海外インターンシップ 岸本 栞奈 さん

[ 編集者:経済学部・経済学研究科       2016年4月7日   更新  ]

お世話になったライトハウス(プログラム実施機関)のスタッフの方と

お世話になったライトハウスのスタッフの方と

   岸本 栞奈(きしもと かんな)
   経済学部2年生(当時)
  【研修地・実施機関】  
   Los Angeles, US(アメリカ合衆国)
   The Japan Foundation, Los Angeles
   国際交流基金ロサンゼルス日本文化センター
  【プログラム】
   アメリカビジネス研修
  (2016年2月3日~28日)

短期海外インターンシップへの参加動機

(上)Grand Central Market(下)Olvera Street

(上)Grand Central Market(下)Olvera Street

 日常から離れたビジネスの最前線で、様々な業務を学生のうちに経験できる機会はこれを逃したらないと思い、参加を決めました。大学生のうちに留学へ行きたいと思っていましたが、学校の語学留学で行くと現地でも日本人と固まって行動してしまうのではないかと思い、なかなか踏み出せずにいました。ですが、このプログラムは学生が「一人」でそれぞれの企業・会社に行くという点が私にとって非常に魅力的でした。日々の生活では新しいことを学ぶにも、これまでに自分が培ってきた概念が邪魔をしやすいように思います。そういったものを取り払って、実生活の中での英会話のレベルアップはもちろん、相手が求めることにすばやく応える、自分で考えて動くスキルを磨きたいと考えました。また、経済学部の学生として、一機関で働かせていただくことによりミクロの観点からアメリカの経済を知り、研究演習(ゼミナール)での学習にも活かしたいと考えました。日本の企業風土とはまた異なる雰囲気を身をもって経験するまたとないチャンスです。自分の意見を表に出すという点についても勉強させていただき、実践するつもりで臨みました。

インターンシップ研修内容

(上)JAL米国本社オフィス(下)現地学生、グループのみんなと

(上)JAL米国本社オフィス(下)現地学生、グループのみんなと

【ビジネス研修】
1日目《エスニックタウンクエスト》
 カリフォルニアとロサンゼルスについての現地オリエンテーションを受けたのち、他大学合同のグループに分かれ、与えられた課題をクリアしながらDowntown LAやLittle Tokyo、Olvera Streetを探索しました。様々な人種と文化が共存するLAを肌で感じるとともに、研修に向けて慣れない異国の地での問題解決力の重要性を再確認しました。

2日目《日系企業訪問》
 ビジネス研修中滞在したTorranceは日系企業が多く進出している地域です。日本航空株式会社(JAL)の米国本社と、三菱東京UFJ銀行の子会社であるUnion Bankの支店を訪問しました。前者では経営破綻から立ち直るきっかけとなったJALの細やかなサービスや、日本本社に次ぐ規模を誇るこちらのオフィスでの業務について伺いました。また後者では、MUFJグループ会社から研修で来られている若手の日本人社員さんのお話が興味深く、金融という人間性で勝負する業界、その他キャリアプランニング等についてもお話ししてくださいました。
 
3日目《学生フォーラム》
 午前は南カリフォルニア大学(University of Southern California, 以下USC)などの現地学生、日本人留学生と価値観、キャリア展望などについてディスカッションを行い、それぞれの「違い」について考える場となりました。
 午後はUSCのキャンパスを訪問し現役の学生の案内のもと構内を見学しました。あらゆるもののスケールが日本の大学の比でなく、世界中からここで勉強したいと願う人々が集まる理由がわかりました。

4日目《キャリアフォーラム》
 LAで活躍する日本人ビジネスパーソンの方々と、キャリアについての考え方や将来の夢などについてディスカッションをしました。お話しした皆さんはそれぞれ全く異なるバックグラウンド、キャリアをお持ちでしたが、「今できることを精一杯やれ」「何かを始めるのに遅すぎるということはない」といったアドバイスは何度もいただいたように思います。
 その後はビジネス研修の集大成として振り返りを行い、一人ずつ参加者全員の前で企業研修における決意表明をしました。

