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2012年4月20日(金)
2012年度人権教育研究室主催・特別講演会

[ 編集者:人権教育研究室   2015年6月19日 更新  ]

【 人権教育研究室主催・特別講演会 】

■日時: 04月 20日 (金) 15時 10分  ~  16時 40分

■場所・開催地:西宮上ケ原キャンパス 法学部チャペル(法学部本館1階)  ※会場を変更しました


■講   師: ディヴィット・ライアン氏
        (クィーンズ大学社会学部教授、同大監視スタディーズ・センターディレクター)

■題   目: 「監視、識別、そして人権-個人情報ID システムと社会正義をめぐる問い-」

<講演概要>
監視活動の広がりが現在、人権に重大な影響を与えている。とりわけ、セキュリティの確保が監視強化の理由となっている今日の状況では、社会的に弱い立場におかれている人々の人権に深刻な影響が出ているようだ。そうした事態は、空港や職場で個人を識別する監視活動のなかに顕著に見てとれる。
だがそもそも、監視が人権におよぼす影響の本質とはなんだろうか。どうしてその影響力は、セキュリティが監視の根拠となったときに高まるのだろうか。どのような過程を通して、監視の人権への影響が、識別の問題として現れるのだろうか。
これらの問いに安易な答えは出せないが、歴史的、社会学的分析から得られるものは多い。第一に、監視と人権は相反する関係にあると私は考えるが、監視が増大すれば人権が縮小するというような、単純なゼロサム関係ではとらえられない。第二に、セキュリティが監視強化の根拠であっても、今日的なセキュリティの追求はテロリズムによって引き起こされたわけではない。9・11 やそれに関連したテロ攻撃に対して監視強化という対策がとられたことは、この点をおさえて理解したい。第三に、個人を識別する実際の活動に目を向ける必要がある。識別過程を検証することで、今日的な監視がいかにテクノロジーに依存しているかが明らかとなり、アイデンティティをめぐる倫理とポリティクスを人権問題として問い直す必要性に気づくだろう。

<講師紹介>
カナダ・クィーンズ大学社会学部教授、同大監視スタディーズ・センターのディレクター。カナダ社会科学人文研究評議会から助成金を得て、国際共同プロジェクトNew Transparency: Surveillance and Social Sorting を主催。
長年にわたり監視スタディーズの国際的第一人者として活躍し続けている。監視を通じた「Social Sorting= 社会的振り分け」に早くから注目し、社会科学的な観点から監視が引き起こす諸問題を問い続けてきた。近年はIDカードと識別が市民権に与える影響についての研究に取り組んでいる。技術・制度面の分析のみならず、倫理的な観点を踏まえた監視研究者として名高い。
最新の邦訳書は『監視スタディーズ』(岩波書店)。その他『監視社会』(青土社)、『9・11 以後の監視』(明石書店)、『膨張する監視社会』(青土社)などが日本語に翻訳されている。


*本講演会ではパソコンテイクによる情報保障を予定しています。

【一般参加可・申込不要・入場無料】

■お問い合わせ
人権教育研究室
TEL 0798-54-6720  E-mail masahi@ (@以下はkwansei.ac.jp)

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