商学部長からのメッセージ

[ 編集者:商学部・商学研究科       2017年10月2日   更新  ]

商学部長 井上 達男

商科開設105年

商学部長 井上 達男

 関西学院は、1889年に創立され、発展してきました。明治以降のめざましい経済発展の中で日本各地に高等商業学校が設立された動きを受けて、関西学院も、1912年に神戸の原田の森(今の王子公園)に高等学部商科を開設し、現在の関西学院大学商学部の起源となりました。さらに1921年には高等商業学部が開設され、その後1929年に原田の森より現在の上ヶ原へ移転しました。現在の商学部の本館は、国の登録有形文化財として登録された時計台と同じW.M. Vories(ヴォーリズ)の設計であり、伝統と歴史が刻まれた当時の高等商業学部の校舎をそのまま80年以上にもわたり教室および事務室として使っています。上ヶ原移転後の1934年には旧制大学の商経学部が開設され、1951年に新制大学としての経済学部から分離独立して現在の商学部が誕生しました。2017年度は、1912年の商科開設から105年目、商学部開設から66年目に当たります。

商学部生にとってのスクールモットーの意味

 Mastery for Serviceは、原田の森時代の初代の高等学部長であり、後の第4代院長であるC.J.L. Bates(ベーツ)の提唱したスクールモットーです。一般に「奉仕のための練達」と訳され、隣人・社会・世界に仕えるため、自らを鍛えるという関学人のあり方を示すとされています。このスクールモットーの元となる文章は、高等学部商科の学生が1915年に創刊した『商光』創刊号に「講演原稿」というかたちで掲載されました。そこには、卒業後に事業家として活躍する高等学部商科の学生に向けて、次のように述べられています。「私たちが理想とする事業家は賭博師でも守銭奴でもありません。マスターであるがゆえに、成功する人、事業の基本原理を理解し、なすべきことを知っている人、他の人ならば失敗しかねない場合でも勤勉と正直により成功を収める能力がある人です。たんに銀行の預金高を増やすことでなく、その財力を社会状況の改良に用いることを人生の目的とする人、公共心をもち、社会的義務に鋭い感覚をもっている人なのです。そのような事業家は従業員からも敬愛され、顧客からも尊敬されるでしょう。(現代語訳(新訳))」商学部の長い歴史の中で学び巣立った卒業生は、このスクールモットーの精神に基づいて社会のさまざまな分野において活躍しています。

商学部の教育理念

 商学部では開設以来、理論と実践を重視しながら教育と研究を行ってきました。「真に創造的な能力を有するビジネス・パーソン」を育成することを商学部の教育理念として掲げています。幅広い教養と豊かな人間性を身につけることができる学部独自の基礎科目や共通科目とともに、高度な専門的知識・思考能力が段階的かつ体系的に習得できるように、「経営」、「会計」、「マーケティング」、「ファイナンス」、「ビジネス情報」、「国際ビジネス」という6つの専門コースを設けてカリキュラムが編成されています。また、大学院商学研究科に進学することを推奨するための学部3年卒業による早期卒業制度(飛び級制度)があり、学部と研究科が一体となって学部入学後5年間で学士(商学)と修士(商学)の学位を取得できる教育課程も設置されています。また、関西学院大学がスーパーグローバル大学創成支援事業に採択されたことから、商学部においても、独自のインターナショナル・プログラムとして「ビジネスに活かせる海外短期研修プログラム」を用意し、協定に基づく海外留学をサポートしています。英語が得意の方も、これから英語を勉強したい方も、積極的な参加が望まれます。今日、厳しい状況に直面している社会において、つねに問題意識を持って物事を的確に判断する能力をこの商学部で培ってください。