企業研修

【企業研修】
 私の研修先は日本の独立行政法人である国際交流基金のロサンゼルスオフィス(以下JFLA)でした。国際交流基金は日本と他国の相互理解を深めるため、文化交流事業、日本語教育、日本研究・知的交流の3つの異なるフィールドで事業を展開しています。JFLAでは現地の方に日本文化に親しんでもらうためのイベントの企画・運営、日本語学習者のための講座開講、図書館におけるサービス提供等を行っています。
 研修内容はアンケート集計のためのExcel打ち込みから先述したようなイベントのお手伝いまで多岐にわたり、様々な経験をさせていただきました。特に印象に残っていることのひとつにシネマ歌舞伎の上映会があります。有名州立大学のシアターや大手系列の映画館、企業に協力していただいて実現した規模の大きなイベントで、当日の準備だけでも大きな責任を感じました。イベントでいうと、定期的に開催している日本語学習者と日本語ネイティブスピーカーの交流会を準備の段階から手伝わせていただことも印象的でした。前回からの反省点を伺いながら新たな運営方法等を提案させていただき、それが採用されたときの達成感は今までに感じたことのないものでした。イベント後の勤務日には自主的に反省点や次回へのアイディアをまとめ、スタッフの方々に聞いていただいていました。また、研修期間は2016年度の構想が会議の議題に上がる時期で、参加させていただいていた定例会議では、今日のPRにおけるSNSの重要性について言い添えさせていただきました。次の日にはTwitterアカウントが立ち上がっており、日本の企業や機関にはあまり見られないスピード感に衝撃を受けました。

インターン最終日、JFLAのスタッフの皆さんと

インターン最終日、JFLAのスタッフの皆さんと

ホームステイ先

 ホームステイ先は、JFLAのオフィスがあるMiracle MileからMetro Busを乗り継いで1時間ほどの距離にあるCulver Cityでした。日本と比べると治安がいいとは言えない地域が多いロサンゼルスでは珍しい閑静な住宅街で、近年ではアートの街とも言われています(Sony Picturesのスタジオがあるのもこの地域です)。
 ホストファミリーはブラジル系の家族でした。ホストマザーは毎晩、美味しい夕食を用意してくれ、日本ではあまり馴染みのないクスクスやブラジルの家庭料理などを出してくださいました。elementary schoolに通う2人のホストシスターとは、学校で勉強していることなどについておしゃべりしました。
 休日は関学からの友達や現地で一緒になった他大学の友達とUniversal Studios HollywoodやDisney California Adventure Park、Hollywood Highland、Melrose Avenueなどを訪れ、充実した週末を過ごしました。Uber(現地で一般的な登録制相乗りタクシー)なども活用し、Driverとの会話も積極的に行うようにしていました。

ホームスティ先のCulver City

ホームスティ先のCulver City

派遣に必要な準備は?

 あえて申し上げるならば、「滞在中はとにかく何事もやってみる」と決意することでしょうか。これは私が日頃から意識している「やらないでする後悔よりもやってする後悔」に通じるところがありましたが、限られた時間に稀有な経験を積める今回のようなプログラムの中では特に重要なことでした。
 派遣先である国際交流基金、JFLAがどのような事業を行っているのか、滞在するロサンゼルスがどういう歴史・文化を持つ街なのかといった基本的な調べものはしていきましたし、実際それは研修で役立ちました。しかし、それらの事前準備はインターンという立場であれ仕事をするうえでは当たり前のことであり、だからといって周りからの評価が上がるといったことはありません。実際行ってみて必要だと感じたのは、何か問題が起こったとき、思いもよらないタスクを任されたとき、とっさに考えて動くといった行動力でした。日本で一般的な「インターンシップ」からすると14日間の企業研修は長いように思われますが、実のところあっという間です。今後、当プログラムへの参加を検討する方には、小さくてもいいので目標や目的をもって臨んでほしいと思います。

さいごに(帰国後、経験を生かしてやりたいこと等)

 このプログラムで得たものは数え切れませんが、チャレンジ精神はこれまでに増して培われたように思います。今回の経験もあって卒業後目指したい道も定まりつつありますが、それに固執することなく、柔軟な姿勢で国内でのインターンシップ等も考えたいと思っています。また、得たものは精神面だけでなく、人のつながりも大きかったです。JFLAのスタッフの皆さんは私にとてもよくしてくれ、帰国後も就職活動のことなど相談に乗るよ、と言ってくださいました。研修で出会った仲間たちは、学部、学年、大学が異なる人もいますが、帰国後すでに何度か顔を合わせており、今後も良い関係が続きそうです。将来について明確なビジョンを持っている彼らと刺激を与えあいながら、これからも切磋琢磨していきたいと考えています。

グループの仲間たち

グループの仲間たち