「われら関学経済人」 新谷 有宏 さん

[ 編集者:経済学部・経済学研究科       2014年4月14日   更新  ]

~関学経済学部生からのメッセージ~「われら関学経済人」

新谷 有宏さん (2004年卒)

      
  【卒業年月】 2004年3月
  【名前】 新谷 有宏 (シンタニ アリヒロ)
  【年齢】 32歳
  【出身高校名】 私立関西学院高等部
  【研究演習名】 野村 宗訓 教授
  【勤務先】 株式会社 アシスト芦屋 専務取締役

   ※ 本ページの内容は2014年4月現在のものです。

これまでどんな仕事をされてきましたか?

 関学経済学部を卒業後、株式会社ミスミに入社しました。産業用機械部品のカタログ通販事業を1977年からやっているユニークな一部上場企業です。きっかけは三枝匡という経営者に憧れ、強いビジネスモデルがあり、変革期で権限委譲が活発で、面白そうと感じたからでした。

 入社後、金型部品事業部に配属され、商品開発を任されました。新商品の種を探し、企画書を書き、先輩指導の下、原稿を作り、商品規格を決め、試作し商品情報をシステムに乗せ、販売を開始する。そして収益を厳しく管理していくことでビジネスの基礎を鍛えて頂きました。中国長期出張、名古屋営業への1年転属を経て基幹事業のFA(工場自動化)事業に異動しました。年商3億円を2年で狙う新規事業の立上げやWebカタログに携わり、積み上げてきた経験が評価され、6年目でドイツ駐在の希望が叶いました。ヨーロッパ事業の加速に貢献するためコールセンター改革や営業改革に取り組み4年半の駐在期間で売上を16億円から40億円まで伸ばしました。

 2013年9月に帰任辞令が出たのを機に、経営者になるという目標を達成するためミスミを退社。父が経営する地元芦屋の不動産会社に入社し二代目経営者としての修業に励んでいます。

経済学部ではどんな学生でしたか?

 経済学部では一言でいうと行動的な学生だったと思います。授業に出るだけでなくサークル、アルバイト、長期休暇には短期留学やインターンシップなど、限られた時間を目いっぱいに使いました。

 中でも、私にとって一番思い入れがあるのがゼミ活動です。今までの勉強とは違い、ゼミではテーマを決めて調べて発表やディベート、最後は論文という形にしていきます。テーマを設定して文献や時事資料を探し、関連づけて深堀していくと、友人の違う視点から多くの気づきをもらいます。そして、一定の量と調査を積むと先生の指摘やアドバイスの奥深さがだんだん感じられるようになります。そこでまた友人たちと、「あーでもない、こーでもない」ともがくのが楽しいのです。

 結局、卒業してみてわかることは一生懸命、勉強して、「自分はまだまだ何も知らないのだな」ということを知ったことでした。反面、自ら選ぶ「テーマ(問題設定)」次第で探究心が刺激され、調べるのが面白くなり、皆と作り上げる楽しさを知ったのもゼミでした。友人と切磋琢磨しながらアウトプットを完成させるプロセスは、後日、企業人、経営者として生きる私の基礎を育んでくれました。

今の経済学部生にメッセージをお願いします!

 経済学は結局のところ「人」の活動の総和を、集約してモデル化した学問だと感じることが多々あります。実態経済がどうなっていくのか?そして自分への影響は?そんなことを常に考えながら情報収集すると新たな世界が開けてきます。

 特に時間がある学生のうちに、興味のアンテナが反応した「現場」にどんどん出ていくことが一番大事だと思います。私は学生時代に旅行した時にドイツのフランクフルト、マイン川ほとりのユースホステルに泊まりました。ちょうどアジアを旅行した後でした。スターバックスで自由にネットが使えて「先進国」の違いを実感したのを覚えています。まさかその場所で自分が後々働くとは思ってもみませんでしたが、このエピソードが布石になったのも事実です。「現場」に出て「体感」することで「実体経済」のイメージがより「具体的なエピソード」になります。自ら見出したエピソードをもとに、実態経済を調査し関連づけし、経済学的観点から論述していくと、急に世界が広がったように感じられます。

 現場から得られる具体的な経済イメージを広げて全体的なモデルとして論述する修練を積むことは経済学部の醍醐味だと感じます。今でも担当教授と会うと、ヨーロッパの電力・空港事情や規制の違いについて議論したりします。どんどん現場に出てって実態経済を感じる機会をたくさん創ってください。難しく考えすぎずに楽しんでいきましょう!

これから経済学部を目指す高校生にメッセージをお願いします!

 昔よく商学部と経済学部の違いを聞かれたので、私なりの視点を述べさせて頂くと、商学部はより実践的な学問を中心に「どのように実現するのか」という点に主眼が置かれるのに対し、経済学部は大局的に「どのように俯瞰するのか」に主眼を置き、色んな学問を組み合わせて切り口を考える多面的な学問だと思っています。複次的なものの見方が必要なためゼミやディベート等「議論する機会」が経済学部では多彩に整えられています。それが魅力で私は経済学部を選びました。

 そして、経済学部は教授・事務室もあなたの「実践の機会」を大いに支援してくれます。例を挙げると、学部資料室でワイヤレスラン付のノートPC貸し出しがいち早く導入されました(2002年当時は画期的)。好環境を活かし、担当教授の協力を得て、ゼミ内での発表をすべてレジメからパワーポイントに切り替えました。学部談話室をよく同期ゼミ生で占領してパワーポイントでアニメーションを作り、遊んでいたものです。(ちなみに、ゼミ同窓生は卒業時のプレゼンスキルが他校卒業生より高かったらしく同窓会で盛り上がりました。)
 今でも学部談話室では活発な議論が行われています。良質な機会と環境、そして友人達との繋がりから自己を成長させたいと思っている方には最高の環境が整っている学部だと思います。