これらの問題を聖書を通して考察し、研究するのが私の仕事です。これは文学にも当てはまります。スイスのドイツ語圏から来た者として、特にドイツ語の文学は興味深い研究対象です。
また、ドイツ語から日本語へ、日本語からドイツ語への翻訳や翻訳論などにも興味があります。

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