2012.05.10.
「われら関学経済人」 大喜多 寛 さん

【卒業年月】 1983年3月
【名前】 大喜多 寛 (オオキタ ヒロシ)
【出身高校名】 広島県立呉宮原高等学校
【基礎演習名】 久山 秀貞 教授
【研究演習名】 北村 次一 教授
【勤務先】 アウディジャパン株式会社 代表取締役社長

※ 本ページの内容は2012年5月現在のものです。

これまでどんな仕事をしてきましたか?

1983年に経済学部を卒業し、自動車好きが嵩じてマツダに入社。国内営業、経営企画、販売会社社長を経験し、2001年からBMW MINIの日本での責任者を務め、2006年にAudi Japanの営業責任者、2010年に社長に就任しました。現在に至る迄、一貫して自動車業界に身を置いています。 自動車メーカーは、開発から生産、販売に至るまで事業領域が非常に幅広く、数多くの他業界や地域と密接な関係を持っているため、多様な経験をするチャンスを提供してくれます。 私は主に販売に携わってきましたが、異分野の人々、異なった文化や価値観を持った多くの人々と交流することで、自分自身の考え方に刺激を受けてきました。今も、中国やインド、ロシア、南米といった急激に発展する新興市場での自動車の販売動向を見ていると、今までにない新しい価値観や考え方が生まれており、とても興味深いです。

経済学部ではどんな学生でしたか?また、どんなことを学びましたか?

経済学部を志望した理由は、企業人としての基礎知識を得ることでした。将来企業人になった自分を思い描き、そのために役立つ授業、興味のある授業を選択し、受講しました。中でも一番知的好奇心をそそられたのは、「英語経済書講読」だったと記憶しています。3回生以降は西洋経済史のゼミを受講し、ヨーロッパの歴史における経済と宗教の関係について興味を持ち、自分なりに読書もすることで知識を蓄えました。 就職後も何かとヨーロッパに行く機会が多く、今ドイツ企業の経営者を務めているのも、学生時代に興味を持ったことがきっかけだったのかも知れません。授業以外ではワンゲルの同好会に所属し、山に登ったり、関西を中心に色々な場所を訪ね歩き、自由な時間を謳歌しました。今思えば、ゆったりと時間を過ごしながらも、その後の社会人生活に必要な知識の吸収や体力作りが出来たように思います。

今の経済学部生にメッセージをお願いします!

現在そして将来、ますます経済のグローバル化は加速して行きます。日米欧を中心とした経済からBRICsの台頭へと時代は移り、今後さらに多極化して行くことが予想されます。内向き志向といわれる日本ですが、特に経済面では外の世界に目を向けなければなりません。 急速に変化する世界に対応できる社会人になるためにも、学生時代の自由な時間を使って、できるだけ海外に旅をし、じっくりと色々な国の文化や価値観を自分の目で確かめることをお勧めします。インターネットを中心とした情報収集も便利で、知識を増やすことはできますが、「百聞は一見に如かず」というように、実際の空気や匂いこそが、自分の感覚を磨いてくれると思います。よく「経済は生きもの」と言われますが、だからこそ世界各地で呼吸する生きた経済を自分の目で確かめることが重要です。中国やインドに行くと、現代の日本では経験できない“熱気”としか言いようのない空気を経験できます。是非、自分の足で世界各地を旅して、見聞を広めて下さい。

これから経済学部を目指す高校生にメッセージをお願いします!

関学の精神『MASTERY FOR SERVICE』、つまり社会への貢献は、色々な形で実現できると思いますが、経済学部では「世界経済の中での日本」、「今後の日本の世界経済での役割」等、大きな視点で自分が何をしたいのかを考えるChanceが多く提供されています。将来世界に対して何らかの貢献をしたいと考える方には是非、経済学部をお勧めします。特に、グローバルな仕事を希望される方には英語は必須のツールですが、経済学部には英語を習得できる条件も揃っています。個人的な感覚で言えば、関学のキャンパスにはヨーロッパの雰囲気があり、ボーダレス化の進む現在、国際感覚を身に付けたいと思っている皆様にとって、理想の環境が整った学部だと思います。